捜査のプロが教える空き巣対策 在宅時に侵入されるケースも!100均や低価格アイテムで防犯力アップ

公開: 更新: テレ東プラス

――「家に入られても簡単に盗ませない」というところまで考えている人は、少ないかもしれません。でも、やはり“入らせない”対策が大事ですよね?

「もちろん、警備システムを導入する他、さまざまな対策をしているセキュリティの高い家に積極的に入ろうとする犯罪者はいません。防犯カメラは単にカメラ機能だけでなく、不審者が映ったら警告を発するもの。インターホンもIoTのスマート家電なら、不在時もスマホなどでオンライン応対でき、防犯対策として有効です。

特に女性の一人暮らしなどセキュリティが心配な方は、遠隔操作できるスマート家電を取り入れるのをお勧めします。外出先から灯りをつけたり、エアコンを入れたりすることで、生活リズムを外から察知しにくくできます。万が一、空き巣が入ろうとするタイミングと重なった場合、光やエアコンの稼働音で侵入を断念させられるかもしれません。

また、新築やリフォームをする場合、導入してもらいたいのがCP部品。警察庁や国土交通省、経済産業省が民間企業と官民合同で開発し、厳しい検査を通った建物部品で、ドアや鍵、窓、ガラス、雨戸など、防犯性能を高めることができます」

――窃盗の被害は防ぎたいですが、警備会社との契約や高額な防犯アイテムを導入するのは、負担が大きいという人も多いと思います。

「基本的な対策として、玄関の鍵を二重にするWロックは、ぜひ導入してほしいですね。それと、鍵のかけ忘れを防ぐのも重要です。遠隔で施錠できるスマートキーはハードルが高くても、今使っている鍵に取り付けて『鍵をかけ忘れていないか』を確認できるアイテムは、1,000円前後で買えます。

玄関や庭など屋外に設置する人感センサーライトは、2,000円以内の商品も多いです。防犯カメラも、IoT連携で応答機能のあるものが5,000円くらいから売られていますし、家の中ならば、使わなくなったスマホを監視カメラ代わりにするなども可能です。

窓の補助錠や、窓ガラスを割れにくくする防犯フィルムなど、100円ショップで買える防犯グッズも増えていますから、手頃な価格でも自宅の防犯力を上げることはできますよ」

地域のコミュニティ作りが一番の防犯

――警備システムのダミーステッカーやダミーの防犯カメラに、効果はありますか?

「一定の抑止効果はあると思いますが、窃盗犯にはダミーだと見抜かれるでしょうね。防犯カメラは目立つ場所に設置しないと抑止力になりませんし、目につく場所だとよく見えますから『配線がおかしいから、機能していないな』と、プロなら気づいてしまう可能性が高いです」

bohan_20221018_03.jpg画像素材:PIXTA

――気をつけるべきポイントや、さまざまなアイテムを紹介してもらいましたが、その他にできることはありますか?

「侵入を防止する4原則で触れた『人の目』は、防犯効果が高いです。私の家の向かいに高齢のご夫婦が住んでいて、挨拶したり、帰宅した際に『さっき宅配便が来ていたみたいだよ』と教えてくれたり、ちょっとした交流があるのですが、私はこのご夫婦が『家を守ってくれている』と思っています。

近所付き合いが希薄な人も多いですが、地域コミュニティといった家族以外の存在――その目があることは、犯罪者の侵入を防ぐ抑止力になります。ご近所の方と交流があって、家の前に不審な人がいたら、『変な人がいる』と様子を見たり、通りすがりに立ち止まったりしてくれるかもしれません。窃盗犯はそういう目を敏感に察知し、侵入を断念します。近隣の方たちと、お互いの防犯対策を高める上で、地域のコミュニティ作りを大切にしてもらいたいですね」

bohan_20221018_04.jpg『スマホで子どもが騙される』(青春出版)

佐々木成三 プロフィール】
元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課の警部補。多くの捜査本部に従事し、被疑者の逮捕、取り調べ、デジタル捜査班の班長としての情報収集ほか、数多くの実績がある。現在は、犯罪コメンテーターとして多くのメディアに出演し、YouTube「佐々木刑事チャンネル」でも防犯対策を解説。著書に『スマホで子どもが騙される』(青春出版)『「刑事力」コミュニケーション』(小学館)など。『アノニマス〜警視庁“指殺人”対策室〜』『大川と小川の時短捜査』他、刑事ドラマの監修でも活躍している。

(取材・文/鍬田美穂)