今こそニッポン式で海外へ!「ローソン」「積水ハウス」の開拓者に密着:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

12月8日(金)に放送された、テレ東経済WEEK「ガイアの夜明け 拡大スペシャル」(毎週金曜夜10時)のテーマは、「次なる巨大市場を開け!~今こそニッポン式で海外へ~」。
人口の減少が続くニッポン。その中で、企業はどう勝ち抜いていくのか。その答えの一つが、海外に眠る“次なる巨大市場”の掘り起こしだ。コロナ禍がひと段落した今、その動きが加速している。
コンビニ「ローソン」の次なるターゲットは“インドネシア”。急成長が見込める市場で一気にシェアを獲得すべく、この1年で店舗を5倍にしようと挑んでいた。
住宅メーカー「積水ハウス」は、戸建て世界一の巨大市場“アメリカ”にわたり、“西部開拓”に乗り出した。果たしてその勝算は…。
「ガイア」のカメラは、現地に送り込まれた“開拓者”たちに密着。世界を舞台に繰り広げられる闘いの現場を追った。

【動画】「積水ハウス」戸建て世界一の巨大市場“アメリカ”へ。“西部開拓”の勝算は…。

1年で店舗を5倍に!「ローソン」インドネシア シェア拡大㊙作戦


現在ローソンは、日本国内に約1万5000店舗展開している。しかし、コンビニ全体が飽和状態にある中、出店戦略は岐路を迎えていた。
そこでローソンは、海外へ。成長著しいアジアの大国を開拓しようとしていた。
8月。ローソン本社(東京・品川区)で、アジア太平洋地域の報告会があった。ローソンの今後を占うのは、東南アジアの大国・インドネシア。国土は日本の約5倍で、人口はインド・中国・アメリカに次いで世界4位の約2億7000万人。平均年齢も日本より15歳ほど若い32歳と、躍進の可能性を秘めた国だ。

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報告を聞いたローソンの竹増貞信社長は、「必ずインドネシアで圧倒的ナンバーワンにならないといけない」と話す。

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2011年、ローソンはインドネシアに初出店。しかし、店舗数は伸び悩み、去年の段階で192店舗。そこで、「今年中に1000店舗を達成する」という大胆な目標を掲げた。

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インドネシアの首都・ジャカルタは、周辺人口も含めると3000万人を超えるメガシティーで、世界最悪とも言われる大渋滞でも知られている。
「もうだいぶ慣れた。4年間いるので」と話すのは、ローソン・アジア・パシフィックカンパニーの佐藤琢弥さん(40)。不動産業界からローソンへ転職し、主に新店舗の出店場所を探す仕事をしていたが、4年前「成長するインドネシア市場を担当したい」と、家族を日本に残してやってきた。
着任してすぐ、コロナ禍に見舞われる苦難もあったが、「今年中に1000店舗」の命を受け、店の候補地を探す毎日だ。

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佐藤さんが案内してくれたのは、5月にオープンしたばかりの店舗。インドネシアのローソンは、日本と店のつくりが少し違う。店に入るとまず目に入るのが、店の面積の半分を占めるイートインスペース。
屋台で料理を買って食べる文化が根付くインドネシアのニーズに合わせ、店の半分はイートインスペースにしているのだ。

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そして、クーラーが効いた店内でお客が頬張っていたのは「おでん」。ローソンはレジ横の軽食コーナーのメニューも充実させていて、イスラム教徒が9割を占めるインドネシアでは、豚肉は使わず、赤いウインナーも鶏肉を使うなど、現地に合わせた「おでん」を開発。すると去年、SNSをきっかけに火が付き、連日30度を超すこの国で、おでんブームが巻き起こっている。

さらに、おにぎりややサンドイッチといった日本の定番商品も、ローソンは地元の食品工場と提携。日本式の工程で製造し、各店舗に毎日届くようになっている。
他にも日本と同じように、店内調理のお弁当や、店で揚げたて出来立てを買える揚げ物コーナなど、ローソンのオリジナル商品が、特に若い女性に人気だという。
もちろん、ライバルも黙っていない。インドネシアで約2万店舗展開している関連会社の「アルファマート」。外資のコンビニは単独で展開できないため、ローソンはアルファグループと提携しているが、ブランドとしては別でライバルだ。
さらに、アルファと1、2を争う「インドマレット」も。こうした地場のコンビニは、食品だけでなく、日用品を数多く取り揃えている。さらに、日本の「ファミリーマート」も、300店舗に迫る勢い。日系コンビニのトップの座を、ローソンと競っているのだ。

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主導権を握りたい…。この日、佐藤さんが視察した物件は、ジャカルタ郊外のショッピングモール。近々エステの店が撤退するそうで、交渉にやってきたのだ。
行動を共にするのは現地スタッフのエコさん。日本語も堪能で現地の情報にも精通した心強いパートナーだ。エコさんと共に周辺の状況をチェックすると、周りにはホテルや会社、病院があり、売り上げは期待できそうだ。
しかし、交渉に入るも、提示された家賃では採算が取れないことが判明。さらにインドネシアでは、基本5年契約で賃料も一括払い。途中で撤退しても、残りの賃料は返ってこないのだ。この日は結局家賃が折り合わず、諦めることに。

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次にやってきたのは、交通量の多い四つ角にある空き家。大きさは申し分ないが、ここにもインドネシアならではの壁が…。
「日本と違い、インドネシアでは登記情報が一般公開されていない。所有者を探すのに一苦労する」と佐藤さん。2人は度々足を運び、家主のことを聞いて回るが、なかなか思うように進まず、時間だけが過ぎていく。1000店舗のハードルはかなり高いようだ。

苦戦続きの佐藤さんの元に、極めて有望な物件情報が舞い込んできた。地場のコンビニの牙城を崩せず、2017年に全店を閉鎖した「セブン-イレブン」の跡地。交通量の多い道路に面した良い立地で、ローソンの強み、イートインスペースも十分確保できそうだ。

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追い風が吹いてきたかのように思われたが…8月、スタッフとの食事会で、突如佐藤さんが男泣き。「さすがにきつい…」とこぼす佐藤さん。

果たして、元セブン-イレブンだった場所はどうなるのか――。

「だいぶ厳しい戦いだが、最後まで諦めずにやってきたい」

年内1000店舗達成の目標に向け、佐藤さんが始めた“ニッポン式”の取り組みとは?

戸建てナンバー1「積水ハウス」が挑む! アメリカ“西部開拓”そして“南部”へ


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「積水ハウス」(大阪・北区)の木造住宅高級ブランド「シャーウッド」。太陽光パネルで電気を自給自足できる省エネ機能を備え、開放感たっぷりの大きな窓をつけても、高い耐震性が自慢の家だ。東日本大震災の際、シャーウッドは揺れによる全壊・半壊はゼロで、さらに840度の炎にも耐えられる壁も。

積水ハウスの戸建て住宅の平均価格は約4600万円(注文住宅)。中でもシャーウッドは年間約3000戸(22年度)売れている。しかし日本の住宅市場は、少子化や世帯数の減少で縮小していく一方。そこで積水ハウスも、海外に活路を見出そうとしていた。

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積水ハウスの仲井嘉浩社長は、「『シャーウッド』というのは、ある意味で“工業化住宅”。このビジネスモデルは、今、日本にしかない。アメリカにおいても、必ず勝算はあると思っている」と話す。

積水ハウスは、すでにアメリカの住宅メーカーを4社買収。2025年までに、“海外での戸建て1万戸達成”を目標として掲げている。
その9割を占めるアメリカは、先進国の中でも人口が増え続け、住宅の需要が旺盛。日本の年間80万戸を大きく上回る、137万戸以上の新築住宅が建てられている。名実ともに“世界一の戸建て住宅市場”なのだ。

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アメリカの住宅建設の主流は「2×4(ツーバイフォー)工法」。厚さ2インチ、幅4インチの木材で枠組みを作り壁で支えると言う作り方。現場で木材を加工するため、出来は職人次第になることも…
アメリカのプロジェクトを任されている積水ハウスの落合誠さんはそのアメリカ市場で約束した品質を提供する「シャーウッド」を広げたいと話す。

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落合さんは大学院を卒業後、積水ハウスに入社。国際事業部の立ち上げや初の海外進出に関わってきた。海外戦略の最前線にいて、日本とアメリカを2カ月に1回のペースで往復しているが、落合さんには忘れられない苦い経験があった。シャーウッドを初めて海外で売るプロジェクト…

落合さんが設計も手がけたオーストラリアのシャーウッドは豪華な内装だったが、現地の声を取り入れず、入浴する習慣がないオーストラリアの家に浴槽を置いたことなどが不評を買い最初は一棟も売れなかったと言う。
「“シャーウッドを海外に出して売る”という社内的な目標を追い求めてしまった。いいものを造れば売れるというわけではない。当たり前だけど、その時に痛感した」。

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7月。落合さんは、カリフォルニア州ロサンゼルスから車で1時間半ほどの場所にある閑静な住宅街を訪れた。ここは、買収したアメリカの住宅メーカーが開発中の現場。その一画にシャーウッドのモデルハウスを建てていた。

オーストラリアでの失敗から、今回はアメリカ人の意見を取り入れながら、一緒に造り上げてきた。しかしここでも問題が…。
柱などの構造に関わる重要な材料は、日本の工場から輸入するため、日本の寸法“センチ”を基準に造ることになる。すると、アメリカの基準“インチ”では正確に測りきれなくなってしまうのだ。そのことで、現地のスタッフは困惑していた。
「僕たちの基準はあくまでもインチ、2×4。アメリカ木材を使えばサイズで苦労しないし、効率的で工期も短くできると思う」とスタッフは提案したが、落合さんは「品質を確認していない部材なんて使えない。必ずテストして品質を確認したものしか使わない。お客さんに対する私たちの使命だから、そこは譲れない」ときっぱり答える。

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10月、カリフォルニア州。ついにシャーウッドのモデルハウスが完成し、再び落合さんがやって来た。

「日本にもない。こんなの…」。

家の中に入るなり、思わずそうつぶやいた落合さんだが、そこで見たものとは…。

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