『コタツがない家』作間龍斗“順基”の恋、小林薫“達男”の決意、吉岡秀隆“悠作”は廃業?深堀家の男たちに降りかかるチャンスとピンチ

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『コタツがない家』作間龍斗“順基”の恋、小林薫“達男”の決意、吉岡秀隆“悠作”は廃業?深堀家の男たちに降りかかるチャンスとピンチ

深堀家の男たち三人に大きな変化が。11月29日放送の『コタツがない家』(日本テレビ系、毎週水曜22:00~)第7話は、深堀万里江(小池栄子)の父・山神達男(小林薫)が戻ってきたことで深堀家崩壊の危機が訪れることに。順基(作間龍斗)と悠作(吉岡秀隆)にもある進展が!

達男、悠作の下僕になる

達男が帰ってきた。熊沢徹(西堀亮マシンガンズ)を介して、耳打ちすることでしかしゃべらない様は「船場吉兆」の“ささやき女将”を彷彿とさせる所業で笑った。それにしても、鬼怒川のスナックのママの介護を当てにしていたとは。ただ楽しく恋愛しようとしていた相手にケア労働を押し付けようとしていたなんて、虫がよすぎる。

いつもあんなに威勢のよかった達男が本当に申し訳無さそうな態度を取っているところをみると、自分でも恥ずかしいことをしたと思っているんだろう。「みなさんにご迷惑をかけない行動を心がけ、特に悠作さんには金輪際、横柄な態度を取らないことを約束いたします」って本気? 

犬猿の仲だった悠作には敬語。酒やつまみまで用意する様はまさに下僕のよう。悠作、毎日働きもせずにソファに寝そべって横柄な態度を取れるって逆にすごい。王様じゃん! 達男は警備会社の社員さんに対しても言葉巧みに謝って復帰したけど、ちゃんと頭を下げられるのは立派だ。今まで男性的な権威を振りかざして生きてきた人が、パフォーマンスであってもちゃんと自省した様子を示せるってすごいと思う。「俺はこういう人間だ」なんて言って開き直っている男よりも全然いい。

そんな父を見て、万里江は老後の面倒をこの家で見たいと考えていた。万里江、ケア労働に手を上げたか……。すべてを背負ってしまうところはちょっと心配。でも、母の貝田清美(高橋惠子)が完全に自立して遺言書まで用意して終活を始めているのに比べたら、達男は娘からして相当危なっかしい存在なんだろう。

順基に待ち受ける2つの急展開

なんと順基は芸能事務所のスカウトを受けていた。スイーツ男子を集めたアイドルグループというのは結構イロモノな感じがするけど、アイドルとして和菓子が武器になるというはありえる話。「入ろうと思っている」という順基に、万里江は「二兎を追う者は一兎をも得ず」でどちらも失敗すると大反対。それに対して順基は「二刀流」時代にそれは古いと応戦する。

たしかに順基の言う通り、複数の仕事・活動を掛け持ちする「スラッシュキャリア」の働き方は広まりつつある。「和菓子屋/アイドル」なんて肩書はキャッチーだし結構アリな気がする。というか順基にはアイドルを目指してほしいんや! 今回は万里江が押し切って試合終了のゴングが鳴ったが、両方やってみるのは結構いい選択だと思うんだけどな。

結局断ったのはもったいなかったが、原木田れいら(平澤宏々路)にそのことを話すと「私のことも諦めた?」と一言返された。すごい揺さぶり! 今まで「友達」の防御を張ってきたのに、ここにきてのこの態度、小悪魔すぎる! それに触発され、今度はちゃんと順基から好きだと告白! OKの返事が急展開すぎてびっくりしたけど、まさかここにきてこのドラマにラブコメ要素が加わるとは。視聴者としてはありがたいです。

長らく仏頂面しか見ていなかったけど、家でも弾ける笑顔を見せてくれるとは……(順基と猫のチョーさんのツーショは最高)。恋の成就が、相当嬉しかったんだろう。ここからはもう、恋も勉強も和菓子屋修行もすべてうまくいく、“某通信教育の勧誘漫画”みたいなイージー展開突入か?

廃業宣言の悠作と、達男の逆襲

一方、漫画のネタが揃っているのに一向に描こうとしない悠作。さすがに土門幸平(北村一輝)もしびれを切らしていた。「本当に描いてもおもしろくならないと思っているのか、ただ面倒くさいだけなのか、描きたくても描けないのか」。現状どれなのか、わかりやすい選択肢を挙げたのにはぐらかされ、さすがにあきれてしまった。こんなにも打っても響かない人間っている? 土門も仕事をしにきている。悠作に描く意思がないなら、関わる義理なんてもうないのだ。

土門に見切りをつけられた悠作は、さっそく家族の前で筆を折る宣言をする。悠作の本当の気持ちをさきほどの選択肢以外で言うならば、ただただ現状が「つらい」らしい。でもそれはきっとクリエイターなら誰しも抱えているつらさ。逃げずに乗り越える人しか特別な仕事はできないと思う。悠作、だらけすぎて本当に描けなくなってしまったんだろうか。

結婚したら自由がなくなるという徳丸康彦(中川大輔)に、自由はなんにも縛られていない時間のことではなく、時間制約があるなかでたまに訪れる解放感のことだと説いていた悠作。当の本人は実際、頼りがいのある女性と結婚して時間の制約なんてない自由な時間を謳歌してきたわけだけど……これからは恩返しのつもりで家のことを精一杯するという。でもそれって恩返しなの? 万里江は働きながら普通に家事をやってきたけど。

達男はそんな悠作を飲み屋へ連れ出した。7話のサブタイトル「下僕の逆襲」がついに始まる。今まで下手に出ていた達男は、「娘と離婚してやってくれないか」と三行半をつきつけた。これまでの悠作の様子を見てきたら、そう言われても正直しょうがない。悠作、これを機に生まれ変われるのか? 深堀家最大の危機が訪れた。

(文:綿貫大介)

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