秋元康、ヒット量産の秘訣は「言葉を頭の中のリュックサックに入れておく」

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秋元康乃木坂46が、6月17日に放送された田中圭千葉雄大がMCを務める音楽番組『MUSIC BLOOD』(日本テレビ系、毎週金曜23:00~)に出演した。

本番組は、毎週1組のアーティストを迎え、彼らの中に今も血液として脈々と流れる思い入れのある音楽や、背中を追い続けるアーティストにまつわるトークを交えつつ、ライブ映像で紐解く新感覚の音楽番組。

トークでは秋元康の謎に迫るべく、「教えて秋元先生!」を合言葉に、乃木坂46が質問をぶつける形で、秋元康が手掛けた歴代の名曲に関することや、普段はあまり語られることのないごくプライベートなこと、素朴な疑問に至るまでを回答。乃木坂46からは秋元真夏山下美月梅澤美波遠藤さくら和田まあや佐藤楓金川紗耶弓木奈於が参加した。

山下は「秋元先生にはオーディションやライブなど、大人数の中でお会いすることはありますが、今日みたいな少人数でお会いするのは初めてなので緊張しています(笑)」と、率直な感想をもらす。

秋元真夏からは「インフルエンサー」の歌詞の中で、なぜ恋愛の距離感を地球と太陽に例えたのかと質問が。「楽曲制作をする際、まずメロディを聴いてから始めるのですが、『インフルエンサー』もそうでした。メロディに合わせて作っているうちに“縮まることのない距離でお互いに影響を受けあっている”と感じ、一番わかりやすいと思ったのが、地球と太陽の関係でした。ただ、思ったイメージをメロディにはめるのが難しいんです。一番こだわるのは譜割り(ふわり:音符に対して、歌詞の一音一音をどういう配分で置いていくかを考える作業)なのですが、それもぴったりだったのです。また何をテーマに書くかということも大事で、これは日常で突然思いついたフレーズや飛び込んできた言葉を頭の中のリュックサックに入れておくようにして、これらの言葉は曲作りのときに出しています。インフルエンサーという言葉もそうです。『恋するフォーチュンクッキー』や『サイレントマジョリティー』なども同じです」。そう秋元康が真剣に語ったそばから、和田が「自身で書かれた歌をカラオケで歌いますか?」という自由すぎる質問が。これにも秋元康は自身の経験を踏まえつつ「よく『川の流れのように』を歌ってくれと言われますが、自分で歌うことはないです。歌うとすれば長渕剛さんの『乾杯』や尾崎豊さんの『I LOVE YOU』とかですね」と、十八番を明かした。

続いて梅澤から11枚目のシングル「命は美しい」についての質問が。「なぜこのテーマにしたのですか?」と聞かれ、秋元康は「いつもアイドルの歌を作ろうとは考えていません。命って大切なものだよというメッセージを、アイドルが歌うからこそ届くこともあると思っています。誰が歌うかが大事。例えば日本の歴史って学ぼうとするとハードルが高いですが、“漫画で読む日本の歴史”ならハードルが下がる。自然に耳に入ってくる歌詞の中に大事なメッセージを入れることで『命は美しい……、たしかにそうだよな』って考えるきっかけになる可能性がありますから」と回答。さらに佐藤から「どんな時に歌詞が浮かぶのですか?」と質問されると、「締め切りが迫ってきていると浮かぶことが多い」と、これまた意外な答えが返ってくる。

今回、選抜メンバーが歌うのは「君の名は希望」。山下は「みなさんに少しでも希望を与えられるように一生懸命歌わせていただきます」と力強く語る。そしてもう一つのBLOOD SONGはアンダーメンバーの曲である「日常」。アンダーについて金川が「選抜に入れなかったメンバーを中心に結成されたグループです」と説明。さらに「アンダーのメンバーのリアルな思いと歌詞が通ずるものがあるので、気持ちを込めてしっかりと歌わせていただきます」と力強く語った。

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