3月23日に最終回を迎えた「部長と社畜の恋はもどかしい」。
強力なライバルの登場、パンデミックによるリモート生活、会社の危機...様々な壁を乗り越え、やっとの想いで恋を成就させた堤司(竹財輝之助)と真由美(中村ゆりか)。
SNS上では「末永くお幸せに♡」「部長とまるちゃんの幸せな場面にほっこり」「温かく楽しい世界を作ってくれた"シャチ恋チーム"に感謝します!」など、2人の結末を祝福する声があふれた。
そこで! まだまだシャチ恋を楽しみたい...部長&まるちゃんロスが止まらない! という方は必見!
動画配信サービスParaviでは、2人のその後を描いたアフターストーリー「部長と社畜の結婚はもどかしい」を好評独占配信中! 不器用な2人は、結婚までの道のりももどかしい!?
「テレ東プラス」では、今回特別に前編の内容を紹介する。
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「オリエント・ホープ」は、ホテルや旅館などのアメニティーグッズを製造・販売する会社。会社の営業部に勤める"まるちゃん"こと丸山真由美(中村ゆりか)は、頼られることと仕事に生きがいを感じる残業三昧のOL。毎日きっちり定時で上がる"定時部長"こと堤司治(竹財輝之助)と酔った勢いで一夜をともにし、やがて2人は恋人に。
真由美に想いを寄せる営業部のエース・拝島高志(佐野岳)の登場やパンデミック禍における会社の危機をなんとか乗り越え、堤司と真由美は晴れて結婚することが決まる。
仕事が終わり、帰宅する堤司と真由美。自然と結婚式の話題になり、堤司はどこで式を挙げたいか尋ねるが、真由美は迷って答えが出ない。
「プーケットのコテージでも貸し切ってするか!」
「プーケットもいいんですけど、みんなが気軽に来られるような場所がいいです」
「欲がないなぁ。でも、そういうところが真由美らしいな」
すると真由美が、そっと堤司の手を握る。
「たまには私から、手を繋いでもいいですか?」
嬉しそうに指を絡めながら、家に向かって歩く2人。
翌朝。営業部のオフィスに、人事部長の諫山基(丸山智己)がやって来た。人事異動があり、営業部に新しいメンバーが加わるという。
「どうも! がんばりま〜す」
やって来たのは、総務部で堤司の部下として働いていた草野優一(永田崇人)。草野が加わり、一気に明るい雰囲気になった営業部。定例会議では積極的に手を上げ、「ここに営業に行こうと思ってま〜す」と部内のメンバーに資料を手渡す。草野は大手リゾートホテル「ロータスリゾート」が沖縄に進出するため、そこに営業をかけるという。
「この系列は、外資系の企業が全部おさえてるから厳しいだろ」と難色を示す拝島。
「だからチャレンジするんじゃないですか!」
「営業部最初の仕事にしては、デカ過ぎるんじゃないか?」
「とにかく昼飯だ! ということで...次回は来週の同じ時間で」
営業部長・石橋亘(脇知弘)のひと声で、草野の提案は流されてしまう。社員たちはランチをしに出て行ってしまい、ポツンと残された真由美と草野。
「草野くん、あまり気にしない方がいいよ」
「ビギナーズラックで上手くいくことだってあるのになぁ」
「それ、自分で言う?」と笑う真由美を見つめ、「あ! いいこと思いついちゃった」と草野。
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草野に呼び出された堤司。机には、「ロータスリゾート」ウエディングプランの資料が置かれている。隣にいた真由美は「私たちの結婚式⁉」と驚く。
「どうです? ラグジュアリーな空間で!」
「う〜ん...いいんだけど、やっぱりちょっと豪華すぎるかも」
「もう少しみんなが参加しやすい場所で探してるんだ」
「何言ってるんですか! 部長、まるちゃんさんが高級リゾートでウエディングドレス着た姿、見たくないんですか?」
「うっ!」
見たい気持ちが高まる堤司。
「まるちゃんさん! ロータスリゾートで結婚式の打ち合わせするでしょ? 担当者と親しくなるでしょ? ってことは...」
「営業のチャンスが広がる! もし契約がとれたら...」
草野が計算機で金額を叩き出す。そこには2,600万円と表示され、目を輝かせる真由美。
「ほら! さっきは誰も信じてくれなかったけど、現実味帯びてきたでしょ?」
「部長、結婚式ここで挙げましょう!」
「さすが社畜のまるちゃんさん! 打ち合わせの段取り組みますね。何か希望とかあったら、まとめておいてください」
真由美はしばらく希望を考え、堤司に「ひとつだけいいですか?」と言う。
「結婚式、4月10日に挙げたいんです」
「わかった。それだけか?」
「はい! 楽しみです」
真由美がウキウキと自分のデスクに戻ると、草野が堤司に小声で話しかける。
「結婚式、もちろんサプライズやるんですよね?」
「サプライズ?」
「まさか何も考えないとか? ありえないですよ〜。女性はいつでもサプライズを期待してるんです」
「いや、しかし...」
「あ〜もうだめ! 僕がサプライズ案まとめます。まったく世話が焼けるなぁ」
そう言いながら去って行く草野。ひとり残された堤司の頭には
(サプライズを期待してる...? いや、あいつには騙されないぞ)
と疑念が入り混じる。
真由美が席に戻ると、後輩の三森さとみ(小野莉奈)が色鮮やかな手作り弁当を食べていた。
「健康に気をつけるには、手作り弁当が一番です。先輩もたまには、自分でお弁当くらい作ってみたらどうですか?」
「うーん...」
料理が苦手な真由美。結婚することだし、自分も堤司を支えていかねばと決意する。