中島健人「この1年は“賛否”を深く濃く経験」SNSで感じた経験活かし新境地に挑む

公開: 更新: テレ東プラス

ドラマ8「しょせん他人事ですから 〜とある弁護士の本音の仕事〜」(毎週金曜夜8時)。新世代のニュータイプ弁護士がネットにまつわる身近な問題を解決していくリーガルドラマで主演を務める中島健人さんにインタビュー。

【動画】中島健人、SNSで感じた経験活かしネットトラブル解決弁護士に!

ソロ始動後、初のドラマ


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――ソロ始動後、初のドラマとなります。心境はいかがですか?

「一発目にふさわしい題材のドラマだと思っています。この1年、アイドルとしていろんな言葉を全身で受け止めてきた上で、今このドラマをやるということは意味深いし、自分なりのメッセージを込めることができると思います」

――ドラマの記者会見では「自分の経験をフルに活かせる」ともおっしゃっていました。

「今、 “アイドル 中島健人”もいて“GEMNの中島健人”もいて“俳優 中島健人”もいて、いろんな自分がある中で、やっぱり“アイドル”という立ち位置の“賛否”を受け止めながら人生を歩まないといけないんじゃないかと思っています。事務所に16年所属して、グループに12年いた間にも必ず“賛”も“否”もあって、その繰り返しを経験してきましたし、特にこの1年は“賛否”を深く濃く経験しました。台本を読みながら『そうだよね』とか『やっぱこう思っているよね』と感じたことも多いですし、軽はずみに発信してしまった言葉は悲しい結末を招いてしまうということも描かれているので、このドラマがSNSとの優しい関わり方について考えるきっかけになればと思います」

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――本作では、中島さん演じる主人公・保田理弁護士が、ネット炎上、SNSトラブル、誹謗中傷などの問題を解決していきます。中島さんご自身がネットでの心ない言葉に触れた際、自分の心を保つための方法などはありますか?

「バラにだってトゲがあるように、そこに触らないことが大事で、目に入れない方がいいと思っています。情報を見すぎることを“スクロール病”と僕は呼んでいるのですが、『焦げちゃうよ、その指先』と言いたいですね。…と言いつつ、インスタが好きでリールだけは止められないんですけど(笑)。少しでも変だなと思うものがあれば、読む前に見ないようにするという取捨選択ができるようになったので、自分にとって余計なものは見てないです」――保田弁護士は論理的でドライな一方で、依頼には真摯に向き合うキャラクターです。中島さんは、保田のどのようなところに魅力を感じていますか?

「僕は物事に対して入れ込みすぎる、考えすぎるところがあって、ちょっと空回りしてしまったり、思い悩んだりするタイプなんです。 “何事も考えすぎないで、フラットに接して生きる方が楽しいでしょう”という保田弁護士は、社会に惑わされずに“自分は自分”という人生を生き抜くことの大切さを教えてくれた役柄です。今のタイミングでこの役にたどり着けたことは俳優としても転機だと思いますし、ドライでポップな性格は、芸能界を生き抜く上で必要なメンタルなのかもしれないですね」

――ドライとポップは正反対とも言えますが、冷たく見えてしまいそうな保田をチャーミングに見せるためのポイントは?

「口調です。柔らかい口調で、キツいことを言っています。“こんな弁護士いるの?”と思われるかもしれないですが、僕は“世界のどこかにいるんじゃないかな”と信じて保田弁護士を演じています。すごく気に入っている役ですがセリフの量が半端なくて…たぶん僕のドラマ人生の中で最もセリフ量が多いので、毎日頭がヒーヒー言っていますね(笑)」

――専門用語も多く大量なセリフは、どうやって覚えているのですか?

「撮影の1日1日が膨大なセリフ量なので、帰ったらぐったりして台本が読めないんです。だから、当日の朝に覚えることが多いです。ただ、台本18ページくらいのかなり長いシーンの時は、前夜に7時間くらいかけて覚えました。“こんなにキツいんだ!”と、リーガルドラマの洗礼ですね(笑)」

――想像していたよりも大変ですか?

「はるか上をいっています。しかも、最初はセリフの意味もわからなくて。でも、おかげで、友達とSNSについて会話する時に、僕のレスが速くなりました。『それは情報開示請求の対象だね』とか(笑)。身近で必要な知識を台本でたくさん勉強させていただいているので、今の僕はSNSに対して超強いです。いつでも開示請求しますよ(笑)」

後編】では、ビームを放つ(!?)印象的なシーンの裏話や、中島さんの仕事に対するモットーなどについてうかがいます。

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今夜スタート、ドラマ8「しょせん他人事ですから 〜とある弁護士の本音の仕事〜」 (毎週金曜夜8時)第1話は?

第1話
保田理(中島健人)はネットやSNSトラブルが得意な若手弁護士。かなり変わった性格で、悪気なく無礼な態度を取っては客を逃してばかり。この日の無料法律相談会でも相談者を冷たく突き放し、新任パラリーガル・加賀見灯(白石聖)は頭を抱える。そんな中、主婦ブロガー・桐原こずえ(志田未来)が訪ねてくる。一昨日からSNSや掲示板で炎上。突然いわれのないコメントや誹謗中傷が書き込まれるようになったという。

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【プロフィール】
中島健人(なかじま・けんと)
1994年3月13日生まれ。東京都出身。俳優としては、ドラマ「ドロ刑 -警視庁捜査三課-」、「未満警察 ミッドナイトランナー」(ともに日本テレビ系) 、「彼女はキレイだった」 、「リビングの松永さん」(ともにカンテレ/フジテレビ系)、映画「桜のような僕の恋人」(2022年)、「おまえの罪を自白しろ」(2023年公開)などの主演作をはじめ出演作多数。アーティストとしては、キタニタツヤとのユニット GEMNとして、アニメ「【推しの子】」2期OP主題歌「ファタール」などを手掛ける。
Instagram:@kento.nakajima_313

(取材・文/nakamura omame)