『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』二宮和也“誠司”の父は警察官?ついに中谷美紀“桔梗”とも遭遇し、結びつき始めた3つの点

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『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』二宮和也“誠司”の父は警察官?ついに中谷美紀“桔梗”とも遭遇し、結びつき始めた3つの点

勝呂寺誠司(二宮和也)の過去が徐々に明らかになってきた。10月23日放送の『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』(フジテレビ系、毎週月曜21:00~)第3話は、クリスマスイブの午前9時から午前10時4分までの物語。誠司は自分が何者なのか、立葵時生(大沢たかお)は店の命のデミグラスソースをどうするのか、倉内桔梗(中谷美紀)はスクープを手に事件特集を遂行できるのか、それぞれが自分の掲げる目的のために奮闘を続けている。

瞬間記憶能力と記憶喪失に関係性はあるのか?<逃亡編>

警察は管理官の蜜谷満作(江口洋介)の告白で逃亡犯の名前が“勝呂寺誠司”であると断定。ただ、犯罪者リストに該当はなく、まだ素性は不明のよう。

一方、誠司は笛花ミズキ(中川大志)の案内で診療所を訪れる。誠司をよく知る医師によると、誠司の並外れた記憶力はまだ健在。ただ、今は逆行性健忘(発症以前の記憶が失われてしまう記憶喪失)の疑いがあり、記憶を取り戻すには、思い出になるだけ多く触れることだと助言する。

ミズキからいろいろと過去の話を聞かされるが、ミズキの話ははたしてちゃんと「真実」なのだろうか。そこもまだあやしい。事件当日の電話の主は自分だと嘘を付いているし。どこまで信じていいんだろう。

ただ、誠司の左肩にある傷の話は本当っぽい。以前誠司は、バーでナイフを振り回した客からミズキのことを身を挺して守ったことがあるらしい。たしかに、逃走中にも関わらず警部補の狩宮カレン(松本若菜)を助けたところをみると、正義感は相当強そうだ。

誠司は自然と、事件の現場に戻っていた。放火犯は必ず現場に戻る、とよくいうけど、それは燃え盛る様子や消火作業を見てみたい心理。誠司は事件の記憶を呼び起こすためにこの場に立っていた。すると、そこには桔梗の姿が。「天樹くんだよね?」。知らない名前を呼ばれて驚きながらも、二人は対峙する。

デミがないなら料理を変えればいいじゃない!<レストラン編>

デミグラスソースをつくるには最低5日かかる。このままでは営業は無理。では、頼ませなければいいのでは? ということではじまったデミグラスソースを使用したメニューを頼ませない作戦。

キーパーソンはギャルソンの蛇の目菊蔵(栗原英雄)。彼の口車で、強引に別の料理をおすすめるというものだった。

しかし、客役を装ったシェフの立葵はなかなかのツワモノ。「ビーフシチュー」と料理に合わせたワインをあっさり注文してしまう。そこで菊蔵はビンテージワインを餌にメインメニューを変えさせる作戦に出た。が、立葵も交戦。言い争いの末、高いワインを割ってしまうという最悪の事態に発展してしまった。デミの寸胴に続きワインまでって、どんだけ厄日?

やはり、お客様が頼みたいものを頼ませないなんておかしい。ビーフシチュー以外の新たなメインディッシュの開発に挑むという建設的な案がやっと出た。しかし、まさかの冷蔵庫の電源抜けで食材の痛みが発覚。事件多発すぎ!

ここからは食材確保に奔走することになりそうだけど、それも一筋縄ではいかなさそう……。このパートの展開が一番読めない。どういう落とし所になるんだろう?

誠司の父は警察官?新事実が判明する<地方テレビ局編>

容疑者が自分の同窓生の“天樹勇太”(勝呂寺誠司という名前ではない?)だと確信した桔梗は、調べるうちに彼が大学3年生の夏に家庭の事情を理由に退学していたことを知る。

かつて天樹勇太が暮らしていた場所に行ってみてわかったのは、18年前にそこで自死があったこと。それを調査したことがあると思い出した桔梗は、局にいる立葵査子(福本莉子)に協力を仰ぎ、当時の取材メモを探してもらうことに。小さな事件の取材メモまでしっかり残しているのはさすがすぎる。相当仕事に誇りを持っているタイプだ。

桔梗の取材メモに記されていたのは、天樹悟という警察官が18年前に自死していた事実だった。その数か月前に天樹悟は、飲食店で店員を人質にとりながら刃物を手に暴れていた男相手に、威嚇のため拳銃を向けていた。そして、咄嗟に発砲。それは運悪く被疑者の胸元に当たってしまった。

正当防衛は認められたものの、人を殺した罪の意識に苛まれてて天樹悟は自死を図ったとのことだった。『アンフェア』の雪平刑事みたいに図太い神経の持ち主だったらこんなことには……とも思ったけど、本当に自死かもまだ疑わしいところ。だってこれも警察発表による報道だろうから(警察が何かを隠している可能性だってある)。

第一発見者となったのが、当時大学3年生の息子・天樹勇太。これが誠司の過去というのはおそらく間違いないだろう。それから18年後、誠司は拳銃発砲事件の容疑者に。それに父親が対峙した刃物男の話も、誠司がミズキからされたナイフを振り回した客の話と酷似している。そんな数奇な運命ある? それに正義感といい、誠司はやはり警察関係者か?

桔梗が発砲事件の現場を再度訪れると、そこにはまさかの誠司の姿があった。2つの点が、ここでつながった。次週、どんな展開を見せるのだろう。

それにしても、今回は桔梗が自分のために書いたメモにぐっときてしまった。

・どんな小さな事件でも、自分の目で、自分の足で必ず確かめること。
・迷ったときは、現場へ立ち戻る。
・常に疑問を持ち、事件の裏側まで目を向けること。
・大切なのは、番組を見てくれる視聴者へ何かプレゼントすること。

これ、報道に関わるすべての者たちへのメッセージじゃん! この思いはドラマの同僚たちにも、ひいては現実のマスコミ関係者たちにも広く波及していってほしい。

(文:綿貫大介)