谷まりあ「あの経験があったからこそ、芸能界でも誰かと比べることをしなくなった」浪人時代のエピソード語る

公開: 更新: テレ東プラス

バラエティー番組で、抜群のトーク力と愛くるしさを発揮し、幅広い世代に支持される谷まりあ。現在はドラマプレミア23「やわ男とカタ子」(毎週月曜よる11時6分)で、恋に不器用なヒロイン藤子(松井玲奈)を全力で応援する親友・久美役を好演。SNSでも、「こんな友達がいたら無敵!」「久美ちゃんみたいな友達がほしい!」と話題だ。

【動画】久美を演じる谷まりあのファッションにも注目。第6話では、久美のトラウマが明らかに…

谷まりあ
「テレ東プラス」は、俳優としても飛躍を続ける谷まりあを直撃。ドラマの裏話からプライベート、近況に至るまで話を聞いた。

藤子ちゃんに共感する部分が多かったです


――「やわ男とカタ子」の久美役が話題です。第6話では、いつも味方の久美が、きよ香(筧美和子)のただならぬ恋を「ダメ、絶対!」と強い言葉で否定する理由が明らかになりました。葛藤を抱えながらの演技というのは、難しかったですか?

「久美ちゃんもそうなんですけど、きっとみんな人に言えないだけで、自分の中には何かしらのトラウマがあり、それを感じながら生きるのは、意外と普通のことなのかなと思いました。
久美ちゃんの優しさや“人を傷つけないように”という思いは、自分が過去に傷ついた経験があるからこそ。そういう部分が理解できたので、感情移入しやすかったですね。
不倫に走るきよ香ちゃんを守ってあげたい、藤子ちゃんに対しても、“好きだという気持ちに嘘つかなくていいんだよ”とフォローしてあげる。“過去、つらい経験をしている久美だからこそ、こういう発言をするんだよね”と共感しました」

――ふわっとしていて優しい久美と谷さんを、重ね合わせて見ている視聴者も多いのではないかと。

「うれしいです。でも実は、私の中では、久美ちゃんよりも藤子ちゃんに共感する部分がいっぱいあって…(笑)。例えば自分に自信が持てないとか、私も、モデルのお仕事を始めた頃はそういう感じだったので、気持ちがよく分かります。つい他のモデルさんと比べてしまい、自分のカラーを見つけるまで、かなり時間がかかりました。
なるべく表には見えないようにしていましたが、仕事や恋愛において、みんなが最初から久美ちゃんのようになれるわけじゃないと思うし、私から見ると、やっぱり久美ちゃんは憧れの存在。藤子ちゃんの方が共感する部分は多かったです。久美ちゃんは“こういう友達がいたら幸せだろうな、こういう風に人に接してあげれるような人になりたいな”という見本です」

谷まりあ
――連ドラに通しで出演するのは今回が初めてだそうですが、お芝居の魅力をどこに感じていますか?

「まだ経験が浅いんですけど、自分とは違うキャラクターを演じて“こういう時ってどう感じるんだろう?”とか、いろいろなことを想像しながら考えることに面白さを感じています。また、お芝居をする時、“自分の経験も掛け算して出てくるんじゃないかな?”と思うので、自分の意外な一面を発見できることもありますよね。そういう過程を繰り返すことで、どんどん演技の幅も広がってくのかなと思います。違う人生を体験できるのも楽しいです」

――今後演じてみたいジャンルや役はありますか?

「以前は、恋愛ものやヒロインをやってみたいと思っていましたが、以前、共演した方に『悪女役をやってほしい』と言われたことがあり…。物語って、悪役がいて成立する部分もあるので、ちょっとチャレンジしてみたいですね。そのキャラクターが登場することで、物語の流れがちょっと変わるようなインパクトがある役も大切だと思っています」

みやぞんさんの“自分の気分は自分で上げる”という言葉、胸にグッとくるものがありました

――学生時代のお話も少し聞かせてください。中学生の頃から芸能界で活動していた谷さんは、一時芸能活動をセーブし、大学受験に専念。一浪の末、早稲田大学に入学していますが、大変な頑張り屋さんだそうですね。その時の経験や感情が、芸能界で生きていると感じることはありますか。

「そうですね。大学受験の時は、とにかく忍耐が必要でした。浪人した1年間は、学生でもなく社会人でもない。自分がどこにも属していない分、“自分って何なんだろう、何がしたかったんだろう”と考え込んでしまうこともありました。
今は、SNSを通して、大学生になった友達が好きなことをしているのが見えちゃうじゃないですか。浪人生といっても学校があるわけじゃないし、自由に時間を使えるので、正直、遊びに行ってもいいし勉強しなくたっていいわけで…。でもあの頃、他人と比べず、自分に集中するという技を身につけたような気がします。人は人、自分は自分、今は自分に集中しようと。
あの経験があったからこそ、芸能界でも誰かと比べることをしなくなりましたし、目標は自分の中にしかなくて、“昨日の自分よりいい自分なりたい”とか、そういうスタンスになれたのかなと思います。

あと、浪人した1年間は、立ち止まって考えるいい時間にもなり、そこで改めて自分の“好き”がわかりました。“頑張れば、努力すれば夢は叶う”ということがわかって忍耐力もつきましたし、芸能界でも、諦めずに階段を上っていけたような気がします。小さなことでつまずかないタフな気持ちは、受験期間に身についたかなと思います」

――今年の7月に28歳を迎えました。10代の頃と比べて、ご自身の中で変化はありましたか?

「もういろいろと変わりすぎていて…(笑)。でも、若い頃の方が、こだわりが強かったかもしれません。20代前半までは視野が狭かったし、“私のスタイルはこれ! これじゃなきゃ自分じゃない”みたいなものが多かったんですよね。そういう意味では自分を縛らなくなったし、フラットになれたのかな? 焦りもなくなりましたし、“自分のペースでいいんだ”とも思えるようになりました。いつも楽しくお仕事をしたいので、“そろそろピラティスに行こうかな?”など、健康面でも気を遣うようになりました」

――今後人生において“大切にしていきたい”と思うことはありますか?

「私、みやぞんさんの“自分の気分は自分で上げる”という言葉がものすごく好きなんです。この仕事だけじゃないと思うんですけど、お仕事の時って、自分の中でスイッチ入れるじゃないですか。自分で気分を上げてスイッチを入れる人になりたいっていうのがずっとあります。本当に些細なことなんですけど、現場に行く時も好きなお菓子をバッグに忍ばせておくとか、常に気分を上げられるような工夫はしていたい。そのためには、プライベートも丁寧に生きる! うまくオンオフがつけられるように心がけていきたいですね」

――最後に、今後の目標を教えてください。

「モデル、バラエティー、俳優とさまざまなお仕事をやらせていただけるようになり、モデルのお仕事だったら、“表紙をもっと飾れるようになりたい”とか、バラエティーだったら、“いつかMCの方の横でアシスタントをやりたい”とか、そういう目標はあります。お芝居はまだスタートしたばかりなので、今後はもっといろんな作品に触れて、自分ができる幅を広げ、多くの作品に携わりたいですね。それぞれのお仕事で目標があるので、これからも頑張りたいです」

――谷さん、ありがとうございました! 今後のさらなる活躍が楽しみです。
そして、谷まりあさんが出演する、ドラマ23「やわ男とカタ子」(毎週月曜よる11時6分)第7話のあらすじは…。

谷まりあ
小柳(三浦翔平)から卒業すると宣言した藤子(松井玲奈)。そんな小柳から最終試練が…!?自分に自信が持てるよう改めて成長を決意する藤子。そんな藤子の前に現れたのは小柳の元カノ・愛(山下リオ)。愛は小柳と藤子の現在の関係を知り、藤子を叱責するが…。
師匠として傍にいた小柳への想いが恋だと気が付く藤子。そんな藤子は驚きの行動に出る。予測不能な展開で、二人の関係はどうなってしまうのか。

(取材・文/蓮池由美子)

【ドラマED曲「yourself」を歌う野田愛実のポッドキャストに谷まりあが出演!】
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