天海祐希、松下洸平のコスプレ願望にアドバイス?『合理的にあり得ない』インタビュー

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天海祐希さんが主演を務め、松下洸平さんと共演するドラマ『合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~』(カンテレ・フジテレビ系、毎週月曜22:00~)が、4月17日よりスタートします。

本作は“元弁護士”という肩書きを持つ異色の探偵が、変わり者の天才バディとともに、あり得ない方法で、あり得ない敵に挑む、痛快エンターテインメント。天海さんは、頭脳明晰で“変装が武器”でもある女探偵・上水流涼子、松下さんは、その涼子とタッグを組むIQ140の青年・貴山伸彦を演じます。

取材中にも絶妙な掛け合いをみせるなど、早くもコンビネーションばっちりの天海さんと松下さん。今作で初共演となるおふたりに、お互いの印象やドラマ撮影の裏側、さらには劇中に幾度となく登場する“変装”に対する本音などを聞きました。

天海祐希から見た松下洸平「巧みな役者さん」

――まずは、お互いの印象について聞かせてください。

天海:初めましてなのですが、いろいろな作品を見せていただいた印象としては、やっぱり巧みな役者さん。役についてすごく考えていらっしゃることが伝わってきましたし、誠実な人柄が出ているんだな、なんて思いながら見ていました。実際お目にかかったら、本当に画面から受けていた印象そのまま、いや、それ以上に巧みな方で。技術的に巧いだけではなくて、人柄がにじみ出る感じとか、考えていることをそのまま自分で表現できる巧さをお持ちなんだなと思いました。私がポンポンって(台本にないお芝居を)やってみてもガッツリ付いてきてくださるので、なんて頼もしい! すごくありがたいな、と思っています。合間にいろいろとお話もさせていただいて、とても前向きで、すごく紳士だし、誠実な方なんだなって。話していてとても楽しいですし、ハンサムじゃないですか。見ていると幸せになりますよね(笑)。

天海祐希
天海祐希

松下:ありがとうございます(笑)。僕はもう数え切れないほど天海さんの作品を拝見していて、まさかこうしてバディを組ませていただく機会が来るとは思っていなかったので、非常に光栄です。一報出しの写真を2人で撮らせていただいたときに「僕、本当にやるんだ」って、やっと実感しました。撮影現場ではまた違うスイッチが入っていますし、そういうことを考える隙はないんですけど、2ショット写真を見たときに「僕の横に天海祐希さんがいる!」と思って(笑)。しかも、その写真に写る天海さんがあまりにもかっこよくて、助手としてそばにいさせてもらって、非常に身が引き締まる思いです。

天海祐希と涼子がリンク。この人に付いていけば間違いない

――実際にお芝居をご一緒されて、いかがですか?

松下:涼子という役と、天海さんご自身がリンクする部分がたくさんあると思います。「この人に付いていけば間違いない」と思わせてくださるような一言一言や、現場の居方も含めて、勉強になることが本当に多いです。さっきも、写真を撮っているときに僕がポケットに手を入れていたら、ちょっとしたアドバイスをくださって、「本当に付いていきます!」と(笑)。まだ撮影が始まって間もないですけど(※取材は2月上旬)、これから5月までご一緒できるということで、“カッコよさとは何だ”という部分について盗めるところは盗んで帰りたいなと思っているので、ちょっとジロジロ見ると思います。

天海:やめてください(笑)。これからいろいろとアイデアを出し合っていこうと思います。

松下洸平
松下洸平

――役作りをする上で、ご自身から提案されたことはありますか?

天海:原作がすごくおもしろいので、私から提案するようなことはなかったです。監督が「こういうイメージで捉えていらっしゃるんだな」と思ったことが素敵だったので、それでいいんじゃないでしょうか、と。

松下:僕も提案というものはないですけど、小説から読み取れる貴山の印象と具現化された貴山でなるべく相違がないようにしたいなと思ったので、衣装を決めるときに「彼の性格だったらどういう服を着るだろう」とスタッフのみなさんと一緒に考えさせてもらいました。貴山は人との間に壁があるので、たとえば首元を見せないようなタートルネックにしたり、シャツも必ずインしたりして、「ここからは入らないで」という絶妙な距離感をイメージしました。

天海祐希
天海祐希

――バディとしての魅力を出すために、大切にしていることを教えてください。

天海:まだ完全にお互いを信頼しているわけではないんですよね。最初の頃はベースがお仕事で、“お金を得る”という目的が一緒なので、そこに向かって走っている。今後は“自分の過去”も含めていろいろと気づいていく中で、人として意味のある出会い、意味のある関係だったんだなと思えるように成長していけたらいいなと思っています。

松下:あくまで仕事上のパートナーではあるけれど、長く一緒にいると自然と似てきてしまう部分ってあると思うんですよ。そこを芝居の中で時々見せられたらと思っています。この間も、相手の方のお芝居に対してリアクションをするときに、2人で動きを合わせたんです。これも天海さんが提案してくださったんですけど、一緒の動きをすることで2人の積み重ねてきた時間が見える。喋るタイミングだったり、手を上げるタイミングだったり、何でもいいんですけど、時々合わせていくことにトライして、それがいいバディ感になったらいいなと思います。

大胆に動いた経験を振り返って

――涼子は物事に対して大胆に突き進んでいくタイプですが、おふたりは過去に大胆に動いた経験はありますか?

天海:大胆に動いたこと……宝塚を受験したことだと思います。10代で東京から兵庫に移りましたので、やはり人生を変える一番大きなことだったと思います。それに比べれば、最近は大して大胆な行動はしてないかな(笑)。

松下:ご自身でやりたいと思って、受験されたんですか?

天海:そうそう、お芝居をする人になりたくて。でも方法がわからなくて、宝塚ならお芝居から何から、すべての基礎を教えてくださる。じゃあ、ここに行って勉強ができたらいいなと。でも松下くんも、役者になるときが一番人生を大きく動かしたんじゃない?

松下:そうですね。俳優をやりたいと思ったときの行動が、一番大胆だったと思います。その時は一世一代だなんて思っていなくて、当たり前のようにポーンと飛び込みましたけど、今考えれば結構チャレンジャーですよね(笑)。当時はそうするしかなかったというか、自分にはそれしかないと思ってやっていたので自覚はなかったですけど、振り返ってみると大きな挑戦だったなと思います。

――涼子は、変装の達人でもあるということなのですが……。

天海:紹介文にはそう書いてあるけど、達人ではないよね(笑)。達人だったら、もう少しきちんとその場の雰囲気に馴染むような服装をしてると思うから。

松下:そばで見ていると、涼子さんは“変装したい人”で、コスプレイヤーの気質があるんですよね(笑)。「今日はドレスが着たい」といったことをおっしゃっているから、「ちょっと楽しんでませんか?」って。

――実際、楽しいですか?

天海:いやー、(松下を見ながら)何回も着替えるのが大変じゃない?

松下:(笑いながら頷く)

天海:本当に大変なんですよ(笑)。でも、ふだんの実生活ではできないことですから、楽しくやらせていただいています。

――「こういう服を着てみたいな」というものはありますか?

天海:松下くんはプライベートでコスプレ、よくやってるでしょ?

松下:やらないです、やらないです(笑)。でも、テーマパークとかでカチューシャを付けるのには少し憧れます。全身キャラクターの格好をしてパーク内を歩いてる人もいるじゃないですか。やったら楽しいんだろうなと思います。

天海:その世界にどっぷり浸かってね。

松下:そう。全部忘れて、カチューシャとか付けたいなーって。

松下洸平
松下洸平

天海:じゃあ、ツアーグッズで作ればいいんじゃないの?「みんなでカチューシャを付けましょー!」って言えばみんな付けてくれるから、恥ずかしさもなくステージで付けられるよ?

松下:なるほど(笑)。すごくしっとりとしたバラードを歌うときにも耳を付けて。

天海:そうそう。自分も耳を付けたまま、こうやって(しんみりとした表情で、片手を上げて左右に振る)。

松下:あははは、みんなで同じ格好してたら楽しいですもんね。検討してみます!(笑)。

天海:私はもう本当にいろいろな格好をさせていただいたんですよ。シェフや光源氏などなどやらせてもらって、本当にありがたいことですよね。でも今回は、また新しいものがいろいろと出てくるんじゃないかと思います。

松下:今までに見たことのない天海さんが見られるので、楽しみにしていてください!

(取材・撮影・文:nakamura omame)

■天海祐希
スタイリスト:大沼こずえ ヘアメイク:林智子

ジャケット(グラウンド ワイ/ヨウジヤマモト プレスルーム 03-5463-1500)
シャツ、パンツ(ワイズ/ワイズ プレスルーム 03-5463-1540)
靴(コール ハーン/コール ハーン ジャパン 0120-56-0979)

■松下洸平
スタイリスト:高橋美咲(※「高」は「はしごだか」が正式表記) ヘアメイク:箙あおい

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