なぜ国会に女性が増えないか。安藤優子氏の結論にあなたは共感する?しない?

公開: 更新: 読みテレ
なぜ国会に女性が増えないか。安藤優子氏の結論にあなたは共感する?しない?

10月27日は読書の日で、そこから2週間は読書週間。そこで10月30日放送の「そこまで言って委員会NP」では3冊の本を題材に論客たちが議論を展開。中でも盛り上がったのが、安藤優子氏(キャスター・ジャーナリスト)が書いた『自民党の女性認識-「イエ中心主義」の政治指向』(明石書店)。日本のジェンダー問題を1970年代に自民党でまとめられた日本型福祉社会論を起源として分析した書籍だ。

安藤氏が「報道で仕事を40年以上やってきて、女性に向けられる視線の居心地の悪さの正体はなんだろうと始めた研究の結果、自民党の女性認識に行きついた。」と解説するこの本に、共感できるかできないかを論客たちに聞いた。

豊田真由子氏(元厚労官僚・元衆議院議員)は「めちゃくちゃ共感できる」と自らの経験に重ねて語る。
「泣きながら読んだ。議員になぜ女性が少ないか、なぜ変えられないかの根本をデータやインタビューで分析して学術的客観的に論じており、説得力がある。」

竹中平蔵氏(慶應義塾大学名誉教授)は「共感できる」としながら「細かいことを言うと・・・」と反論も述べた。
「イエというものをもっと広く捉えるべき、その点だけ言いたい。実は首長における女性比率はもっと低く、知事は2人しかいない。そこは自民党の文化がからんでいるというより、もっと日本社会の全体のイエ中心主義の問題である。」
これを受けて萱野稔人氏(哲学者)が「竹中氏が言いたいのは、要は安藤さんの分析が浅いという事。」と言い出して一同騒然。前回の出演に続いて性格悪いキャラを押し出しこう述べた。
「要するに焦点を掴みきれてない。政治の世界での男女のフェアネスがこの本の目的だと思うが、この本自体が本当にフェアネスな分析をしているのか。自民党に原因を負わせる前提で分析しているように見える。もっと根深い問題ではないか。」

丸田佳奈氏(産婦人科医・タレント)は女性ながら「共感できない」と回答。
「選挙のゴールは議席を獲得すること。政党としては政権獲得が目的なら現実的に票を取れないと意味がなく偏りが生じるのは仕方ない。国民が選んだ結果が今の状況。」
豊田氏がすかさず反論。「違う。いろんな条件が整ってないと候補になれないのが現実。選挙以前にそもそも女性候補者が増えないことが問題だ」と述べた。

長野智子氏(キャスター・ジャーナリスト)は「共感できる」と回答。
「あれだけ政治が女性活躍と言っていてもなぜ変わらないかというと、安藤氏が書いたように自民党が戦略的に女性を“家庭長”と持ち上げ、全部女性に負わせた戦略が慣習や文化になった。」

ここで竹田恒泰氏(作家)が流れに逆らうかのように「そもそも女性の政治参画は必要なのか。」と言い出し、一同苦笑い。
「国会の半分を女性が占めないと日本の女性が虐げられるなら、日本は相当野蛮な国だと思う。もし日本の女性が虐げられているとしたら、本当に国会に女性が少ないことが理由なのか。」
これに長野氏はこう述べた。
「なぜ女性国会議員を増やした方がいいのか。多様性ある視点が政策に入ることにより日本の閉塞感の改善や働き方改革が進むと思う。フェムテック(「生理・月経」「妊娠期・産後」など女性が抱える健康の課題を解決する製品やサービス)も女性の幹部が増えたから、男性の気づかなかったビジネス分野ができて一気に5兆円市場になった。」
ここまで発言のなかった宮崎謙介氏(元衆議院議員)が突如「女性の国会議員が働きやすくするために男性の国会議員が妻をサポートすると言って、育児休業宣言した人がいた。」と過去の自分について語り一同爆笑。
「自分も公募で自民党から立候補したが女性は 応募者が0人だったと聞いている。女性がどこまでやりたいと思っているのかがポイント。風土も含めて変えていくべきだ。」

竹中平蔵氏はクオータ制に賛同を示す。
「時限付きのクオータ制を議員立法でやる方がいいと思う。なんだかんだ理屈をつけても国会議員の中で女性が1割は少なすぎる。」
長野氏は国会議員のクオータ制実現に向けての勉強会で事務局長を務めており、「超党派の議員で今話しているが、小選挙区制度の壁が厚いので、選挙制度と抱き合わせでトップの決断が必要。」とリアルな意見を述べた。

この後も議論は延々続きかねない勢いで、番組議長・黒木千晶アナが、
「この議論またやりましょう。」と締め、最後の発言を求められた安藤氏は
「政治の問題とジェンダーの問題は別々に分けたほうがいいかもしれない。」とまとめた。
これにまた萱野氏が「混ぜたのは安藤さんじゃないですか。」と性格悪いキャラで口を挟んで一同爆笑で終わった。
様々な意見は出たが、女性の国会議員が少なすぎるのは間違いない。大きな変革が今、必要なのかもしれない。

【文:境治】

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