――撮影中の印象的なエピソードはありますか?
桐山:撮影中に印象的だったのは、商工会の皆さんがお昼ご飯だったりを炊き出しで作ってくれたりとかして、長いテーブル用意していっぱい椅子を並べて、みんなで同じものをその場で食べるっていうのが、とても印象的でした。
佐々部監督:だから、同級生4人のチームワークはすごくよかったね。
桐山:よかったですね。あれはもう本読みの段階から感じていました。あと僕、地元の友達っていないんですよ。だから、あの3人と会って台詞合わせたときに、「あ、地元の友達に出会えた」って思いましたね。
佐々部監督:地元で嫌われてるの?
桐山:違う違う(笑)。引越しが多くて。
佐々部監督:そういうことか(笑)。心配しちゃったよ!
桐山:引っ越しをよくしていて、横浜で3回、そのあと町田市とか色々、6回ぐらいあっちこっち行ったりしました。だから、お正月休みとかちょっと憂鬱ですもん。みんな地元の人たちと会うみたいな感じだから、お正月が嫌なんです(笑)。
――倉田唯香役の杉野希妃さんはどのような方でしたか?
桐山:お芝居についてはそんなに話さなくて。ただ、希妃ちゃんは女の子っぽいところもありながら、意外とドシっとしているというか……。佳幸がすごく頼りない役でもあるので、希妃ちゃんといる時は、一緒にいて安心感あるようなそんな気持ちになります。
――両親役の升毅さんと宮崎美子さんと共演した感想は?
桐山:お二人にはちょっと失礼なお話かもしれませんが、自分の両親にそれとなく似ているんですよね。厳しい父親と、ああいう感じのお母さんと……。で、またお母さんも髪の毛を後ろで一つに縛ってたりとか、だから、本当の父親とお母さんみたいな、そんな感覚にまでなりました。
佐々部監督:家族に見えればいいなと思っていて、それは聖愛(真山幸恵役)もひっくるめて、何となくしっくりいく家族に見えるから、ほとんどNG出すことなく、すんなりいったよね。
――勘当同然で上京した息子と父親という難しい関係性を演じる升さんとは、どのようなお話をされましたか?
桐山:升さんとちゃんと話すようになったのは、この作品が終わってからです。作品中は親子が10年間会ってなかったっていうのがあり、カメラが回ってないところでは話すのはなんかちょっと恥ずかしかったんですよね。なので、撮影が終わってから、升さんの面白いところを徐々に知り、仲良くさせて頂いてます。
――劇中では父親とのシーンで将棋をさす描写がありますが、ご自身の家族との思い出のエピソードはありますか?
桐山:ダイヤモンドゲームって知ってますか? あれは小さい頃よくやりました。なんか、オセロとか将棋とか、めちゃくちゃ弱いんですよ。あんまりそういうのにやってこなかったんで。ただ、そのダイヤモンドゲームはずっとやっていたので強いです。(笑)