小宮璃央、井上想良とのキスシーンは「一緒にドキドキしてもらいたい」

公開:

小宮璃央さんと井上想良さんがW主演するドラマ『永遠の昨日』(MBS、毎週木曜25:20~※初回のみ25:29~ほか)が、10月20日にスタートします。

原作は、“泣けるBL小説”と話題の榎田尤利による同名小説。正反対の性格ゆえに惹かれ合っていた山田浩一(小宮)と青海満(井上)でしたが、ある日、浩一は満の目の前で交通事故に遭ってしまいます。その場で起き上がり、いつものように笑ってみせた浩一は、確かに「生きて」いるけれど、クラスメイトたちは、次第に浩一の存在を忘れ始め……!? 浩一が消えてしまうまでの限りある刻を、懸命に輝かせた2人の姿に“泣けて泣けて仕方がない”青春ラブストーリー。

「想良ちゃん」「璃央」と呼び合い、取材にも和気藹々と応じてくれた小宮さんと井上さん。お互いに役者として尊敬する点や、自分たちを成長させてくれた小林啓一監督への思い、そして、印象的な撮影シーンなどについて語っていただきました。

小宮璃央
小宮璃央

――BL作品が増えている中、この作品に主演されるお気持ちはいかがですか?

小宮:最初はプレッシャーを感じました。でも、純粋で真っ直ぐな浩一を演じさせて頂ける事がすごく嬉しかったです。

井上:僕は、今回お話をいただいて「おおおっ」という驚きから始まりました。その日のうちにすぐ小説を読み始めたのですが、すごく綺麗で、無垢で、不純物が一切入ってないような高校生の恋愛に心を打たれ、早くこの作品を演じてみたいなという印象に変わりました。

井上想良
井上想良

――役を演じる上で意識したことはありますか?

井上:満は自分から人とコミュニケーションを取ろうとしないような内向的な役です。でも、内に秘めている思いは人一倍強くて、そういったところは姿勢だったり、目線だったりに表れると思ったので、監督と話し合いながら意識してお芝居できたかなと思います。

小宮:僕はプライベートでは人見知りなんですけど、浩一はいわゆる陽キャ。自分とは違う部分をどう表現しようかと悩んで、みっちゃん(満)との“テンション差”は気をつけていこうと決めました。キャンプに行くシーンでは、叫んだり、海ではしゃいでいたり、普段の自分では想像できないくらいテンション上げてやりました(笑)。

小宮璃央、井上想良から学んだことは?「出会えてよかった」

――お互いに、役者としてすごいなと感じた部分について聞かせてください。

小宮:ほぼ全部。

井上:(小さな声で)よっし!

小宮:(笑)。彼は物事に対して意味合いを持って行動するというか、「なぜこの目線なのか」というところまでしっかりと考えて演じているんですよ。自分もそれを真似したいなと思ったし、勉強になりました。監督やスタッフさんとのコミュニケーションの取り方も、現場の居方も、学ぶところばかりで、本当にこの作品を通して想良ちゃんに出会えてよかったと思います。

井上:気持ちいいですね、ありがとうございます(笑)。僕は、(小宮が)お芝居に対して“本当に楽しんでやっている”というのが周りにも伝わるような向き合い方が、とても素敵だなと思います。あとは(役に入るときの)スイッチが上手。僕、スイッチが苦手なんですよ。例えば泣くシーンがあるとしたら、その前に時間が欲しくて、1回きちんと感情を作らないとできないんです。でも、璃央は直前まで笑っていて。もちろん人によってアプローチの仕方は違うけど、僕にはできないから「大丈夫なのかな?」と思って見ていると、ふっと全然違う顔に変わる。役に入る集中力というか、一気に出せる爆発力はすごく魅力的だなと思いました。

井上想良、小宮璃央
井上想良、小宮璃央

――キスシーンも登場します。

小宮:微妙な感情や初めての緊張というのはリアリティがあったんじゃないかなと思います。キスするまでの“間”は、見ている方にも一緒にドキドキしてもらいたいなと思いつつ、撮影中は完全にみっちゃんだけを見て、という感じでしたね。

――作品全体を通して、小林監督の演出はいかがでしたか?

井上:言葉の意味を大切にしてる監督で、僕たちも言葉の一つひとつにきちんと意味があるんだと思いながら演じることができました。あとは動きをすごく丁寧に提案してくれるんです。監督が何故そう思ったか、という過程も全部教えてくれるので、僕たちもすごくやりやすかったですね。僕の意見も聞いてくれて、監督の思いと擦り合わせて答えを出すことができたので、いろいろなことが勉強になる撮影でした。

小宮:僕は特撮をやっていたので、子供たちにもわかりやすいようなリアクションや動きの大きい芝居が染みついていたんです。他の現場でお芝居するときにも自然と癖で出ちゃっていたんですけど、監督がそこも矯正してくれました。監督に提案していただいて、実際にやってみて映像で確認すると、リアリティがある。それを何回も重ねていくうちに今までの癖がなくなって、このドラマにインする前よりもお芝居か楽しくなりました。本当にご一緒できてよかったですし、一緒に作っていくことを楽しく勉強させていただけた監督でもありました。

今まで演じてきたキャラクターは、根本的に“小宮璃央”がそこにいたのですが、『永遠の昨日』では一切それがなく、完全に浩一自身だったと自分でも思いました。本当にこの現場に入れてよかったなと思います。

シーンカット
シーンカット

――撮影中、何か印象的だった出来事はありますか?

小宮:本当にいろいろなことがありました。でも強いて言うなら、トラックに轢かれるシーンが雨に濡れた状態で撮らないといけなくて、それは過酷でした。

井上:ビッチョビチョで、お互い震えながら芝居してたもんね(笑)。基本的には暑かったんですけど、夕方になるとめちゃくちゃ寒いんですよ。

小宮:ずっとガタガタ震えていて、本番だけのときだけハッと気合い入れて頑張りました(笑)。

井上想良「密度の濃い時間の中でステップアップできた」

――井上さんは今回、初挑戦だったことはありますか?

井上:連続ドラマに、1話から最後まで出ずっぱりだったこと。香盤表にも上から下まで名前が入っているし、毎日同じ役に触れているというのも初めてでした。

――先ほど小宮さんはご自身にとって大きな作品なるとおっしゃっていましたが、井上さんにとっても次に繋がる作品になったと感じますか?

井上:すごく感じました。密度の濃い時間の中でステップアップできたと思いますし、「作品を作った!」という充実感がすごくありました。

――ありがとうございます。では、作品タイトルにちなんで、おふたりが「この時間が永遠に続けばいいのに」と思う時間についても教えてください。

井上:二度寝する直前。

小宮:うわっ、気持ちいいよ~ぉ!

井上:なんとなく目が覚めて時計を見て、「あぁ、◯時か」っていう、この瞬間が大好きです。

小宮:二度寝が一番気持ちいいよね。しかも、時間に追われてるとき。朝早くて、もう出ないといけない。でもそのときの二度寝が一番気持ちいいんですよね。

井上:えっ、全然気持ちよくない! 何も考えずに寝られるときがいいじゃん。ストイックすぎない?

小宮:後々、後悔するんですよ。「やばい、急がなきゃ!」って。結局、間に合うんですけど、その背徳感というか罪悪感というか……ここで寝たときの気持ちよさは格別です。

井上:私にはわからないです(笑)。

井上想良、小宮璃央
井上想良、小宮璃央

――(笑)。あらためてドラマを楽しみにしている視聴者にメッセージをお願いします。

小宮:(姿勢を正して、笑顔で)ドラマをご覧になる皆様、こんにちは。山田浩一役の小宮璃央です。

井上:んんん!? どこかでカメラ回ってる?(笑)。

小宮:あははは(笑)。このドラマは、今までこの枠で放送されてきた作品とはまた違った良さ、美しさを持つ作品です。生と性が交わる物語を最後まで見届けていただけたらと思いますので、よろしくお願いします!

井上:表面的にはわからない2人の関係が、見れば見るほど滲み出てくるので、そこを楽しみにしていただけたら嬉しいです。2人の周りにいる個性豊かなキャラクター同士のやりとりも僕は好きなので、そのあたりにも注目していただけると、とても楽しく見てもらえるのではないかと思います。

(取材・文・写真:nakamura omame)

<10月20日放送 第1話あらすじ>
お天気雨の降る放課後。クラスの人気者の山田浩一(小宮)と人付き合いが苦手な青海満(井上)は昇降口で初めて視線を交わす。それ以来浩一を見つめていた満は、ある日浩一から呼び出しを受ける。桜舞い込む誰もいない体育館。動揺する満に浩一は意外にも「友達になってくれないか?」と告げる。浩一のおかげで満はクラスに溶け込み次第に心の扉を開き始めていた。しかし大雨の早朝、相合傘で登校する2人は、運命を大きく変える事故に巻き込まれてしまう。

シーンカット
シーンカット

画像ギャラリー

PICK UP