移住先込みで結婚相手を探す!<シニア婚活>に近道なし?多様化する婚活の形:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

9月29日(金)に放送された「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは、「あなたと共に生きたい!~最新“婚活”から見えるニッポン~」。
コロナ禍が落ち着いた今、婚活市場に新たな風が吹いている。結婚相手と移住先を同時に見つけることをサポートする取り組み「移住婚」や、急増したシニア層の婚活などを通し、日本社会の今を見つめる。

【動画】“終のパートナー”を探しに… 中年・シニアの婚活

偏在する独身男女をカップリング“移住婚”


ここ20年で、日本の婚活数は年間80万組から50万組へと大幅に減少。そんな中、婚活の形が多様化している。「移住婚」もその一つで、北海道・札幌に住む藤牧直子さんも、沖縄への移住婚を考えていた。

記事画像
生まれも育ちも札幌、地元のラジオ局でパーソナリティーを務めている藤牧さんは、自宅でオンラインお見合いに参加した。沖縄在住の男性に、「旅行で日本全国に行ったことはあるが、住みたいと思うことがなかった。沖縄本島へ行った時、海のきれいさにすごく感動して…」と話す。残念ながら、このお見合いは縁がなかったが、気持ちはすでに切り替わっていた。

7月下旬、沖縄・那覇市。藤牧さんは、沖縄の結婚支援センター「婚活もーる」の紹介で新たにオンラインお見合いをし、その男性に会いに来た。
住みたい都道府県3位の沖縄。「婚活もーる」では、沖縄に住みたい女性と沖縄在住の男性をマッチングさせる独自のサービスを目玉にしている。

1時間後。お見合いを終えた藤牧さんは、「1回会ったという感じなので、そこからどうなるのか…何回か会わないと分からない。一生かかっていることだし、私はそこまで気楽にいけないタイプ」と感想を話す。

その後、藤牧さんは、本島から440キロ離れた世界自然遺産の島・西表島を4年ぶりに訪れた。藤牧さんは沖縄好きが高じ、7年前、この島に1カ月滞在したことがある。
体育館では、島の子どもたちに趣味のフットサルを教え、その時の感動が忘れられないという。

記事画像
前回の滞在で島の人たちとなかなか打ち解けられなかった時、フットサルをすることで一気に距離が縮まったそう。「沖縄に移り住み、地元の人と移住してきた人をフットサルでつないでみたい」それが藤牧さんの夢だ。そこにパートナーがいれば最高だが……。
「夢を見るのはその人の勝手。かなえるか、かなえないかは自分自身」と藤牧さんは話す。

経験豊富な「おせっかいさん」が婚活をお助け


富山・氷見市も、去年「日本婚活支援協会」に加盟し、移住婚に力を入れている。
結婚適齢期の男女比を見ると、昔は男女がほぼ同数だったが、今では男性が多くなった。
「日本婚活支援協会」のサイトを見ると、北海道や信州など、同じ悩みを抱えた35の自治体が並んでいる。

記事画像
婚活のチャンスを生かすため、この街が始めたのが、市役所公認の婚活支援団体による男性へのアドバイスだ。この団体は、親しみを込めて、「縁結びおせっかいさん」と呼ばれている。
この日、市内のレストランでは、初デートを想定し、食事マナーの確認が行われていた。
「ナイフ、フォークの使い方は分かりますか?」「食べる時は肘をつかない」とおせっかいさん。参加している人たちは、真剣そのもの。相手の女性に、少しでも良い印象を持ってもらうためだ。

記事画像
ボランティアのおせっかいさんは多くが経験豊富な女性だが、中には兄貴分のような人も。お弁当の製造・販売の専門店を経営している中島誠さん(45歳)は、少しでも地元を盛り上げる助けになればと、婚活支援に参加。中島さんは過去に2度離婚を経験し、今は独身だが、男性の立場から恋愛の心得やテクニックを教えている。
「もっといろいろな人に氷見の魅力を知ってもらった上で、婚活につなげていけたらなと常々思う」と中島さん。

記事画像
今、氷見市には93件の移住婚の申し込みがあり、中島さんは女性から聞き出した条件に合う男性の選定にも一役買っている。さらに、デートのいろはからさまざまな知識を教える、男を磨くためのセミナー「男塾」も開催するなど、精力的に活動している。

別の日は、女性と話すのが苦手という男性のため、おせっかいさんの女性メンバーが相手になって会話の練習をすることに。中島さんは、女性にリードされっぱなしの婚活男性に、「質問して」とメモを見せる。

続いて、みりん干し工場で働き、両親と実家で暮らす澤井直人さん(41歳)が相談にやってきた。やはり女性と話すのが苦手だという澤井さんは、1週間後に千葉県の女性とオンラインお見合いが決まっていた。

記事画像
椅子の座り方から話の盛り上げ方まで、アドバイスを送るおせっかいさんたち。果たして、お見合いの結果は? 特訓の成果は出るのか……。

“終のパートナー”を探しに… 中年・シニアの婚活


人生100年時代、シニアの婚活も活性化している。
自営業の季乃さん(仮名・60歳)の趣味は、御朱印集めを目的に友達と旅に行くこと。
充実した日々を送っているようだが、離婚し、ここ数年は1人の生活が続いていた。
「旅行に一緒に行く人はいるが、みんな夫がいる。私も(夫が)いた上で、旅行に行けたらいいのかなと。それまであまり感じたことはなかったが、ふと寂しさを感じた」と季乃さん。

記事画像
7月。おしゃれをした季乃さんがやって来たのは、中高年向けの結婚相談所「茜会」(本社東京・渋谷区)。サポートを受け、婚活をすることに決めたのだ。

記事画像
この日、男性62歳以上、女性は何歳でも参加できる婚活パーティーが開かれた。季乃さんは5人の男性と出会ったが、残念ながらピンとくる人は現れず…。「なかなか難しいかもしれないが、動かなければ何も始まらない」と感想を話す。

「茜会」は、東京・大阪などに7つの事業所を構え、会員数は約4000人。ここ数年で約2割増えている。平均年齢は61歳。その7割が、離婚や死別を経験した結婚経験がある人たちだ。そんなシニア世代の婚活には、若い人とは違う大きな壁があるという。

記事画像
会員のアドバイスをしている後藤礼美さんが指摘するのは、子どもの反対だ。
「家族で住んでいた実家が再婚したお相手のものになってしまうとか、それに伴う遺産の問題とか、財産の問題はそれなりにある」と後藤さん。
さらに、こんな問題も。プロフィール写真と初対面の印象について会員の声を集計した結果、女性から男性へは「清潔感がない」、男性から女性へは「写真の面影すらない」。

記事画像
後藤さんは、「普段と印象が違うということは結構ある。できるだけ、素に近づけたメイクや髪型を意識してほしい」とアドバイスを送る。

記事画像
一方、季乃さんの婚活に新たな動きがあった。2人から、お見合いの申し込みが入ったのだ。母親の婚活が気になっていた息子の洸希さんは、「最近、婚活どうなの?」と聞く。季乃さんが「頑張っているよ。いろいろな人に会った」と返すと、洸希さんからは意外な本音が……。

番組ではこの他、「茜会」のお見合いで再婚した夫婦の日常に密着する。

記事画像
この放送が見たい方は「テレ東BIZ」へ!