子どもたちに笑顔を!世界中に”折り紙”の素晴らしさを伝えたい...大人気!オットーさんから驚きの報告が!:世界!ニッポン行きたい人応援団

公開: 更新: テレ東プラス

ニッポンに行きたくてたまらない外国人を世界で大捜索! ニッポン愛がスゴすぎる外国人をご招待する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(月曜夜8時~)。毎回ニッポンを愛する外国人たちの熱い想いを紹介し、感動を巻き起こしています。

今回は、「ニッポンにご招待したら人生が変わっちゃった! 感謝のビデオレターが届いちゃいましたスペシャル」をお送りします。

初めてのニッポンで驚きの連続! 折り紙を通して交流も

紹介するのは、中米・グアテマラに住む、「折り紙」を愛するオットーさん。

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元々は神事に使われていた折り紙。明治時代に幼児教育に取り入れられ、ニッポンで一般的になり、現在は海外でも多くの愛好家がいます。「東京2020オリンピック・パラリンピック」で、ボランティアの方々が、ニッポンの芸術として海外選手に折り紙をプレゼントしたことが世界でも話題に。「折り紙は、芸術作品であるだけでなく高齢者のリハビリに使われるなど、文化的にも医学的にも多くの可能性を秘めている点が素晴らしいです」。

母親から教わり、5歳から折り紙を続けているオットーさん。以来50年、ニッポンに行く日を夢見ていますが、経済的な理由から果たせていません。そんなオットーさんは、折り紙の素晴らしさを多くの人に知ってもらいたいと、幼稚園児から高校生までが通う学校で、息子さんと共にボランティアで折り紙の授業をしています。

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中学生には、折り紙を折りながら数学も教えます。元々数学教師のオットーさんは、左脳を使う数学と、右脳を使う折り紙を合わせることで、脳の発達に役立つと考えているのです。小学生の授業では、兜を折っているのかと思いきや、切り込みを入れて熱帯魚に! さらに羽を折ると鶴になりました。続いて、母親から教えてもらった折り紙を折ろうとすると、オットーさんの目に涙が......。

実は、子どもたちに折り紙を教えるのは、母・アナマティルデさんの夢でした。算数の教師をしていた母親は、授業に折り紙を取り入れようとしましたが、当時は理解されず、その活動を諦めたそう。オットーさんは、母親の夢を叶えるために同じ教師の道を選び、中米諸国の学校や孤児院などで数学と折り紙を教え始めたのです。

「ニッポンで折り紙の技術をもっと学んで、グアテマラの子どもたちの教育に活かしたい」。そんなオットーさんを、5年前、ニッポンにご招待しました!

グアテマラの子どもたちに、折り紙の本を買ってあげたいオットーさん。向かったのは、書店の街・千代田区神保町。その品揃えに「グアテマラでは考えられません」と圧倒されながら、本を選びます。創作意欲を湧かせるために、あえて難しい本もチョイス。合計金額は2万9500円と、グアテマラの平均月収である約4万6000円に近い金額になりましたが、いつかニッポンに行った時にと貯めてきたお金で購入しました。

続いて、文京区・湯島にある「おりがみ会館」へ。江戸時代から160年以上続く、和紙染紙の老舗「小林染紙店」が運営し、文京区の文化遺産に指定されています。「言葉になりません。母も来たいと願っていたおりがみ会館に自分がいるなんて」と、目に涙が光ります。

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館内では、折り紙の実演も行っています。50年以上も子どもたちに折り紙を教えているのは、「小林染紙店」の四代目・小林一夫さん。折り紙を使って数学を教えていることを伝えると、「先生みたいな人が教えたら、楽しく数学を理解できると思うんですよね」と小林さん。折り紙で向上すると言われているのが想像力と計算能力。一流の折り紙作家は完成までに折れ線がイメージできるため、複雑な作品の折り紙も作れるそう。

小林さんは、4階にある染め工房を見せてくださいました。伝統を受け継ぐ職人さんが手作業で和紙を染め、折り紙として販売しています。そこで、グアテマラの子どもたちのために紙を染め、お土産にすることに。使い込まれた刷毛は毛が短くなっていますが、これはムラなく染められている証拠。刷毛に均等に力を加えると全体的に毛が短くなるのです。ハケの減り方で職人の腕がわかるとか。早速オットーさんも、緊張しながら挑戦。よく塗れていると職人さんに褒めていただきました。

「いろいろと勉強できました。ここでの経験は必ずグアテマラで活かします」。染めた紙だけでなく、職人さんが染めたものもいただき、お世話になった皆さんとかけがえのない絆が生まれました。

次に向かったのは山形県。1200年以上の歴史を誇る山形県の熊野大社にやってきました。日本三熊野に数えられる熊野神社で、折り紙のルーツとも言われる折形(おりかた)を見せていただきます。

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折形とは、贈り物やお供え物を紙で包んで贈る「礼の心」を形に表す礼儀作法のこと。贈り物によって、折り方は250種類以上も! 私たちが普段目にしている熨斗(のし)も、神事の際に神様へのお供え物として奉納する折形。熨斗袋にも熨斗が印刷されています。

そもそも熨斗という折形ができたのは、熨斗アワビを包むため。熨斗アワビとは、かつらむきにしたアワビをのして乾燥させたもので、昔から長寿の象徴などの縁起物としてお祝い事によく贈られていたそう。熨斗アワビは高価なので、大正時代になると簡素化され、紙や封筒に印刷されたものが使われるようになったのです。

折形を折るのは、巫女さんたちの仕事。大事なのは贈る相手のことを思うこと。「一折り一折り心をこめて折る大切さが学べました」。その後、ご祈祷も受けましたが、実はここにも折形が。神楽を舞う巫女さんをよく見てみると、髪留めに熨斗が使われています。これは巫女さんの神楽も、神様への捧げ物と考えられているためだそう。

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熊野大社の近くには、900年以上の歴史を持つ赤湯温泉があります。実はオットーさん、ニッポンに来たらぜひ温泉に入ってみたいという夢があり、350年前の古民家を移築した旅館にやってきました。畳の上で折り紙ができることに感動し、「グアテマラの子どもたちにもこの部屋を見せてあげたかったです」と涙を流します。熊野大社の御影石で作った露天風呂で念願の温泉に入ると、あまりの気持ちよさにグアテマラの民謡曲を熱唱! 翌朝は、もち米を温泉で炊いて作ったお餅を堪能しました。

続いては、長野県へ。ニッポンを代表する折り紙作家・布施知子さんの元へ向かいます。世界各国で個展を開き、高い評価を受けている布施さんは憧れの存在。「先生にお会いすることが昔からの夢でした」と話すオットーさんに、布施さんが「螺旋」という作品を見せてくださいました。たった1枚の障子紙で作られ、山折り谷折りを複雑に繰り返してアコーディオンのように伸び縮みするもので、芸術作品としてだけでなくランプシェードにもなります。

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他にも、様々な作品を見せてくれた布施さん。なぜこのようなアイデアが生まれたのかと質問すると、「正方形っていう考えを捨てた時」との答えが。一般的に折り紙は四角い紙で作りますが、布施さんは紙の形そのものを加工。長い紙や曲がった紙を使うことで、独創的な作品を生み出せるようになったのです。

「オリジナリティを出さなくては」という言葉を聞き、「まずは先生の作品をマネさせていただいてから、自分なりに考えていこうと思います」とオットーさん。布施さんは「頑張ってね! 楽しみにしています」とエールを送ってくださいました。

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続いて、どうしても訪れたいと願っていた広島県広島市へ。オットーさんは、原爆の子の像に折り鶴を捧げたかったのです。被爆した少女が回復を願って折り続けた千羽鶴。今も、折り鶴が世界中から届くそう。オットーさんも、ニッポンが愛に包まれるようにと愛を表現する赤色の折り鶴を捧げ、「この場所でニッポンとの友好を願えたことを誇りに思います。夢が実現できました」と、涙を流します。

放送から1ヵ月。視聴者から寄せられた折り紙約6400枚、折り紙の本62冊をグアテマラにいるオットーさんに届けることに。「これで子どもたちに本物の折り紙で授業ができます」と、感謝するオットーさん。

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さらに、憧れの布施さんから「発想を自由にしたら、折り紙は面白い世界を見せてくれると思います」という激励のメッセージも! 今も、布施さんの教えである「既成概念にとらわれない」ことを心がけているそう。

帰国後も精力的にボランティア活動を続けていますが、実は大きな変化がありました。番組でオットーさんの活動を知ったグアテマラの日本大使館が、展示会をサポートしてくれることになったのです。さらに、インターネットの動画サイトを通して話題となり、グアテマラ中の学校から折り紙を教えて欲しいという依頼が殺到!

2017年、オットーさんは2度目の来日を果たします。初来日でお世話になった「おりがみ会館」に講師として招かれたのです。依頼した館長の小林一夫さんとも再会を果たしました。大勢の参加者を前にして、「本当に嬉しいです。涙が出そうです」。さまざまな形に変化する折り紙に、参加者の皆さんは感動! 当時の駐日グアテマラ大使ご夫婦も参加し、楽しんでもらえた様子。参加者の皆さんから、折り紙やお土産もいただきました。

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帰国前には、スタジオにも登場! 折り紙や本を受け取ったグアテマラの子どもたちの寄せ書きを見せてくれました。オットーさんが再びニッポンに行くと聞き、7校600人もの生徒が、ぜひ届けて欲しいと書いてくれたのです。「これでもお礼は言い切れません。ニッポンの皆さんに子どもたちの感謝の気持ちが伝わると嬉しいです」。

そして去年3月、オットーさんからビデオレターが届きました。家中に、ニッポンでの大切な思い出が飾られています。ご招待後の3年間でグアテマラ中を飛び回り、110校の学校で子どもたちに無償で折り紙の授業を開催してきました。その時に役立ったのが、ニッポンの皆さんからいただいた大量の折り紙の本。貧しい家庭が多く、本が買えない地方では、ニッポンからもらった折り紙の本を配っているそう。

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ここで、新作の折り紙を見せてくれることに。夜空に浮かぶ希望の星を表現したもので、ニッポンの技術によって生み出された蛍光折り紙で作られています。紙の表面に蛍光インクが塗られ、ブラックライトを当てることで美しく光る蛍光折り紙。番組を見た視聴者の方からたくさん届いたそうで、日本大使館の協力により、国立近代美術館で蛍光折り紙の展示会も開催したそう。

情熱は止まるところを知らず、折り紙の素晴らしさだけでなく、ニッポンに行って感じた日本人の優しさを伝えるため、グアテマラのテレビにも自ら売り込んで出演。その結果、ギリシャやオーストラリア、アフリカの国々からも、折り紙教室を開いて欲しいとの依頼が。

「世界にニッポンの折り紙を広めたいんです」と情熱を燃やし続けるのには、深い理由がありました。2018年6月、首都・グアテマラシティ近郊のフエゴ火山が大噴火。被災地の子どもたちの暗い表情をニュースで見て、心を痛めたオットーさんは、被災地に水を届けた時、子どもたちに折り紙を教えました。すると、徐々に笑顔を取り戻したのです。「ニッポンの折り紙は、悲しみを喜びに変える力を持っています。そのために、私はもっと世界中の人々に折り紙を広めていこうと決意しました」。

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そして2021年10月。オットーさんが、再び近況を報告してくれました。グアテマラでは、新型コロナウイルスの影響により、昨年の3月から1年半近くほとんどの学校が閉鎖。「教えていた子どもたちのことが心配で仕方がありません」と悲しむオットーさん。そんな中、子どもたちを笑顔にしたいと、息子さんたちと協力して折り紙の授業をインターネットで配信しています。

2021年8月には、折り紙を通じた40年にわたる友好親善を称え、ニッポンの外務大臣表彰を受賞。「世界に折り紙を普及したいと願った、母と共にいただけたと感じています」。パンデミックの収束と、世界中の子どもたちが安心して暮らせる世の中が戻ってくることを強く願い、「ニッポンの皆様にまた会える日を夢見て...またニッポンに行きたい!」と締めくくりました。

オットーさんをニッポンにご招待したら、世界中の子どもたちに折り紙の素晴らしさを伝え、もう一度ニッポンへ行くことを夢見ていました!

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