名将・風間八宏が率いる南葛SCの新たな挑戦!東京23区内初の専用スタジアム建設にも期待

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名将・風間八宏が率いる南葛SCの新たな挑戦!東京23区内初の専用スタジアム建設にも期待

2月17日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:25~)は、関東1部リーグからJリーグ入りを目指す、南葛SCを特集。新監督の風間八宏と代表取締役兼GMの岩本義弘が、クラブの未来について語った。

風間八宏監督
風間八宏監督

世界的なサッカー漫画「キャプテン翼」の作者・高橋陽一がオーナーを務める南葛SCは、アマチュアクラブながら、稲本潤一今野泰幸といった元日本代表のレジェンドたちを次々と獲得。攻めの姿勢が大きな話題となった。今シーズンからはさらに、川崎フロンターレや名古屋グランパスなどで指揮した風間が新監督に就任。攻勢を強めている。

代表取締役兼GMの岩本義弘
代表取締役兼GMの岩本義弘

関東1部リーグでなかなか順位を上げられず、JFL昇格の可能性がなくなった昨年の夏。オーナーの高橋と改めてクラブの方向性について話し合い、魅力あふれる攻撃的サッカーを目指すことで同意した岩本は、「“ボールはともだち”のキャプテン翼のサッカーをやり続けるということで方向性を確認した後、じゃあ僕が知っている限り、日本でそれをできるのは風間さんしかいないので」と、風間にオファーした経緯を説明した。

岩本から依頼された風間は「本当にチームのこれからやりたいことが明確だったので」とオファーを受けた理由を告白。さらに、「“キャプテン翼と一緒にいろんなもの作っていこう”って言われたんですよ。それはずるいよね」と、岩本の“口説き文句”を明かし、笑いを誘っていた。

こうして、新体制のもと、見る者を楽しませる南葛SCのサッカーが形作られていく。風間の戦い方は、クラブの方針とも合致したボールを奪われずに攻め続ける、超攻撃的サッカー。槙野から今のトレンドでもあるロングボールの特化について聞かれた風間は「最短最速でゴールに攻める。そのためにはロングボールもいいでしょうけど、その質の問題ですよね。“ボールはともだち”であれば、相手に触らせなければいいわけですから、自分たちがずっと保持して、一番短いところを通っていけば、一番(ゴールの)確率が高い」と説き、「やっぱりゴール前のシーンがなかったらお客さんも面白くないんで」と続けた。

番組ではそんな風間の指導法を探るべく、新シーズンのスタートから1週間後の南葛SCのグラウンドを取材。練習でもっとも時間を割いていたのは、サッカーの基本となる“止める”“蹴る”の確認だった。事あるごとに練習を止め、トラップの位置や体の向きを細かく修正。こうした基礎の徹底について、ドイツでもプレーした大前元紀は「新鮮な練習が多いです。今まで教わったことのないような感覚の練習が多いですね」と打ち明けた。

川崎フロンターレ時代に風間の指導を受けていた稲本も「ベテランの選手であっても、これから新しい発見がもっともっとあるんじゃないかなとは思っています」と、風間によって新たな力が引き出される選手がいると予想。「僕自身もまだまだ伸びしろがあるものだとも思っています」と言葉に力を込めた。

また、槙野から選手をマネジメントする際の意識について聞かれた風間は「僕はどちらかというと自分の感情とか、そういうものはできるだけ除いて、技術目線だけで話します」と回答。「頭を使う技術」「体を使う技術」「ボールを扱う技術」という3つの技術を伝え、選手に働きかけることを重視していると語った。

攻めの姿勢でチームを成長させている南葛SCは、経営面でも強化を図っており、昨シーズンはクラブの年間予算が5億円を突破。岩本がGMに就任した6年前の約1800万円から、大幅な増額となっている。収益アップの理由は、選手の大半がクラブに勤務し、業務に関わる「選手社員」という制度にあった。選手自ら営業を行い、スポンサーの獲得まで行うことで、地域密着の経営戦略を実現。さらに、実績のあるスペシャリストたちを招聘し、新商品の開発やYouTubeを使った動画施策などにも力を入れている。

次々と刺激的な一手を打ち続ける南葛SCだが、その中でも最大の挑戦となるのが、東京23区初サッカー専用のスタジアム建設だった。予定地はオーナーである高橋の地元・葛飾区。サッカーによる地域活性を掲げ、今年度中に土地を取得予定だという。しかも、その場所はJR・新小岩駅から歩いて10分という抜群の好立地。J1基準となる1万5000人収容のスタジアムを予定しているそうで、岩本は「スタジアム内にキャプテン翼ミュージアムみたいなものを作り、試合をしていないときに外国人のお客さんを含めて、来てもらうようにしたりとか、いろんな仕掛けは考えてはいるんです」と構想を明かした。

23区内のサッカー専用スタジアムの実現に、MCの勝村政信も「(過去には様々な)計画があったけど、全部潰れて、やっぱ無理なのかなと思ってましたけど。こんなに画期的なことって今までなかったことなので、素晴らしいと思います」と興奮。岩本は「今、本当にオフィシャルでオープンになって進んでいるのはこれだけなので、ちゃんと順調にやっていけば、たぶん一番先にできるかなという風に思ってます」と自信をのぞかせた。

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