田辺桃子、ストーカー役の小関裕太の印象は「悪のところが想像つかない」

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田辺桃子、ストーカー役の小関裕太の印象は「悪のところが想像つかない」
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田辺桃子さんと小関裕太さんが主演を務める金曜ドラマDEEP『癒やしのお隣さんには秘密がある』(日本テレビほか、毎週金曜24:30〜)第2話が、7月14日に放送、及び民放公式テレビ配信サービス「TVer」にて24時30分から定時配信される。

実家に仕送りをするため、古いアパートに住み、ギリギリの生活を送る会社員の蓬田藤子(田辺)の隣に、紳士でイケメンの仁科蒼真(小関)が引っ越してきた! 彼とベランダでの癒しの時間を過ごし、次第にいい関係になっていくものの、じつは、彼は藤子のストーカーで……という物語です。

今回、田辺さんと小関さんにお話を聞きました。本ドラマにかける“思い”を感じる2人のコメントに注目しつつご覧ください。

原作ファンとしてドラマに取り組む

――まずは原作、脚本を読んでの感想を教えてください。

田辺:キャラクターを俯瞰で見ていたはずなのに、いつの間にか藤子や仁科と同じ目線で見ていました。そうやって、友人のように見守ったり、物語に入り込んでしまったり、いろいろな角度から見られる作品はなかなかないなと思います。ハラハラ・ドキドキもしつつ、でもすごく癒されるところ、キュンとくるところもたくさんあるので、“ドラマ版ではどう進んでいくんだろう”と視聴者としてもワクワクしました。

小関:正直に言うと、ずっと「え?」「ウワッ!」と言いながら読んでいました(笑)。もちろん、あらすじをわかった上で原作を読んでいるんですけど、 時折、距離感とか、まとう空気感みたいなものが、本当に怖くて……。(仁科がストーカーだと知らない) 藤子ちゃんは気づいていないんですけど、第三者から見ると邪悪な気配がするんですよね。

今回、(制作陣から)「『カッコいいから、紳士だから……という理由で、ストーカーが許されるのか』というところもちゃんと踏み込んで考えていきたいです」とお聞きして、“深夜ドラマならではの、オリジナリティある作品ができそうだな”とワクワクしました。

――インタビュー時点でまだ撮影はされていないそうですが、準備していることがあれば教えてください。

田辺:今回はあまり準備しないようにしています。普段は、キャラクターによってプレイリストを作ることがあって。

小関:そうなんだ!

田辺:役柄によっては、自分とはかけ離れている役柄もあるじゃないですか。私は音楽を聴くのが好きなので、「共感できる部分はあるけど、少しぐらいしかない」みたいなときに、音楽の力を借りるんですけど、藤子は原作を読ませていただいて、キャラクターの色や雰囲気を得ているので、今回はリラックスした方がいいかなと思っています。(小関を見て)頼もしい先輩もいますし。

小関:ありゃ!

田辺:(笑)。他のキャストチームも心強いメンバーが揃っているので、自分は逆に身を委ねていけたらなと。藤子は周りに人が集まってくるタイプだと思います。まずは一緒の目線に立ちたいです。

小関:僕は、メイクの方、スタイリストの方、プロデューサーの方、原案の方、脚本の方、監督……主に人物の表面を作りあげる方と、役柄を擦り合わせていくのがすごく大事だと思っていて。まだゴールではないんですけど、大枠は終わっているので、あとはクランクインを迎えるだけ。ここさえ納得してクリアになれば、人物に迷いがなくなると思いますね。

細かなところでは、彼のバックボーンの中で、どういう心の揺れ動きがあったのかを考えたり、 原作に描かれていない幼少期の心情だったりを、もう少し深く広く掘り下げられたら、よりやりやすくなるのかなと思います。

――それぞれ演じるキャラクターについてはどう感じているのでしょうか。また、どう演じていこうと思われていますか?

田辺:私は、人間味あるキャラクターが好きで。(その点で藤子は)コロコロ感情が変わる子で、そこもまた愛おしい。何ごとも一生懸命でまっすぐ突き進んでいる姿が、すごく魅力的だなと思いました。大きなテーマである「純愛の善悪ってどこなのか」というところは、現実世界でも共通する問題だと思いますし、 藤子の持っている愛らしさや人間味など、ドラマ版ならではの表現も楽しんでもらえたらいいなと考えています。

小関:原作にも脚本にも、「彼がどうしてストーカーになったのか」という過程が描かれているんですけど、その中で、彼がどう心が移り変わったのか、彼女に対してはどういう愛なのか、みたいなものが、本人目線として明確になったら、彼に寄り添うことができるのかなと思います。

このドラマは、その日の疲れを癒すようなシーンもあるし、怖いシーンもあるので、 深夜ならではのテンションで見ていただける楽しい作品になるんじゃないかなと思いますね。

――週末の夜に見るのにピッタリですね。

小関:いい土曜日が迎えられるか、ちょっと濁った感情が生まれるか(笑)。

田辺:「次どうなるんだろう」というところで毎話終わるので、常に見逃せない内容になっていると思います。

――原作ファンも多い中、実写化に挑戦するプレッシャーはありますか?

小関:初見の方もいれば、原作を知っている方もいて……と、いろいろな見方がある中で、「さて、どういう作品なんだ?」とコアに見る方って、やっぱりもともと原作が好きな方だと思うんですよ。でも、僕自身が原作のいちファンになってから脚本を読み込んでいくので、プレッシャーは全然ないですし、すごく楽しんでいます。

田辺:制作チームのみなさんが原作をすごく大事にしているので、 そこは安心していただいていいのかなと思います。原作とドラマ版では、多少話の進み方が違いますが「原作の良さを残しつつ、プラスアルファでドラマでしかできないことを乗せた」という感じなので、もともと原作をご存知の方、好きな方でも、楽しんでもらえる作品になっていると思います。

――田辺さんは、同じく実写化したドラマ『ゆるキャン△』の大垣千明役の再現度がすごかった、と話題になりましたが、それとは違うアプローチになりそうでしょうか?

田辺:作り方は似ているなと思います。漫画では藤子の表情がコミカルに描かれている部分があって、表面上じゃない面白さがあるなと思ったので、漫画を参考にしてドラマで表現できたらと思っています。

田辺桃子さんと小関裕太さんが愛してしまうもの

――お互いの印象と、役と似ているポイントがあったら教えてください。

田辺:小関さんは、もともと、ふんわりしている方なので、ある意味、悪のところが想像つかないから、そこは似ている気がしました。

小関:真面目で、頼まれごとを断れない性格という藤子の役に、(田辺さんが)すごくぴったりだなと思いました。 『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』でご一緒したときに、役に真摯な方だという印象がありましたし、今日取材を受けていても、いい意味でまっすぐで真面目な方だと思いました。

――藤子の唯一の贅沢が「仕事終わりの缶ビール」ですが、 2人が感じる「贅沢な時間」とは?

田辺:私は、普段お酒は飲まないんですけど、 たまにワインを飲みたくなるときがあって……。 全然高いのではないですが、1杯だけ飲むのが贅沢です。

小関:23歳だっけ? ワインを嗜む23歳……カッコイイ! 僕は(ジャズクラブの)「BLUE NOTE(ブルーノート)」に行きます。もともとジャズが好きなのと、カッコつけも含めて行き始めた時期があって。飛び込みで行っても、素敵なアーティストさんと出会えるし、何より音楽好きが集まる空間で「凝縮された時間」を過ごすのが、リラックスできて、刺激があって、楽しみのひとつです。

――では、「ストーカー」とまではいかないまでも、ご自身が愛してしまうものは?

田辺:私は紙製品が好きです。仕事用のノートがあるんですけど、 最近、表紙、中の紙の素材、横のリングの色、全部カスタマイズできるお店があって、オーダーメイドで新調しました。その仕事用のノートには、思ったことや、(演じる)キャラクターの性格・要素を書いているんですけど、外で携帯にメモしたとしても、家に帰ってノートに書き写しています。

小関:僕は日の光ですね。朝起きたらカーテンを開けたくなるし、逆に曇っているときは影響されてどんよりしちゃいます。

――おふたりとも、子供のころから芸能のお仕事をされていますが、20代に突入したいま(田辺さん23歳、小関さん28歳)、仕事とどう向き合っていますか? 胸中に変化があれば教えてください。

小関:「ワクワクするものを追う」という根底は変わっていない気がします。ワクワクするものを追い続けていれば、そのワクワクがどんなに大変な道だったとしても、モチベーションをキープできて、楽しめるし、進み続けられるなと思っていて。いま、「俳優」としてのベースを大事にしながら、俳優に落とし込むためにいろいろなことをやっているんですけど、その幅がどんどん広がっています。ただ、昔にくらべて「1日に考えること」はすごく増えましたね。

田辺:挑戦することをためらわなくなった気がします。ここ2、3年、自分とは180度違うキャラクターを演じることが増えたんですけど、自分の中にあるものを毎回超えるようになったし、そこに面白さが生まれている気がします。謙遜も取り払って、「いろいろな人がいる中で自分が任された。だったら、私なりの(本作で言うと)藤子をやってみよう」という心が強くなって、失敗も怖くなくなったし、そこにやりがいを感じています。今の自分の限界があるんだったらそれを超えてみたいので、常に挑戦し続けたいなって思います。

取材・文:浜瀬将樹
写真:フジタヒデ
スタイリスト:渡辺文乃
ヘアメイク:吉村英里

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