「お正月もレギュラー番組が見たいのです!」 影山貴彦のウエストサイドTV【46】

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「お正月もレギュラー番組が見たいのです!」 影山貴彦のウエストサイドTV【46】

1月も中旬となり、ようやくテレビ番組も通常運行となった感があります。新しいドラマも出揃い始めました。
繰り返しコラム等に記してはいるのですが、私は年末年始のテレビに対し、子どもの頃からずっと考えていることがあるのです。


それは、「できればいつも通りの番組を休まず、しっかり放送して欲しい!」ということです。私自身、元々放送マンでしたので、そのあたりの事情はわかっているつもりです。何より大きな理由は、番組スタッフと演者のみなさんをきちんとお休みさせてあげるという必要性にあるかと思います。

レギュラー番組があってスペシャル番組がある。そのバランスはもちろん理解していますが、年末年始は、ほぼ完全にレギュラー番組がお休みになりますよね、「年明けの放送は〇日からです!」みたいな。その言葉をずっと寂しく思ってきている私なのです。


世の中は「働き方改革」により、できるだけ過剰な残業は止め、きっちりと休暇を取得することが推奨されています。もちろん私も大賛成で、その流れに異論を唱えるつもりはありません。ですが、日本中の人々が年末年始に休んでいるわけではないはずです。年末年始も通常どおりお仕事をされておられる人だって、きっと数多くいらっしゃるはずなのです。


お休みの「フレックス制」を年末年始にも徹底して導入することで、レギュラー放送を確保することはできないものでしょうか?もちろん、「お正月くらいは休ませてくれ!」と仰る方は、演者さんにもスタッフのみなさんにも多いかもしれませんね。ですが一方、「別にお正月に働くのは全く構わないよ!」と考えるテレビ関係者もいるのではないかと思うのです。繰り返し強調しておきますが、私は、昼も夜もなく、一年中働き続けることを是とするものではありません。個人的には、若い時も年を重ねた今も、ゆっくり休むことに高い価値を見出している人間です。ちなみにラジオの世界に目を移せば、年末年始も結構レギュラー番組をいつもどおり放送しているのですよね。


昔からお正月番組は「おせち番組」と言われてきました。もちろんおせち料理は美味しいものですが、いわゆる「撮り(作り)だめ」したものを放送するところから名づけられたものです。おせち料理もいいですが、いつもの料理をいつものように食べたい、そう思う人の数はかなり多いはずです。テレビ番組もきっと同じではないでしょうか?


お馴染みのレギュラー出演者が、お馴染みの番組をいつものように放送する年末年始、何十年来私が夢想してきた理想形ですが、結局今年も、「おせち番組」が多数を占めていました。テレビのライバルも増えてきた現在、ボチボチ本気で考えていただいてもいい頃ではないかと思っているところです。


執筆者プロフィール
影山貴彦
同志社女子大学メディア創造学科教授
(メディアエンターテインメント)
コラムニスト
元毎日放送(MBS)プロデューサー・名誉職員
ABCラジオ番組審議会委員長
毎日新聞等にコラム連載中
著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」、「テレビのゆくえ」、
「おっさん力(ぢから)」など

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