坂口健太郎×染谷将太『CODE』の名シーンを解説「泣けてきて…」

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坂口健太郎×染谷将太『CODE』の名シーンを解説「泣けてきて…」

坂口健太郎さん主演の日曜ドラマ『CODE―願いの代償―』(読売テレビ・日本テレビ系、毎週日曜22:30~)の第5話が7月30日に放送されます。

婚約者の七海悠香(臼田あさ美)の死の真相を追い求める中で、「どんな願いも叶える」という謎のアプリ「CODE」を手にした刑事・二宮湊人(坂口)。やがて、フリーの記者・椎名一樹(染谷将太)と行動を共にするようになって……。

息を呑む展開の連続で、視聴者の心を掴んで離さないドラマ『CODE』。今後、この物語はどうなってしまうのか? そんな本作の魅力を深掘りするべく、坂口さんと染谷さんに話を聞きました(以下、ネタバレが含まれます)。

二宮湊人と椎名一樹の不思議な関係性

――脚本を読んだあと、いざドラマ『CODE』の世界に飛び込んでみて、どんなことを思いましたか?

染谷:椎名が信頼しているのは三宅咲(堀田真由)くらい。ほかのみんなは裏がありそうで、誰も信用できないですよね(笑)。椎名自身も二宮と「CODE」に立ち向かってはいきますが、ずっと微妙な距離感なんですよ。友情関係がある相棒ではないというか。

坂口:利害関係が一致しているだけなんだよね。

染谷:そうそう。目的が一緒なので、共に行動するようにはなりますけど、お互い探り探りなところがあるかもしれません。

坂口:もし、現実世界に「CODE」があったら使うかな〜。使う?

染谷:う〜ん。ちょっと様子見るよね。

坂口:友だちとか知り合いに「そういえば『CODE』って知ってる?」って聞いちゃうよね。1回ぐらいなら使いそうだけど、代償がえげつなくなるし……。

――役について準備したことや心構えなど含め、どのようにアプローチしていきましたか?

坂口:その瞬間に感じたものをやろうとは決めていました。神奈川県警暴力団対策課(暴対課)の同僚で、親友の百田優(三浦貴大)が、自分の婚約者の死にネガティブなかたちで関わっていて……。そんな彼にト書きで「銃を向ける」と書かれてあったんですが、親友に銃を向けるってどういう精神状態なんだろうと思ったんです。

悠香が亡くなって、直属の上司・田波秋生さん(鈴木浩介)も逮捕した中、いざ(撮影現場で)百田に銃を構えたら、なんだか泣けてきちゃって……。百田に銃口を向けるシーンのト書きには「泣く」とは書かれていないんですけど、彼が悠香の死に関わっていたのを知って、絶望もあるし、悲しみも悔しさもあるし「百田なんでだよ!」という気持ちもあるし……田波さんに手錠をかけたのも相当なことだったけど、親友に銃口を向けるのも相当なことだなって。

――二宮にとっては辛いシーンですよね。だから涙も自然に出てきたと。

坂口:そうですね。芝居してみて思ったんですが、二宮って意外と泣き虫なんです。「悲しい」だけじゃない、「悔しい」ときにも(感情が)溢れ出るから、そこは嘘をつかないでやってみようかな、という感覚でやっていますね。ただ、(ト書きで)「泣く」と書いてあっても、 「全然泣けないや」と思ったら泣かないこともあるとは思います。それはそれでいいんだろうなと思います。

染谷:僕は、椎名にも過去があって、その過去からくる怒りであったり、悲しみであったりというものだけブレなければ、大丈夫かなと思っています。

実際に現場に立ってみて、椎名はどのようにその場にいるのか、決められた台詞をどう言ったら面白くなるのか、自分には何を補うことができるのかを考えているので、(坂口と)感覚は近いかもしれないですね。

――坂口さんは染谷さんの1歳上で同世代です。初共演だそうですが、お互いの印象はいかがでしょうか。たとえばイメージが違ったなどありますか?

染谷:大きくイメージが違ったことはないですね。

坂口:そうですね。(染谷は)変に肩肘はっていなくて、いい意味でとっても普通。「え……染谷くんってこんな人だったの!?」みたいなことはないかな。

――(笑)。すぐに仲良くなれたんですね。

染谷:スルッといい感じにやっていますね。

坂口:(染谷さんとは)マッチング度が高いなとは感じています。別にお互い似ているわけではなく、違う人間性なんですが、無理をしない感じはあるかもしれない。

染谷:確かに。ずっと一緒にいて疲れないですね。

坂口:え!?  それって告白!?

――(笑)。

坂口:……みたいなことをよく言っています(笑)。

坂口健太郎と染谷将太が語る「誰が怪しいと思った?」

――これまで撮影をしてきた中で、印象に残っているシーンを教えてください。

坂口:「意外とそんな感じになるんだ」と思ったのは、田波さんに手錠をかけた会議室でのシーン。まだ出来上がり(の映像)を見ていないんですが、お芝居しながら、“こんなに濃密になるんだ”というのは思いましたね。あそこで別のシーンを撮ったときも思ったんですが、すごく濃く感じるんですよ……単純に(部屋の)酸素が薄いだけかもしれないけど。

染谷:あはは。あそこは暑いからね(笑)。ここから先の話で言うと、「あの人こうなるの?」「この人、実はこうなの?」と話がどんどん広がっていくのは楽しみですけどね。

坂口:1話を読んだ時点で、誰が怪しいと思った?

染谷:三輪円(松下奈緒)は怪しいと思ったな〜。

坂口:円はもともと怪しいでしょ!(笑)。俺、意外と田波さん怪しいと思ったんだよね。

染谷:誰が事件に関わっているか、ってことで言えば、百田は怪しいと思った。

坂口:そうだよな〜。暴対課のデスクで百田が熱いこと言ってくれるんだけど、裏でやってることヤバいじゃん(笑)。それ(登場人物の裏側)を見られるのもある種、ドラマとしての面白さだったりもするんだけど……。ただ、百田が死ぬとは思っていなかったな〜。

――演者ながら、シーンを通して驚くことがあるんですね。

染谷:そうですね。下手したら椎名も死ぬんじゃないかな、と思うくらい読めないです(笑)。

――考察するのも本作の楽しみ方のひとつです。注目してほしいところ、見どころを教えてください。

坂口:これからいろいろな人の過去がめくれていく中で、「そういうバックグラウンドがあったんだ」と感情移入できる部分もあれば、めくれても全然感情移入できない人もいます(笑)。すでに、いろいろな人の過去が分かってきたと思うんですけど、そこでめくられたことって最終話まで繋がるものが多いと思うんです。

染谷:毎回答え合わせみたいになってるよね。

坂口:僕自身も現時点でどうなるか知らないですが、田波さんが逮捕された以降に起きたことが終着地点にも繋がってくると思うので、(登場人物の)表情だったり、一瞬の目線だったり、台詞じゃない部分で表現しているシーンを見逃さないでほしいなと思います。

染谷:「読めない」というのが最大の見どころだと思いますね。田波の逮捕だって、ただ逮捕されて終わる話でもないし……。今後、いろいろな人の過去や思いが回収されていくので、最終話まで突っ走っていく物語を楽しんでほしいです。

坂口:ただ、二宮って犯人を全然捕まえられていないんだよね。毎回逃がしてんの! もうちょっと捕まえたいんだけどな〜。

染谷:あはは(笑)。

取材・文:浜瀬将樹
写真:松本理加

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