ウクライナ侵攻、今後どうなる?現政権が倒されるなら、各国協力して経済制裁するしかない (※2/27時点での情報を元にした内容です)

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ウクライナ侵攻、今後どうなる?現政権が倒されるなら、各国協力して経済制裁するしかない (※2/27時点での情報を元にした内容です)

(※2/27時点での情報を元にした内容です)

ロシアのウクライナ侵攻には世界中が驚いた。まさか本当にやるとは、と思ううちに首都キエフを陥落する勢いだ。ではこの侵攻、最終的にどうなるか?2月27日放送の「そこまで言って委員会NP」ではいつものメンバーに、このところあちこちの番組で顔を見る軍事アナリスト小泉悠氏も加わり、生々しい議論が展開された。

須田慎一郎氏は「全面戦争になる」と答えつつ「最終的にはウクライナに傀儡政権を樹立する。」と補足。「ウクライナ政権転覆まで」と似た回答をした小泉氏が付け加える。「そもそも戦争始める時点で今の政権が認め難いとプーチンは言っていた。首都キエフまで攻めていって現政権を倒すことをまずは目指すと思う。ゼレンスキー大統領が逮捕されて裁判にかけられることもありうる。」
竹田恒泰氏が「その前に周りの国々は見て見ぬ振りなのか。もしここでアメリカが出なかったら、戦後の世界秩序は終わる!」
これにアメリカの立場を代弁したのが中林美恵子氏。「今はできないというのがアメリカ国民の意思。ましてやNATOの加盟国でもないから防衛義務があるわけでもない。ホワイトハウスで仕事してた同僚たちが言うのは、もしウクライナの一部だけプーチンが取ったら、残ったウクライナの人たちの反ロシア感情は爆発的になるだろうと。それを考えたら、全部取るまで引けないだろうと言っていた。」
小泉氏がまた加わる。「竹田氏の戦後の秩序が壊れるとの危機感は共有する。だが現実に例えばアメリカ軍が実力を行使したらどうなるか。ロシア軍の演習は毎年こういうテーマ。ロシアが小国と戦い、アメリカが止めに来る。次のステップは、核だ。それが終わった後は戦略核大演習で締める。アメリカとロシアがICBMでぶん殴り合いになるところまでシミュレートする。それを各国は見ているので、助けに行ってあげたいができない。」竹田氏は「それは教育上よくないと思う。誰に対する教育か、習近平に対してだ。」つまり中国が、自分がどこかに攻め込んでも誰も止めないと学んでしまうと言いたいようだ。

これに中国の立場を代弁して近藤大介氏が反応。
「中国は今回の事態を21世紀の満州事変だと思っている。日本の関東軍が満州国を作ったが、アメリカなどから金融制裁を受けて日本は結局ボロボロになった。今回もルーブル安、株安、債券安でロシア経済はガクンとなってゆくゆくは立ち行かないと見てる。そうすると自分たちを頼ってくるだろうと中国は読んでいる。」
宮家邦彦氏はプーチンの頭の中を推察し「ロシアにとってバルト三国は旧ソ連邦の中の自治共和国。ウクライナも共和国だった。自分がもしプーチンだったらバルト三国は取りたいだろう。ウクライナは中立化させたい。それからベラルーシを失いたくない。これで、さあ次はポーランド行けるかな、チェコスロバキア行けるか、ハンガリーもけしからんし、という形でプーチンの頭の中はキエフだけではない。」
小泉氏がまた発言。「去年12月にロシアの外務省が出してきた要求は、東ヨーロッパのNATOに入った国々に、冷戦後に新たに配備されたアメリカ軍は全部撤退しろと言っていた。“NATOだけどロシアに遠慮しろエリア”みたいにして、その内側の元々のソ連だったエリアはロシアで押さえることまでは考えている。」
須田慎一郎氏が小泉氏に質問。「ロシア経済がいつまで持つのか。ロシアの財政を見るとエネルギー関連企業から上がってくる税収が4割。経済もエネルギー輸出によって成り立ってる。それが遮断されてしまうと、ロシアの国民経済は相当疲弊していき、相当な不満が出てくる。そこはいつまで続けられるか。」
小泉氏が答える。「プーチンの戦略は、エネルギー分野にまで制裁が及ばないとの読みがある限りにおいてだと思う。西側が腹をくくって、ロシアのエネルギー一切買いません金融から完全に排除しますとなれば、それなりのダメージにはなるんだろう。一方で、プーチンの世代は90年代を見ている。経済や社会制度が全部崩壊した時代を耐え忍んできた。耐えられないだろうと我々が考えるレベルを、ロシア人は全然耐えてしまう可能性は大いにある。ガラガラと崩れても底が意外と硬い社会。」

ここで番組議長・黒木千晶アナが宮家氏に振る。「最後に聞きたい。日本はどうすべきか。」
宮家氏はこう答えた。「日本がこれから寄って立つのは二つ、普遍的な価値の維持と、力による現状変更への反対。そこに常に居ればいい。アメリカ1か国だけでは、ロシアの経済を完全に封じることはできない。ヨーロッパも日本もアジアの各国も一緒になって、共通の政策を持って締め上げていくしかない。」

議論をまとめると、ウクライナの現政権が倒されるのは止められない可能性が高いが、各国で協力して経済制裁するしかないようだ。長くなりそうだが、みんなで見守りたい。

【文:境 治】

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