オリンピック出場者も京都大学合格者も多数輩出!清風中学校・高等学校が実践する“好奇心を育む人間教育”

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名門校の知られざる姿を、生徒や親、教師など、さまざまな視点を通して紐解く情報ドキュメンタリー「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週土曜午前10時30分)。「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

【動画】名門校にカメラが潜入!

今回紹介する名門校は、大阪の有名男子校「清風中学校・高等学校(以下、清風)」。
これまで五輪出場選手を20名以上輩出し、インターハイなどでも多くの競技で活躍するスポーツの強豪校として知られている。
一方で、例年、京大などの国公立大学や関関同立など難関私立大学に多数合格。医学部にも多くが進む一流進学校だ。部活も勉強も妥協なし! “高次元の文武両道”を実現する原動力『好奇心を育む人間教育』に迫る。

さらに番組は、生物部部長を務める高校3年生に密着。シロアリの研究で経済産業大臣賞を受賞した若き研究者だが、部活引退を前にどうしても成し遂げたいことがあった…。

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大阪市・天王寺区。利便性が高く、文教エリアでもある一角に、清風中学校・高等学校はある。中高一貫の私立男子校で、全校生徒数は中学・高校合わせて2805人。
創立は1945年。高野山真言宗の大僧正、平岡宕峯氏が、仏教に基づく教育の場としてつくった。

2023年春の大学合格実績は、京大11人を含む国公立大学に284人、医学部医学科に88人、難関私立大学の関関同立に429人と、関西の大学を中心に高い合格実績を誇る。

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優秀な進学実績のみならず、これまで五輪選手を多数輩出してきた清風。体操競技部では、「東京オリンピック2020競技大会」銀メダリストの北園丈琉選手をはじめ、五輪の代表選手を15人も輩出。陸上競技部でも、4人の五輪代表選手を送り出している。
テニス部は、インターハイ優勝経験のある強豪。日本拳法部も、全国大会でベスト8に入る戦績を残している。さらにバレーボール部は、インターハイに28回も出場し、2022年は3位に輝いた。

生徒たちに清風の魅力を聞くと、「体操部が強く、生物部などいろいろなクラブがあり、文武両道なのがいいところ!」「先生たちが温かくて親切です!」と元気いっぱいに教えてくれた。

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早速、校舎と清風生の学校生活を見てみよう!

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近鉄線「大阪上本町」駅から歩くことわずか3分。2015年に完成した6階建ての中央館は、シックな鈍色で、まるでオフィスビルのような重厚さだ。道路を挟んで向かいに建つ南館は、白亜の7階建て。外壁には、スポーツの大会や科学のコンテストなどで優秀な成績を収めた運動部員や文化部員を称える大きな垂れ幕がズラリと並ぶ…威風堂々、文武両道の証だ。
おもに中学生が利用する中央館と、高校生が利用する南館は、歩道橋でつながっている。朝、歩道や車道の通行の妨げにならないように、生徒たちは縦一列に並んで通学。列を乱さず整然と歩く、紺の制服姿が凛々しく清々しい。

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登校すると、生徒たちはダッシュでグラウンドへ。清風生の毎日は全校朝礼から始まる。
全生徒が校庭に集まり、般若心経を唱え、校長先生の訓話を聞く。
「人を助け、人に助けてもらえる徳を養う」。清風生が勉強も部活も全力で取り組むのは、“目指すべき人間像”に近づくための道なのだ。

生徒たちに朝礼について聞くと、「心が洗われて気持ちよくなる」「やる気があふれてくる」と話し、清々しい表情で教室へと向かっていった。

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人間性を育むには、自己の内面と問題意識を高める授業も大切だ。その姿勢は、授業にも表れている。
高校1年生のある国語の授業を見てみると、賑やかな声が聞こえてきた。この日の授業は、村上春樹の小説「鏡」を教材に、自分の内面性をテーマに生徒一人ひとりが語り合う内容。こうした授業を通して、生徒は自分自身と向き合うきっかけをつくる。

一方、高校2年生の公共の授業を見てみると、教室の後ろには見学に来た先生がズラリ。公共とは、社会的問題や哲学的な問いを扱う授業のこと。

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この日のテーマは「AI(人工知能)」。AIによる自動運転タクシーが事故を起こしたら、責任はいったい誰にあるのか。AIの進化をテーマに“人間の責任”の是非を熱く論じ合う。
玉木俊継先生は、「自分の中での対話だけでなく、いろいろな人のいろいろな価値観の中で一緒に考えていく。その中で1つの答えを出していくこともあるし、答えが出ないものについて何かしら形をつくっていくことが大事」と、授業の狙いを教えてくれた。
社会の先端を学ぶだけでなく、その裏側に潜む問題までを深く考えることが、“徳と好奇心にあふれる豊かな人間性”につながるのだ。

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昼休みに多くの生徒が集まる食堂は、休日になると自主勉強の場に変わる。難関大学に進んだ卒業生が学習をサポートする、「休日勉強会」が開催されるのだ。難しい問題を、先輩が後輩に丁寧に解説する光景が微笑ましい。
「お世話になった学校でもありますし、後輩たちに還元できたらいいなと思って来ています」(卒業生)。卒業後も“人助けの心”が生きているのだ。

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勉強と部活を通して自分で考える力を身につけ、将来、社会で活躍する。悩んで切磋琢磨し、安心・尊敬・信頼を得る人物になるために日々努力する…それが伝統の「建学の精神」であり、清風生の6年間なのだ。

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そしてここにも、勉強と部活に全力投球する高校3年生がいる。生物部の部長を務める草場智哉くんだ。筋金入りの生き物好きである智哉くんは、シロアリの研究に情熱を注いできた。その生態を丹念に調べていく中で、シロアリ同士には誘引作用が働いているであろうことを発見! 一連の研究を「全国高校生バイオサミット」で発表し、経済産業大臣賞を受賞した。

大きな実績を残し「将来、研究者になれたら」と語る智哉くんも、もうすぐ生物部を引退。その前に、どうしても後輩に伝えたい思いがあった…。

番組では、公共の授業の白熱した様子や生物部の活動風景、受験を控えた智哉くんを見守る父親の思いなどを紹介する。

毎週土曜午前10時30分放送! 「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)をどうぞお見逃しなく!