「なんだかこの前より優しい...女はそういうことに敏感なんですよ」北と彩女は日光へ...「雪女と蟹を食う」第2話をプレイバック!

公開: 更新: テレ東プラス

【3行まとめ】
・ドラマ24「雪女と蟹を食う」第2話「死より残酷な死」をプレイバック
・北と彩女は日光の街並みを走り抜け、中禅寺湖へ。湖畔のホテルで一泊することに
・この旅を「大人の夏休み」と言い、ご当地グルメや観光地を楽しむ彩女に対し、北はどこか振り切れない様子で...

毎週金曜深夜0時12分からはドラマ24「雪女と蟹を食う」(主演:重岡大毅 ジャニーズWEST)を放送!

「テレ東プラス」では、第2話「死より残酷な死」をプレイバックする。

※下記ネタバレあり

痴漢冤罪により全てを失い、人生に絶望した男・北(重岡大毅)は自殺を図ろうとするが、あと一歩踏み切れずにいた。
テレビでグルメ番組を見た北は「人生最後の日は北海道で蟹を食べたい」と思い立ち、図書館へ。そこで見かけたセレブ妻・雪枝彩女(入山法子)に狙いを定め、家に押し入り、金を要求するが、彩女に促されるがまま情事を交わしてしまう。
彩女に「私も食べたいです、蟹...」と告げられた北は、戸惑いながらも2人で不思議な旅を始めることに。

日本列島を北上する2人。北は、自分が彩女を誘拐したことになるのではと葛藤するが、強盗に押し入った際、「その旅路、お供させてください」と言ったのは彩女だ。しかも、「このまま私を放っておけば、警察に駆け込む可能性がありますけど。そうしたら蟹、食べられないかもしれませんね?」と脅迫めいた発言も。

(そうだ、俺は脅迫されたんだ...!)

涼しげな表情で運転する彩女に目をやりながらそんなことを考えていると、「どうかしましたか?」と聞かれ、「もう日光まで来たんですかね」とごまかす北。

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「何か日光に思い入れでも?」

「いや...俺、日光の修学旅行、風邪ひいて行けなかったんですよ。それで思い出したのかな」

「そうだったんですか...じゃあ、行ってみます?」

「は?」

「いいじゃないですか、寄り道しても。蟹が逃げるわけじゃありませんから」

「......」

(そうか、俺は一番肝心なことを忘れていた。俺は北海道まで、蟹を食べに行くんだ。蟹を食べて、そして...死ぬ)

車は日光の街並みを走り抜け、中禅寺湖の展望スペースへ。北はベンチでレモン牛乳を飲みながら、湖を見つめる。彩女は立ったまま日傘を差し、気持ち良さそうに風に吹かれている。

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「私、こんな素敵な風景が日本にあるなんて、知らなかった。...知らないまま、年を取るところだった」

「それは俺もです」

彩女は北の隣に座り、東北のガイドブックを取り出す。コンビニに寄った時に買ったらしく、「ネットの情報も良いけど、私は本の方が好きで」と面白そうにページをめくっていく。ふと、会津若松のページで手を止めた彩女。

「明日は会津若松の方に行ってみましょうか? 美味しい日本酒が飲めそうですよ」

「でも、俺たちの目的って...」

「蟹はメインディッシュです。その前に前菜があってもいいじゃないですか」

「前菜...?」

立ち上がり、再び湖を見つめる彩女。

「ねぇ、北さん。大人の夏休み、しちゃいましょう」

「え?」

「見たことのない景色を見て、美味しいものをいっぱい食べて...。私なんだか、ワクワクしてきちゃいました」

子どものように話す彩女を眩しそうに見つめる北。すると突風で日傘が飛ばされてしまい、体勢を崩す彩女。北は思わず立ち上がり、彩女を抱き抱える。腕にしっかりと彩女を抱きしめ、胸の鼓動が高鳴る。

(なぜだろう。いまさら心臓が、ガキの頃みたいに...)