数日後。デスクで真由美の手作り弁当を開ける堤司。おかずは茶一色だが、気にせず食べ始める。その頃、真由美も営業部で同じ弁当を食べていた。さとみは弁当の中身を覗き込み、「ずいぶん地味ですね」と言う。
「やっぱり、そうだよね…」
落ち込みながら一口食べてみるが、味もイマイチ。頑張っても料理は一向に上手くならず、失敗ばかりしてしまう。
弁当を食べ終えた真由美が総務部に資料を届けに行くと、堤司は何かの書類をじっと見ながら難しい顔をしている。ふと、デスクに食べかけの弁当が置いてあるのを見つけてしまった真由美。
(部長、途中でやめてる…やっぱり美味しくなかったんだ)
真由美が落ち込みながら「部長」と話しかけると、慌てて書類を隠す堤司。
「あ…ごめんなさい」
気まずくなった真由美が資料を置いて出て行くと、堤司は安堵のため息を漏らしながら、隠した書類を取り出す。表紙には、『結婚式のサプライズ 虎の巻 by草野』と書かれていた。
(こんなのをチェックしてるなんて、恥ずかしくて知られたくない!)
総務部にやって来た拝島が、浮かない顔で去って行く真由美とすれ違う。不思議に思いつつ総務部に入ると、またも慌てて虎の巻を隠す堤司。
「何見てたんですか?」
「なんでもない」
「今、まることすれ違ったけど、暗かったですよ」
「え?」
「何かあったんじゃないかな。そういう微妙な変化に気づけないと、捨てられますよ」
「捨てられる? そんなことはない」
「サプライズとか考えてますか? 結婚してもトキメキをあげないと、飽きられちゃいますよ」
「何を言ってるんだ!」
「知らないんですか? 日本では2分に1組が離婚してるんです」
「2分に!?」
「だからサプライズを散りばめないと。ま、別れたら俺が奪うだけですけど…」
真由美に告白するも、あっさりフラれてしまった拝島。その言葉に堤司が動揺していると、今度は草野がやって来る。
「部長、打ち上げ花火どうします?」
「今度はなんだ」
草野いわく、4月9日に式場前のビーチで打ち上げ花火があり、その日に式を挙げる人たちには特等席が準備されるとのこと。「まるこ、花火スッゲー好きだよな」と拝島。それを知らなかった堤司はショックを受ける。
「ビーチで花火か、喜ぶに決まってますね」
「前日にしましょうよ〜」
花火の光で頬が染まり、「きれい…」とうっとりする真由美の姿を妄想する堤司。
「…変更しよう」
花火に合わせ、式の日程を変更することを決めてしまった堤司。一方、デスクに戻った真由美は
(最近、部長とうまくコミュニケーションが取れなくなってる気がする。何か気に障ることしちゃったかな…)
としょんぼり。そんな中、草野が電話をしている声が聞こえてくる。
「あ、それと例の結婚式なんですけど。当初4月10日とお伝えしてたんですけど、4月9日に変更でお願いします」
「え…?」
サプライズのことなど知る由もない真由美は、自分に何の相談もなく式の日取りを変更した堤司にショックを受ける。
結婚を決めて早々、危機!? 真由美が結婚式の日にちにこだわる理由とは…?
そして、あの人物にも意外な展開が待ちうけていた! まだまだもどかしい堤司と真由美は、無事に結婚式を挙げることができるのか?
アフターストーリー「部長と社畜の結婚はもどかしい」前後編はParavi で!
動画配信サービス「Paravi」では、「テレ東バラエティスピンオフ祭り」と題し、テレビ東京が誇る人気番組のスピンオフ作品を大量配信!
さらに、配信中のスピンオフ作品と今後配信予定のスピンオフ作品を並べた特設ページを公開中!
「家、ついて行ってイイですか?」のスピンオフ「家、ついて行けない代わりに...人に言えないナゾ疑問、教えてもらってイイですか?:」、「デカ盛りハンター」のスピンオフ「デカ盛りハンター(スピンオフ)大食いfirsttake」、「モヤモヤさまぁ~ず2」のスピンオフ「モヤモヤひとみん3」、さらに「ゴッドタン」のスピンオフ「セクシー女優愛確かめ選手権』など、10番組以上のスピンオフが登場。
「Paravi」でしか見られない、エッジが効いた配信をどうぞお楽しみに!