向井理「願いが叶って良かった」映画『S-最後の警官-』への思いを明かす

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――今回の見どころのひとつに、ドラマよりも一段とスケールアップしたアクションシーンがありますが、撮影されていかがでしたか?

危険なことはドラマで散々経験したので大丈夫かと思っていましたが、今回の方が圧倒的に大変でした。時間的なことや体力的なことはもちろんですが、成立させないといけない大変さがありました。とはいえ、覚悟をして臨んだので、それを考えると思ったほどではなかったという気もします。1か月以上練習をさせていただけたので、あとは現場でオダギリさんと合わせるだけという感覚でした。銃弾は別ですが、アクションシーンでCGはほとんど使っていないので、きちんと生身でできたことは良かったと思います。

――大変だったシーンはありますか?

クランクインはタンカーのシーンから始まったんですけど、あれは大変でしたね。他の隊員たちと共に走るシーンばかりですごく狭いスペースで走ったり飛び降りたりすることが多く、すぐ腿が筋肉痛になっていました。あとは、最後のシーンから撮っていっていたので、どのような映像になるのか想像しにくいという大変さもありました。

――時間的にはいかがでしたか?

オダギリさんと対峙するシーンは、朝9時から始めて翌朝4時ま頃で撮っていました。ですが、もっとかかると思っていたので「早く終わって良かった……」と思いました(笑)。

――土屋アンナさん演じる科学者・横川秋が開発した防具を身に付けてのアクションも見応えたっぷりでした。付け心地はいかがでしたか?

あの防具は、「寄り用」「引き用」「アクション用」の3種類があります。アクション用は、重いと相手が怪我してしまうので、軽い素材でできていました。本当は重みのあるものでやりたかったんですけど、さすがに危険すぎるので無しになりました。寄り用は、片方3kgぐらいなので重くはないですが、装着すると動きづらかったです。アクション練習では、稽古着で練習した時はキレが良いのに、装具をつけると途端に全然動けなくなるんです。でも、なるべく本番と同じ感覚で練習したかったので、暑いんですけどフル装備で頑張りました。

――実際の特殊部隊隊員と接したり、専門的な訓練を受けたりしたと思いますが、それにより得たものはありますか?

ニュースを見る目がガラッと変って、「生々しくて怖いな」と思うようになりました。事件の現場で特殊部隊が活躍するのを見て、「こんな風に命を張っている人が本当にいるんだ。自分たちがやってきたことって本当のことだったんだ」と思えるようになりました。隊員の膝当てや肘当てなどが、僕らがつけていたものとよく似ているので「結構忠実にやっていたんだ」と思いました。一方で、僕たちは撮影の都合上、フェイスガードの厚さを変えているんですが、実際には2㎝ぐらい厚みがあるのを見て、驚いたこともありました。

――最後に、見どころとメッセージを!

原作はもちろん、素晴らしいスタッフ・キャストが揃ったことにより、とてもスケールが大きい作品になりました。邦画ではあまり見たことのない壮大なシーンも見どころです。アクションなどの派手なシーンがたくさんありますが、派手で格好良いということだけではなく、隊員の日常のシーンや一號のキャラクターを通して、「こういう人たちが日本を守っているんだ」ということを感じていただければと思います。