Jリーグ1年目のクラブが独自の方法で道を切り開く!FC大阪と奈良クラブの「クラブイズム」に注目

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Jリーグ1年目のクラブが独自の方法で道を切り開く!FC大阪と奈良クラブの「クラブイズム」に注目

4月8日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:25~)は、今シーズンからJリーグに初参入したFC大阪と奈良クラブを特集。Jリーグ1年目となる2つのクラブの“哲学”を、MCの勝村政信や解説の都並敏史らと共に紐解いていった。

かつて番組では、常に新しい試みをするクラブとしてFC大阪を取材。Jリーグ昇格を果たした今も、その独自性は健在だった。2018年から東大阪市をホームタウンにしているFC大阪だが、すでに大阪には圧倒的な知名度を誇るガンバ大阪とセレッソ大阪があり、この2つのビッグクラブの間にどのように割って入るかが、Jリーグ定着のカギとなる。

そこで、FC大阪が打ち出したのがワンチーム体制だった。FC大阪のホームスタジアムはラグビーの聖地として知られる花園ラグビー場で、FC大阪は地元のラグビーチーム・花園近鉄ライナーズとスタジアムを共有している。サッカーとラグビーという異なるスポーツが手を取り合い、ワンチームで地元の東大阪を盛り上げようとしていた。

FC大阪では、花園ラグビー場の外観に採用されているラグビーのスクラムを模した格子模様をユニフォームに取り入れており、デザインでもワンチームを表現。2021年に代表取締役社長に就任した近藤祐輔は「今までラグビーをやってきたという誇りはあるでしょうから、そこに対して我々もリスペクトをしっかりと持って、一緒に盛り上げていきたいと思います」と意気込んだ。

スタジアム自体もサッカーの試合日にはサッカー仕様に、ラグビーの試合日にはラグビー仕様に変化。どちらの競技にも対応できるよう、グラウンドキーパーによって調整が行われていた。花園近鉄ライナーズが所属するリーグのシーズンは5月まで。それまでは、FC大阪と花園近鉄ライナーズがスタジアムを併用していくという。

さらに、昨年はFC大阪と花園近鉄ライナーズに、野球の関西独立リーグで戦う大阪ゼロロクブルズを加えた3チームで共同体を結成。「ジョイントハンズ花園」という名前で、地域活性化を旗印に様々なコラボを行っていくという。サッカーとラグビーと野球の連携について、近藤は「将来的には我々とライナーズとブルズの試合を共通チケットで見られるようにして、どこも盛り上がれる形になれば」と期待を寄せる。

他にも、FC大阪では環境問題への取り組みを示す国際認証のSBT認証を国内のスポーツクラブとしては初めて取得。家庭で出る使用済みの油をスタジアムで回収し、リサイクルした上で、遠征バスの燃料として使用するという取り組みを行っている。

これら社会問題や地域課題の解決に向けた取り組みと同時に、未来につながる施策として、2014年には高校卒業資格を取得できる通信制のFC大阪高等学院を創設。40人ほどいるユースのうち、半数以上はこの高校に在籍しているのだとか。

そして、独自性を発揮するFC大阪の隣には、もう1つ、今シーズンからJ3に参入したJクラブがあった。奈良を背負って立つ奈良クラブでは、ファンイベントを重要文化財の長谷寺で開催するなど、奈良でしかできない取り組みで新規ファンを獲得。写経体験や祈願法要など、ファンイベントの内容も独自色の強いものだった。

同時に、県内すべての市町村で地域住民との交流を図りながら、町づくりや町おこしに参加する「奈良県39市町村応援プロジェクト」を実施。選手や監督自らが、各地域や地元名産品のPRに一役買っている。

奈良クラブでは県の後押しを受けて奈良市内に農園も開園しており、VTR出演した代表取締役社長の浜田満は「奈良に関わるあらゆるものに、クラブとして関わっていく」と宣言。続けて、「ありがたいことに奈良クラブが出向くと、メディアの方も来てくださるので、そうすると街のPRになる。そこで関わった人たちが今度は応援するためにスタジアムに来てくれるという、いい流れになっている」と説明し、最後は「鹿ともなんかやりたいなと思っているんですけど」と考えを明かして、スタジオの勝村を驚かせた。

そんな奈良クラブのクラブ哲学は、「人を大切にする」ということ。浜田は「奈良の人を大切にする。基本的に。それがないと何やってもだめですよ」と断言した。

また、奈良クラブといえば、都並の二男・都並優太が所属しているクラブでもある。FC大阪とは自治体が隣接することもあり、初参入のクラブ同士の切磋琢磨が期待されている。勝村が「ちょっと煽らなきゃだめですね」と水を向けると、都並は「(息子に)伝えておきます」と返していた。

最後は、近藤が「すべては勝利と感動のために」というFC大阪のクラブ哲学を掲げ、自身の考えを明かす。近藤はカタールW杯で熱戦を繰り広げた日本代表を例に出し、「やっぱり勝つからあれだけ盛り上がった。地域課題を解決するためにも、クラブが上に行く必要がある。そのためには勝たなくてはいけない。そこをしっかりやっていかないと、みなさんに知ってもらえるクラブにはなかなかならない」と締めくくった。

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