NSCと師匠のハイブリッド「ドーナツ・ピーナツ」が示す可能性 中西正男の「そら、この芸人さん、売れるにきまってる!」

公開: 更新: 読みテレ
NSCと師匠のハイブリッド「ドーナツ・ピーナツ」が示す可能性 中西正男の「そら、この芸人さん、売れるにきまってる!」

吉本興業の養成所・NSC出身であり、中田カウスさんを師匠に持つというオンリーワンの道を歩む「ドーナツ・ピーナツ」。芸歴10年以内の漫才コンビを対象にした「ytv漫才新人賞」の予選ROUNDを突破し来春開催の優勝決定戦進出を決めています。師匠への思い、今後への思い。今の胸の内を吐露しました。

―お二人の出会いは?

ピーナツ:そもそも高校の同級生で出会いは高校1年の時だったんですけど、とにかくドーナツの第一印象が最悪だったんです。
僕は1組。ドーナツが2組。入学してすぐの体育の時間でその2クラスでサッカー対決することになったんです。
入学して5日目くらいだったので、同じ組の人とですらまだ微妙な距離感の時期です。そんな中、キックオフと同時にドーナツが猛ダッシュしてボールを思いっきり蹴り込んだんです。それがこちらのクラスのイケメンに体に突き刺さったんです。
これはいったいなんやと…。地元は北九州なので、男気というかそういうことが求められる地域でもあったんですけど、これは完全に「間違った男気」だと分かりました(笑)。

ドーナツ:僕は間違っているとは思ってなかったんですけどね(笑)。ま、最初だしガツンといくしかないかなと。

ピーナツ:そのうちクラスが一緒になって、徐々に距離が近くなってはいったんですけど、本当に最悪からのスタートでした。

―そこからどうやってお二人でお笑いの世界に?

ピーナツ:学年が進む中で、将来の話も出てくるようになってきまして。サラリーマンもいいんじゃないかとか、いろいろと話してはいたんですけど、共通の友人だった同級生がふと「二人でお笑いをやったら?」と言ってくれたんです。
なんでしょうね、めぐり合わせというか、その一言で二人とも「じゃ、そちらに向かおうか」となったんです。高校を出て2年ほど働いてお金を貯めた上で、NSCに入るため東京に向かいました。

©ytv (17989)

―最初は東京でのスタートだったんですね。そこからどんな流れで大阪に?

ピーナツ:NSCのネタ見せで、カウス師匠に見ていただく機会がありまして。そこで僕らが漫才をしていたので「漫才をやるんだったら、大阪がいい」というお言葉をいただいたんです。さらに、師匠もいろいろと考えてくださり、僕らも漫才の勉強がしたいという思いも強かったので大阪に行くことになったんです。
ただ、僕らからしたら縁もゆかりもない大阪にいきなり呼ぶことにもなる。そこへの配慮もおありだったようで、それだったら弟子につくという形を作ったほうがやりやすくなるんじゃないかと。僕らとしても光栄なことですし、縁が重なって今のような形になったんです。

ドーナツ:ただ、べったり師匠につくということではなく、要所要所でつかせてもらう感じでした。師匠も「オレだけじゃなくて、他の人もたくさん見た方が良い」とおっしゃっていて、かなりフレキシブルにやらせてもらっています。

―師匠の凄みを感じる場面は?

ピーナツ:全部を見てらっしゃってる。見えてらっしゃる方だとつくづく思います。当然、こちらのことも全部分かってらっしゃるんです。僕らはすぐに楽なほうに行ってしまいがちな性分なので(笑)、常に師匠が見てくださっている。その緊張感があるだけでも、それこそ、本当にありがたいことだなと思っています。
誰かに話すわけではないけれど、方向性で悩んでいる時があったんです。いろいろ試したほうがいいんだろうけど、試す前に悩んで止まってしまう。そんな時に、ふと師匠から言われたんです。
「悩んでると思うけど、あれこれ考えるよりも舞台に出て拾えることの方が大きいで」
ハッとして、ウソみたいにそれで気が楽になりました。踏ん切りがついたというか。悩んで結局前に進まない。失敗を恐れて、何なら後ろに下がっていた。とにかく前へ。前へ出て、そこで気づくものを大切にする。この感覚を教えてもらってから、賞レースでも結果が出るようになってきたんです。

ドーナツ:まさに漫才を軸に生きてこられた方なので、説得力が違うというか。それはダイレクトに感じますね。師匠の家に行かせてもらった時にも「これは漫才で建てた家や」「車も漫才で買った車や」とおっしゃるんです。「漫才は絶対に裏切らない」ということを体現してらっしゃるので、僕らとしたら迷いようがないというか、道しるべだと思っています。

―今後の目標は?

ピーナツ:近いところで言うと、来年なんばグランド花月で単独ライブをやる。これは実現したいと思っています。
NGKという笑いの殿堂で単独をやる。大阪で芸人をやっていることを認められる感覚があるというか、それができたら、一つ階段を上がった感覚は間違いなくあるんですよね。芸人として次のステージに向かうためのセーブポイントというか。「やりたい」ではなく「やらなアカン」になってきましたね。
真面目な話になってしまって気恥ずかしいですけど(笑)、でも、これだけはまずはやっておかないと。それは本当に思っていることですし、こういった積み重ねをこれからもやっていくしかないと考えています。

■ドーナツ・ピーナツ

1992年12月3日生まれのピーナツ(本名・岩田蓮也)と92年6月21日生まれのドーナツ(本名・平沢孝文)が2014年にコンビ結成。ともに福岡県出身で高校の同級生として出会う。NSC東京校19期生として卒業後、NSC大阪校36期生として活動。吉本興業所属。縁が重なり、14年から中田カウスに弟子入り。22年には上方漫才協会大賞新人賞受賞、ABCお笑いグランプリ決勝進出。来春開催されるytv漫才新人賞の決勝に進出が決定している。

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