女子W杯で日本史上最年少ゴールを決めた藤野あおばが今の気持ちを告白「海外移籍はしてみたい」

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女子W杯で日本史上最年少ゴールを決めた藤野あおばが今の気持ちを告白「海外移籍はしてみたい」

なでしこジャパンの藤野あおばと、元なでしこジャパンの岩清水梓が、10月28日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:25~)にゲスト出演。今年開催された女子W杯と、開幕を控えるWEリーグについて語った。

今年のW杯で大きな結果を残したなでしこジャパン。快進撃を支えた立役者の1人が、国内のWEリーグで活躍する藤野だった。東京の十文字高校を経て、2021年に日テレ・東京ヴェルディベレーザに加入した藤野は、スピードと強烈なキックを武器に、昨シーズンはリーグ戦11得点を記録。19歳ながら今回のW杯のメンバーに選ばれている。

藤野は世界最高峰のピッチに立ったことについて、「本当に緊張もしましたけど、すごくワクワクした気持ちでした。ずっと目指してきた場所だったので、うれしい気持ちと興奮がありました」と明かした。しかし、MCの勝村政信は「テレビとかで見ていると、全然興奮していない」と、藤野が冷静に見えることを指摘。藤野と同じ日テレ・ベレーザに所属する岩清水も「そうなんですよ。あおばの気持ちと、見えている姿がちょっと違う」と同調し、「実際はドキドキしているんだなって見ていると、面白いかもしれないですよね」と続けた。

そんな藤野だが、W杯には全試合に出場し、2試合目のコスタリカ戦ではスーパーゴールを決めて、W杯日本史上最年少得点記録をマーク。「狙い通りだった」という藤野に対し、勝村も「もしかしたら偶然?って思うじゃない。ちゃんと狙っているのよ。本当すごいのよ」と強調して、藤野のゴールを褒め称えた。

また、W杯で見えてきた課題について聞かれた藤野は、フィジカルとスピードを挙げ、「負けてしまう部分が多く、それを補うためのポジションを見つけるのに時間がかかっていたところもあるので、そういうところはさらに伸ばしていかなきゃいけないところだなと思います」と反省。一方で、大会前には若手ならではの悩みを抱えていたが、ある人物からのアドバイスにより、その悩みを払拭している。

その人物こそ、藤野と同じく10代から日本代表で戦ってきた宮間あやだった。代表最年少となると、どこか遠慮しがちになるものだが、かつて番組に出演した藤野は、宮間から「もっと自分からパスを要求していい」というアドバイスを受けていた。この助言が覚醒するための大きなヒントになったようで、本人も「コミュニケーションを取ろうとする意思も強くなりましたし、パスを要求する声の出し方も変わりました。宮間さんとお話しさせていただく機会があって、本当によかったなと思います」と感謝していた。

さらに、同じチームでプレーする岩清水からも大会前に「好きにやってきな」と、後押しする言葉をかけてもらっていた藤野。岩清水は「若い子は考えるより動くことが大事だと思うんですよね。日の丸を背負うとか、そういうのは先輩が背負えばいいものであって、若い子たちがのびのびとやることがチームへの貢献になる」と、プレッシャーを少しでも軽くするための声かけだったことを明かした。

実際に、藤野はW杯日本史上最年少ゴールを決め、チームはベスト8に進出。グループリーグでは優勝したスペインを圧倒している。岩清水はなでしこジャパンの躍進の理由を「W杯に行ってから、メンバーの距離感が近づいていて、なおかつ勝っていったというのが、チームの雰囲気が良くなった証拠だと思います」とし、「試合後もみんなで写真を撮って楽しそうにしてるのは、各国の中で日本だけなんじゃないかなって思いましたし、見ていて、みんながすごく楽しそうにしているなと感じました」と、日本の団結力や雰囲気の良さが結果に繋がったと分析した。

岩清水もメンバーとして勝利に貢献した2011年のなでしこジャパンのW杯優勝が欧州にも影響を与え、切磋琢磨しながら互いに発展してきた各国の女子サッカー。男子同様、競技レベルと観客数が伸びている欧州の女子サッカー界を目指す日本人選手も増えており、W杯後には宮澤ひなた植木理子の2人がイングランドの強豪クラブに移籍している。そして、今大会で活躍した藤野も「海外移籍はしてみたい気持ちはありますね」と打ち明けた。

世界で戦う力をつけるためにも海外での経験は重要だが、岩清水は「正直な話で言うと、WEリーグとしては実力のある選手たちが海外移籍してしまうと、レベルが落ちるというか、キープできない」と危惧する。なでしこジャパンと共にWEリーグを盛り上げ、人気と競技レベルを上げていくには、どうすればいいのか。11月に開幕を迎えるWEリーグでは、そのための様々な施策が行われていた。

INAC神戸レオネッサでは話題性と新規ファンの獲得を狙い、試合後の満足度によって、観客自らが価格を決め、料金を支払うシステムを一部の座席に導入した。ママプレーヤーの岩清水も、親子でサッカーを観戦してもらうことを目的に、ホーム戦の毎試合で5組10名の親子を無料招待している。岩清水は「去年“イワシート”って名前で、少しやらせてもらったんです。こういうことがきっかけになって親子で“また行こうか”みたいな話もできるので、継続してやっていきたいですね」と展望を語った。

WEリーグ全体としても、認知拡大のために屋外広告を渋谷駅に掲出したり、リーグの情報発信拠点をオープンさせたりと、様々な取り組みに注力。岩清水はWEリーグの選手として、「Jリーグとかを見てきて、すごいなと思った世界が自分たちにもなきゃいけない。子どもたちが、すごいな、選手になりたいなと思ってくれるプレーを見せ続けないといけない」と、その覚悟を口にし、藤野は「まずは一試合一試合の勝負にこだわって、できることを全力で頑張りたいなと思います」と意気込んだ。

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