伊藤万理華&石山蓮華、“相思相愛”キャスティング!『日常の絶景』共演を通じて「長年の片思いが実った感じ」

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伊藤万理華&石山蓮華、“相思相愛”キャスティング!『日常の絶景』共演を通じて「長年の片思いが実った感じ」

伊藤万理華さんが主演を務めるドラマチューズ!『日常の絶景』(テレビ東京ほか、毎週火曜24:30~)が、放送中。この度、“日常の絶景”めぐりが趣味の主人公・町村景役の伊藤さん、町村の同僚で企画部のエースとしてパワフルに働く想田ひとみ役の石山蓮華さんにインタビュー。初共演となる2人にお互いの印象を伺ってみると、「相思相愛」な思いを聞くことができました。

原案は、八馬智『日常の絶景 知ってる街の、知らない見方』(学芸出版社)。印象的な写真と少しマニアックな文章で室外機やダクト、通信鉄塔、消波ブロック、ダムなど都市を作り出すピースたちへの新たな見方を示したとして話題となりました。本ドラマでは原案本の世界観をベースに、タイプの異なるふたりの女性が“日常の絶景”を一緒にめぐることで、距離を縮めながらその風景に癒され元気をもらう姿を描いています。

この度、“日常の絶景”めぐりが趣味の主人公・町村景役の伊藤さん、町村の同僚で企画部のエースとしてパワフルに働く想田ひとみ役の石山蓮華さんにインタビュー。初共演となる2人にお互いの印象を伺ってみると、「相思相愛」な思いを聞くことができました。

「さすがテレ東さん! よくぞこの組み合わせを!」初共演にして“相思相愛”

――おふたりは今作が初共演だそうですね。お互いの印象を聞かせてください。

伊藤:撮影が始まる前に蓮華さんのことを知りたくて。色々調べていたら「電線愛好家」とあって(笑)。「どんな方なんだろう?」と。それと同時に、そんな一面を持つ方がこの作品で想田さん役を演じる説得力も感じました。今はお芝居よりもラジオのお仕事がメインということで、この作品でなければ蓮華さんと共演する機会はなかったかもしれないです。実際にお会いしてみると、想田さんそのものという感じ。包容力があってお茶目な姿は想田さんのままで、これからもずっと仲良くしていただけたらと思いました。町村役に選ばれて良かった!

石山:そんなこと言われると照れちゃうなぁ。私は以前から伊藤さんのことは知っていて、実はアイドル時代から活躍を追っていました。伊藤さんが作る世界観や表現のビビッドさ、センス、佇まいがすごくかっこよくて、まさか共演できる機会があるとは! すごくドキドキしていたのですが、お会いしてみるとすごく自然体で、お芝居にも普段のふるまいにも説得力と一貫性があって誠実で、「超好き!」と思いました。いろいろなお話もできて、撮影がすごく楽しかったです。

――相思相愛のキャスティングということですね。

伊藤:私が言うのもなんですが、さすがテレ東さん! よくぞこの組み合わせを! という感じです(笑)。

石山:私としても、長年の片思いが実った感じ。ずっとステキだと思い続けていた人の隣に立てて、夢みたいだと思いました。

――全3話ということですが、もったいない気がしますね。もっと一緒に撮影したかったのではないでしょうか?

伊藤:本当にそう思います。もっと蓮華さんのお芝居を身近で感じたかった。ドラマ出演は久しぶりということだったのですが、全くブランクを感じさせない演技でした。こんな自然なお芝居をできる方がいらっしゃるのかと驚きました。

石山:褒め過ぎですよ(笑)。

伊藤:本当です! 勝手にお芝居の参考にさせてもらいました。自然な、肩の力が抜けた演技をする方だなって。

石山:その言葉だけで、食べなくてもしばらく生きていけます(笑)。八馬先生の原作には、ドラマには登場しなかった絶景がまだまだたくさんありますしね。ドラマではスケールの大きいものを扱っていますが、ダクトや室外機など街中で見ることができる身近な絶景もあります。また伊藤さんと一緒に、それらを見つける旅に出たいですね。あと、次回があれば是非「電線回」をやってほしい!

伊藤:うわ、見たい! 蓮華さんの知識量があれば、スペシャルとかもできちゃいそう。

石山:電線なら全然やれちゃいます! 2人で鉄塔を見に行くとか楽しいだろうな~。

伊藤:ロケの合間に電線を見つけて「蓮華さん、あの電線どうですか?」と聞くと、すごい量の答えが返って来るんです。「電線は街の血管であり神経」と力説されました。

伊藤万理華は苔&錆好き!石山蓮華と廃墟好きという共通点も

――ドラマの撮影で思い出に残っていることはありますか?

伊藤:すべてロケでの撮影でしたが、ほぼ晴天に恵まれました。天候次第で映像の雰囲気も変わったりするので不安だったけれど、運が良かったです。蓮華さんが晴れ女だからですかね?

石山:いや、晴れ女な自覚はないから違うと思うな(笑)。天候もそうですが、私的には伊藤さんとご一緒できたことがすごく大きくて。天候にも共演者にも恵まれた、本当に楽しい収録だったなと、今しみじみ思い出しています。夏の青い空を見るたびに、「撮影楽しかったな」と思い出しちゃいそう。

――この作品を通じて、日常の中で気になりはじめた“絶景”はありますか?

伊藤:昔からずっと錆や苔が好きです。錆びているガードレールや、石に苔がまとわりついていたり人工物が退化して自然と一体になったりしているものに美しさを感じます。

――廃墟とか?

伊藤:たまらないです! 一時期、日本や海外の廃墟画像を集めていた時期がありました。ファンシーな空間が劣化して、まるで異世界のような雰囲気を醸し出しているんです。よく絵を描くのですが、色使いなどはそこからインスピレーションを受けたものもあります。

石山:私も廃墟が好きで、近くまで写真を撮りに行ったりした時期がありました。人の手で作られたものが、こうなってしまうのかと。時間の流れと自然のすごさを実感できて、また伊藤さんの言ったような異世界のような怪しい雰囲気も魅力ですよね。その感覚を持っている伊藤さんステキ! と思いました(笑)。

伊藤:こんな話ができるのは蓮華さんしかいないです!

――最後に、放送を楽しみにしている視聴者へメッセージをお願いします。

伊藤:自分の目線で見て、「何か惹かれる」と思った感覚は信じて良いと思います。その感覚は人と比べるものではなく、それが自分の世界の全てだと思うから。その大切さを改めて教えてくれるドラマになっています。周りを見渡してみて、何か惹かれて目につくものがあったら、その理由を考えてみてほしいです。その答えを見つけた時、きっと日常がもっと楽しくなると思うから。

石山:私が演じる想田さんは、町村さんの目を借りることで日常の絶景・景色と出会い、それによって自分の働き方・暮らし方に変化が起こっていきます。そんな想田さんと同じように、視聴者の皆さんも町村さんの目を借りて、少しだけ目線を遠くに飛ばせるようになる感覚を楽しんでほしいですね。台詞の掛け合いも面白いので、クスっと笑ってもらえたら嬉しいです。

取材・文:米田果織

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