向井理「願いが叶って良かった」映画『S-最後の警官-』への思いを明かす

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向井理「願いが叶って良かった」映画『S-最後の警官-』への思いを明かす~

――ドラマでは、ライバル同士である一號と蘇我の関係性も軸になっていました。映画では、どのような展開がありますか?

ドラマでは、一號が蘇我に「お前はお前のやり方でやればいい」と言われ、ある程度認められた時点で最終回を迎えました。なので映画では、その延長線上にある関係性が表れていたと思います。タンカーの中で、蘇我が一號にある短い言葉を言うのですが、それだけで、二人の関係性が全部表現できたなと思います。完成版を観た時、すごく良いと思ったし、綾野君とも「あのシーンは短いからこそ良かったね」と話していました。あとは、あの短い言葉だけでドラマの10話分をサラッと証明してしまうところが、綾野君のすごいところだと思いました。普段、たわいもないことばかり話していますけど、スイッチが入った時の瞬発力はすごいです。蘇我役は綾野君じゃないとできないと思いました。

――お二人は同い年ですが、プライベートではどのような関係性ですか?

綾野君は……少し面倒な人なので、実はあんまり一緒にいたくない(笑)。蘇我とは真逆で、スキンシップが多くていつもベタベタしてくるんです。こんなことを言っても、彼は「またそんなこと言って~」とプラスに捉える人です。本当に全然違うタイプですが、だからこそ分かりあえる部分もありました。いろいろなことを言い合いながらも、とても良い関係でいられたと思います。

――今回からは、SST隊員・倉田勝一郞役の青木さんという新しいメンバーも加わりました。現場でのチームワークはいかがでしたか?

昔から知っている青木くんは、本当に気合の入った人なので、アクションシーンで対峙する時の迫力もすごく安心できました。今回は組織を超えた合同作戦ということで、僕は祐介さんと一緒にいることが多かったです。NPS全員で動くことはあまりなかったんですけど、出演者全員がとても気合を入れて取り組んでいたので、チームワークはかなり良かったです。NPSのメンバーも仲が良くて、撮影時間外もずっと一緒にいました。クランクイン前には、6人で飲んだこともあります。そういう自然な感じは台詞以外の部分で出るものだと思いますし、逆にそういうことをしていないとドライな芝居になってしまうと思います。それが自然とできたのは、やっぱりこの6人だったからじゃないですかね。NPSを始め、隊員同士の上下関係も含めた絆も出ているので、そういった人間関係を見ていただけるとよりグッとくるかと思います。

――新垣さんが、NPSの紅一点・林イルマ役で出演されています。

新垣さんと共演するのは久しぶりでしたね。イルマは、今まで新垣さんがやってきた役とは違うイメージのキャラクターだったので、個人的にとても楽しみでした。実写版のイルマは、漫画とはキャラクター設定が変更されており、少し複雑な役柄でしたが、新垣さんはとてもリラックスして楽しんでいたように見えました。紅一点ではありますが、人を守ることに性別は関係ないので、女性が特殊部隊にいても不思議ではないです。突一(突入第一班)なら難しいかもしれませんですが、スナイパーとしてなら尚更です。

――NPS隊長・香椎秀樹役の大森さんやSAT隊長・中丸文夫役の高嶋さんも、大きな存在感を放っていました。

香椎隊長は、アクティブで格好良い隊長ですよね。今回は、NPS隊員たちの香椎隊長に対する接し方で、いかに信頼されているかがわかると思います。高嶋さんは格好良いし、本当にすごい人です。特に今回は、作戦名を言うシーンがとても格好良かったです。これまでいろいろな役を演じられていますけど、当たり前ですがそれぞれ全く違う演技なんです。役に対する取り組み方が毎回全く違うのでしょうね。本当に素晴らしい方です。命懸けで一生懸命何かに取り組んでいる方々は格好良いですよね。そういう姿を見ていると、自分も負けてられないし、もっともっと良いものを作っていかないといけないと思います。個人的には、高嶋さんの髪型にも注目していただければ(笑)。

――一號と、吹石さん演じる幼なじみ・棟方ゆづるとの関係性も気になるところです。ゆづる役の吹石さんはどんな方でしたか?

今回のゆづるは、未曾有の事件に立ち向かう一號の背中を押しながら、そっと待つという役柄でした。でも、普段の吹石さんは初対面でも壁を作らずにずっと話している方なんですよね。僕は人見知りで、吹石さんみたいな方じゃないと馴染めなかったと思うので、楽だしありがたかったです。いつでも明るい雰囲気を作り上げてくれるので、日常シーンを撮影する時も、吹石さんがいるのといないのとでは雰囲気が全然違いました。