秘策は「サウナ」と「赤いベンチ」素通りスポットが大変身!人の流れを変える新手法:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

3月18日(金)に放送された「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは「もう"素通り"させない 人の流れを変える「新手法」!」。
人の流れは、そう簡単に変えられない...。その場所にとどまる理由がなければ、容赦なく"素通り"されるが世の常だ。しかし、そんな素通りされる場所を「人々が立ち寄る場所」に変えようと奮闘する人たちがいる。秘策は「ベンチ」や「サウナ」? ユニークな手法で難問に挑む人々を追う。

温泉県なのに温泉がない...「サウナ」で逆襲なるか

大分県の南部にある豊後大野市では、2月とは思えない不思議な光景が広がっていた。
約7度の気温の中、水遊びをする水着姿の女性が向かった先は、室温115度のテント。熱した石に水をかけ、サウナを楽しんでいる。サウナは薪を使った本格的なモノ。貸し切り制で、料金は2時間1人2000円。汗をかいたら、川で天然の水風呂を楽しむ。

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大自然を満喫しながら"ととのう"...。人気のサウナは、この町が抱えるある悩みをきっかけに生まれたモノだった。

大分県は日本屈指の温泉天国で別府や湯布院など有名な温泉地があり、源泉数、湧出量ともに日本一を誇る。毎年多くの観光客が訪れるが、豊後大野市は温泉がないため、これまで素通りされていた。

日本一の温泉県にありながら、大きなハンデを抱えていた豊後大野市は、去年7月、「サウナのまち」を宣言。雄大な自然の魅力を生かした他にはないサウナで勝負に出た。
日本最長の水中洞窟・稲積水中鍾乳洞をサウナの水風呂に。サーフボードに乗って洞窟探検することもでき、全国のサウナ愛好家が憧れるスポットになった。
星降る夜空を見上げる、夜桜の下で楽しむ、豊後大野の大自然を生かしたサウナを5つ展開。去年7月以来、約3000人が訪れたという。

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「サウナのまち」を発案したのは、豊後大野市でゲストハウスを運営している高橋ケンさん。東京でウェブサイトの編集をしていた高橋さんは仕事で大分県のイベントに携わった時に町の魅力を知り、4年前、家族とともに移住。そこで気づいたのは、豊後大野の大自然とサウナの相性の良さだ。

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高橋さんのゲストハウスは、これまで冬になると閉めていたが、新たに作ったサウナが呼び水となり、年間を通してお客がやって来るように。大きな水風呂は沢から汲み上げた湧き水を使用、絶景に抱かれての外気浴も楽しめる。

高橋さんが今取り組んでいるのは、このサウナ戦略に町全体を巻き込んでいくというもの。
道の駅にある日本蕎麦の人気店やカフェに、サウナの後に食べてもらう「サウナ飯」の開発を依頼。現在20店舗が「サウナ飯」を出している。

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サウナに来たお客に地元の飲食店に立ち寄ってもらい、名所巡りや宿泊など、町全体を楽しんでもらうことが狙い。ハンデをものともせず、アイデアで勝負する...豊後大野市の挑戦に迫る。

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