捜査のプロが教える空き巣対策 在宅時に侵入されるケースも!100均や低価格アイテムで防犯力アップ

公開: 更新: テレ東プラス

オートロックなど、しっかりセキュリティ対策をしたマンションでも、侵入されてしまうことがある空き巣。金銭的な被害だけでなく、安全なはずの家に、犯罪者が侵入したことへのショックも大きいはずだ。

「留守宅だけでなく、在宅中に侵入される『忍び込み』などもあり、リモートワークで在宅時間が増えていても注意が必要です」と語るのは、埼玉県警察本部刑事部捜査第一課で多くの犯罪を解決してきた経験を持つ、犯罪コメンテーターの佐々木成三さん。
「テレ東プラス」では、多くのメディアで活躍し、YouTube「佐々木刑事チャンネル」でも防犯対策をわかりやすく解説している佐々木さんに、空き巣被害に遭わないためのポイントを聞いた。

bohan_20221018_01.jpg▲元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課警部補の佐々木成三さん

100%のセキュリティ対策はない

――家を空けている時だけでなく、在宅時にも窃盗犯が侵入するケースがあるというのは、とても怖いです。

「空き巣は侵入盗(しんにゅうとう)の一種で、在宅時に気づかれないように金品を盗む、『忍び込み』や『居空き(いあき)』と呼ばれる窃盗もあります。そうした被害を防ぐために、家にいても戸締りには気をつけるようにしましょう。

窃盗犯は、戸建てだと窓から、マンションなどの集合住宅では玄関からの侵入が最も多いです。仮にオートロックのマンションに住んでいても、宅配便や来客を装ってエントランスを突破されてしまう可能性があります。そこを通過した犯人は、建物内の全てのドアを確認。インターホンを鳴らして侵入できそうな部屋を物色し、犯行に及びます。ゴミ出しなどのわずかな時間でも、きちんと施錠するようにしてください」

――セキュリティ対策をしている住宅でも、油断すると被害に遭う可能性が高まるということですね。

「空き巣を防ぐには、第一に『人の目』、第二にセンサーライトなどの『光』、第三が警報音や不審者を察した際に警告を発するといった『音』、第四は侵入に5分以上かかるなどの『時間』。これが、侵入を防止する4原則です。

しっかりしたセキュリティ対策をしていて、窃盗犯が入りづらいと感じる住宅は狙われにくいです。ただ、顔を隠すなど、監視カメラありきで犯行に及ぶ犯人もいます。警備システムを導入していても、警備会社が駆けつけるまでのレスポンスタイムを把握し、短時間で盗みを行うケースもあるため、100%安全なセキュリティ対策はないと考えるべきです。

自宅に現金や貴金属、ブランド品がある場合、窃盗犯は経験からどこに金目のものがあるか、すぐに探し当てます。現金や貴金属は金庫に入れ、金庫を置いている部屋には鍵をかける。ブランド品を置いているクローゼットに鍵をつけるなど、万が一、窃盗犯が家に入っても、簡単には盗ませない対策をしてほしいですね」

bohan_20221018_02.jpg画像素材:PIXTA