『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』それぞれに奇跡が訪れるクリスマス!二宮和也“誠司”の再出発はきっと笑いに満ちている

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『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』それぞれに奇跡が訪れるクリスマス!二宮和也“誠司”の再出発はきっと笑いに満ちている

12月18日放送の『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』(フジテレビ系、毎週月曜21:00~)最終話は、クリスマスイブの20時7分から24時までの物語。勝呂寺誠司(二宮和也)、立葵時生(大沢たかお)、倉内桔梗(中谷美紀)の長い一日は、やっと終りを迎えることに。聖夜のハッピーエンドを、最後まで見届けよう。

真実が明かされる<逃走編><地方テレビ局編>

笛花ミズキ(中川大志)から銃をつきつけられた誠司は、警察側の人間として5年間騙し続けていたことを正直に白状した。「すべてが嘘だったわけじゃない」。この言葉は本当なんだと思う。二人の絆や時間に、嘘はない。一緒にハンバーガーを食べていたときの二人は本当に仲の良い兄弟みたいだったから。

撃つのをためらうミズキは優しすぎて、やはり犯罪組織のボスの器ではないようだ。そして重い倉庫の扉が開き、桔梗とカメラマンの国枝茂雄(梶原善)が飛び込んできた。麻薬密輸組織の取引現場を生中継するなんて、前代未聞。というか、命の保証だってないのに無鉄砲すぎる。桔梗は今、人生をかけた仕事をしているんだな……。

狩宮カレン(松本若菜)率いる警察が駆けつけたときにちょっと安堵の表情を示していたことも見逃さなかった。当初仲が悪そうに見えたが、それぞれの信念のために共闘する桔梗とカレンのコンビは素敵だった。二人で世の悪事を暴くスピンオフドラマがあったら絶対見たい。

この突入で、組織は一網打尽。真実を伝えたい、届けたい一心でここまで走り続けた桔梗も手応えを感じたことだろう。横浜でこんなにも大きな事件が起きていたなんて、視聴者もびっくり。大型音楽番組よりも、価値のある放送だったことは間違いない。

物語の発端となった殺人事件の犯人はミズキ、そしてアネモネとつながっていた警察関係者は一課長・一ノ瀬猛(遠山俊也)だったことも判明。ここまで大々的にテレビで中継されては、警察としてもこの最悪な不祥事は揉み消せないだろう。権力の監視はテレビの役割。そんなことを改めて思い起こさせてくれる展開だった。

この物語では『エルピス―希望、あるいは災い―』で描いていたようなキー局ではなく、あえて地方局を舞台にしていたのがミソだったと思う。弱小と思われがちだけど、ローカルだって報道に情熱を注ぐ人達がちゃんといるんだ。事実、テレビ西日本の若手記者たちが2年に及ぶ調査報道を続けて「太宰府主婦暴行死事件」を追い、 警察組織の隠蔽を暴いた番組は、2021年日本民間放送連盟賞番組部門・テレビ報道最優秀賞を受賞している。どのテレビ局も腐ることなく、真実を報道し続けてほしい。

事件解決後、桔梗とカレン、誠司と蜜谷満作(江口洋介)がそれぞれの会話の中でほほえみ合う瞬間があった。今までバチバチにやりあっていた者同士が、心を交わして笑顔をのぞかせるなんて。これが見れただけで、全話見続けた価値があったというものだ。

誠司の潜入捜査官の任務もこれで終了。誠司がいう「勝呂寺誠司はもういない」という言葉には、5年の重みが詰まっていた。これからは天樹勇太として再び生きることになる。

メインキャスト集合の大円団<レストラン編>

気になる「葵亭」のクリスマスディナーのメインデッシュは、やはりお弁当モチーフだった。ゆで卵、ナポリタン、エビフライ&サラダ、ハンバーグ&チキン&おにぎり(ご飯モノはオムライスじゃないんかい!)。一皿ずつ提供するのは、洋食屋としてのポリシーだろう。お弁当って同じ箱に入ってこそなのでバラバラに出されて真意が伝わるかは疑問だったが、そこは時生の実直な話でカバー。今度は話が長すぎて料理が冷めないかヒヤヒヤしたけど、お弁当だから冷めても美味しい設計なのかもしれない。

シャンパンだけでなく、料理もクリスマスプレゼントにしてしまうとは太っ腹すぎる。でも、採算よりも、この日に店を開けたことが何よりも大事で、お店にとって価値があることなんだろう。だってお客様をがっかりさせてはいけない。誰にとってもクリスマスは特別なものだから。

そして真礼(佐藤浩市)が「葵亭」の先代だったという真実にも驚いた。いい一軒家に住んでいたからお金持ちなんだろうと思っていたけど、さすが老舗の洋食店だ。愛犬フランちゃんも無事見つかり、こちらも一件落着した。

営業終了後の「葵亭」には、今夜の功労者が続々と集合。立葵査子(福本莉子)は細野一(井之脇海)と、桔梗は時生といい雰囲気となるなか、ついに誠司もとい勇太も来店。この瞬間、竹本梅雨美(桜井ユキ)が圧倒的ヒロインと化した。クリスマス一番の奇跡は、やはり愛ってことか。

そして一年後のクリスマスという後日エピソードも差し込まれていた。勇太が「葵亭」で働いているのは意外だったが、楽しくやっているようでなにより。いろいろあった2023年のクリスマスだけど、「葵亭」のメンバーならそれも最高の笑い話にしてくれていることだろう。そして物語はクリスマスが来る度に、語り継がれていくんだろうな。

最後に、私たちが感謝の気持ちを込めて出演者・スタッフのみなさんのために言おうじゃないか。素敵な聖夜のから騒ぎをありがとう。そして「メリークリスマス」。

(文:綿貫大介)

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