「鏡餅」はなぜ餅を2つ重ねる?橙の意味とは?正月にまつわる名前の謎を紹介!

公開: 更新: テレ東プラス

1月21日(金)夜9時からは「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」を放送。「テレ東プラス」では、1月2日に放送された番組の中から、「名前の謎は生産者に聞け!」の内容をプレイバックします。

まずは、おせちの人気者の秘密から。「イシイのおべんとクン ミートボール」で知られる「石井食品株式会社」の工場では、実はおせちに欠かせない「栗きんとん」も作っています。

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ここで気になるのが、栗きんとんの名前の由来。「きんとん」はどういう意味なのでしょうか? その秘密を教えてくれるのは、栗きんとん作りの責任者・西川さん。「きんとんを漢字で書くと、なんとなく意味が分かりますよ」とのことですが...。

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きんとんは漢字で書くと「金団」。これには「金が団子のようにまとまっている」という意味があり、金銀財宝を連想させる縁起物として食べられるようになりました。
さらにもうひとつ豆知識が。栗の硬い皮の部分は「鬼皮」といいますが、実はその部分こそが栗の果肉。白い部分は種で、私たちは栗の種を食べていることになるのです。

次に紹介するのは、正月に欠かせないお供え物「鏡餅」の秘密。

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餅を2つ重ねているのは、「1年をめでたく重ねる」などの願いから。上にのっている果実は橙ですが、橙はなった実を落とさずに何年も新しい実をつけていくことから、「代々、家が繁栄するように」という願いが込められています。それでは、「鏡餅」名前の由来とは?

「昔の丸い形の鏡に由来すると言われています」と教えてくれたのは、「マルシン食品株式会社」の工場長・大野さん。昔の鏡は「銅鏡」と呼ばれる丸いもので、神様が宿る神聖なものと考えられていました。それを模して鏡餅が作られたそうですが、これには別の説もあります。昔、「かがみもち」は「かんがみもち」と呼ばれていたとも言われており、「良い手本や規範に照らして考える」という意味の「鑑みる」が由来という説も。さらに、神様に供えた餅を「年魂(としだま)」と言い、それを正月に家族に配ったことが、お年玉の始まりとも言われています。

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鏡餅といえば、お餅を焼く時、網にくっついて困ったことはありませんか? そんな時は、お餅の表面に醤油を少し垂らしてみてください。醤油に熱が集まり、その部分が集中的に膨らむため、網にくっつきにくくなります。

続いては、おせちの定番「かまぼこ」の秘密。
やってきたのは、1865年創業のかまぼこの老舗「鈴廣」の工場。鈴廣では、高級品は熟練の職人が手作り。工場の隣には「かまぼこ博物館」もあり、かまぼこの歴史や知識などを、楽しみながら学ぶことができます。
そんなかまぼこの秘密を教えてくれるのは、職人の神さん。かまぼこの名前はある植物から付けられたそうですが、その植物とは?

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正解は「蒲(がま)」という水草の一種。昔のかまぼこは、魚のすり身を棒にくっつけて作っていました。それが蒲の穂に似ていて、さらに蒲の穂が鉾のような形をしているところから、「蒲」と「鉾」を合わせて「がまほこ」と呼ばれるようになり、やがて「かまぼこ」になったと言われています。
現在よく見る板付きかまぼこは後から登場したもので、棒に巻きつけたかまぼこは竹輪と呼ばれるように。ちなみに、かまぼこが板の上に置いてある理由は、水分を板が調整してくれるため。かまぼこに含まれる水分を板が吸ったり吐いたりしてくれるため、防腐効果があるのです。