元サッカー日本代表・青木剛が新たな挑戦!目標はフットゴルフの日本代表「世界で戦える選手に」

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9月10日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:25~)は、元日本代表の青木剛がゲスト出演。現在手掛けている事業や、挑戦中のニュースポーツについて語った。

番組ではこれまで実業家として成功を遂げた嵜本晋輔や、腸内細菌の研究で起業した鈴木啓太など、セカンドキャリアで活躍する元サッカー選手を取り上げてきたが、今回はそんな選手たちのターニングポイントに注目。ゲストの青木は、現役時代から第二の人生を見据えていた選手の一人として、北海道からリモートで出演した。

鹿島アントラーズに15年間在籍し、クラブの黄金期を支えた青木は、第二次岡田ジャパンで日本代表にも選出。鹿島退団後は、サガン鳥栖、ロアッソ熊本を経て、去年12月に南葛SCで現役生活を終えている。そんな青木の現在の職業は、靴の中敷き専門店のオーナーだという。

店では客の足を様々な角度から測定し、一人ひとりに合ったインソールを販売。足という共通点はあるものの、なぜ、サッカーの指導者や解説者の道には進まず、靴の中敷き専門店を選んだのか。その理由について、青木は「若いときに怪我で悩んでいた時期があったんですけど、インソールを使い出してから、どちらかというと怪我の少ない選手になりました。その経験をお客様に伝えたいのが一番の思いです」と明かした。

解説の福田正博は、現役時代に自身の不調がインソールによって改善したというエピソードを披露しながら、「インソールを知らないまま子どもにサッカーをやらせて、うまく体が使えずにスポーツ障害を起こしてしまい、大きくなったときに好きなサッカーができなくなるということはたくさんある」と、その重要性を主張。青木がセカンドキャリアに靴の中敷き専門店を選んだことに対しては、「志が金儲けじゃなくて、恩返しですよね。青木さんがそういうことをやるのはすごく重要なことだと思うんですよね」と褒め称えた。

しかし、サッカー選手を引退したからといって、すぐに次の人生のスタートを切れるものでもないはず。実は、青木がセカンドキャリアについて考え始めたのは、ロアッソ熊本でのことだった。現在、鹿島アントラーズの監督を務める岩政大樹から、「サッカーを続けながら別の仕事をする道もある」と助言されたことが大きかったという。岩政のアドバイスを受けた青木は、南葛SC時代にサッカー選手でありながら靴の中敷き専門店をオープン。現役選手と店のオーナーという、二足のわらじを履くことになったのだとか。

「デュアルキャリア」とも言われるそのスタイルはアスリートに増えつつあり、番組では青木以外にも、現役生活を送りながら別の事を学び、セカンドキャリアに進んだ人たちを紹介。ヴァンフォーレ甲府などで活躍した御厨貴文は、現役中にJリーグのセカンドキャリア支援プログラムを使い、引退後は審判員としてピッチに立っている。

名門・青森山田高校出身であり、国士舘大学を経て、モンテネグロリーグでプレーした吉田開が引退後に選んだ職業は、なんとITエンジニア。サッカー選手としては異色の転身だが、吉田は「大学時代からエンジニアやプログラミングに興味はありました」と、当時からビジョンを思い描いていたことを打ち明け、「今のサッカーも技術的に進んできているので、最後はサッカー関係で貢献できたらいいなと思います」と展望を語った。

また、なでしこリーグのノジマステラでプレーしていた尾山沙希は、引退後に地元の奈良へ戻り、看護師の道へ。現役中は、予備校に通いながらプレーしていたという。サッカー選手として活躍しながら、セカンドキャリアのための準備を進める姿に、福田は「僕らのときにはなかった。とりあえずサッカーをしっかりやれば、その後も何かついてくるみたいな感じもあった」としながら、「でも、サッカーの仕事となるとやっぱり限られてくるし、そういう環境も含めていろいろなことを考えていかなきゃいけないというのはあると思う」と理解を示した。

その考えにMCの勝村政信も同調。「引退した選手がどんどん増えていくと、場所がなくなってくるんですよね。解説者の数も限りがあるし、下の人たちが入ってくるのも難しい。自分でアイデアを考えていかなきゃダメな時代になってきている」と主張し、青木の事例が他の選手の良い参考になると指摘した。

そんな青木だが、靴の中敷き専門店以外に、現在はフットゴルフというニュースポーツにも挑戦中。フットゴルフとは、サッカーボールを使って、ゴルフコースをゴルフとほぼ同じルールで回る競技のこと。世界中でプレーヤー人口が急増しており、日本では東京ヴェルディやFC岐阜など、Jリーグのクラブもチームを創設している。

青木はプロフットゴルファーとして、現役最後に所属していた南葛SCと選手契約。番組収録日には、来年のフットゴルフW杯での日本代表入りを目指し、遠征先の北海道にいた。元Jリーガーとはいえ、フットゴルフ界ではルーキー。それでも、8月のシーズン開幕戦では4位タイでフィニッシュする。

青木は「自分にとって本当にかけがえのない経験をさせてもらえたなと思っているので、この経験をまた次に活かしたいと思います」と開幕戦を振り返り、「日本代表に必ず入りたいと思ってますし、世界の舞台で戦えるような選手になりたいので、それを目標に意識を高くしてやっていきたいと思っています」と意気込んだ。

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