<自給自足家族>の実態。動物と暮らし、循環型の生活を送る家族の“仰天生活”

公開: 更新: テレ東プラス

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大阪府の田舎町で育った洋介さんは、子どもの頃から動物に囲まれて暮らしていました。
小学3年生で「動物とともに生きる」と決意。大学時代は生物の多様性や生態系を学び、海外で野生動物の保護活動にも従事。その中で、「人間がいない方が、自然はうまく循環できる」という思いに至ったそう。

自分自身が人間であるにも関わらず、“人間”を受け入れることができなかった洋介さん。
どう生きようかと模索し、大学卒業後は世界の自然を見て回る旅へ。次なる旅への資金作りで酪農の仕事をしている時、妻・真実さんと出会いました。

動物好きということで意気投合し、一緒に旅をすることに。ネパールで山岳民族の家にホームステイした時、2人に人生の転機が訪れます。
枝や薪を使って煮炊きし、残った灰で鍋を洗う山岳民族の人々。目の当たりにしたのは、自然をうまく循環させる自給自足の生活でした。
現金収入がなくても豊かに暮らす人々に衝撃を受けた2人は、自分たちもチャレンジしようと10年前に土地を購入。自給自足に励み、子宝にも恵まれました。

しかし、当初は問題が山積み! 水道が通っていないため、水を確保するだけでもひと苦労だったそう。

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この立派な井戸は、洋介さんが機械を借りて自分で掘ったもの。周囲からは「100m以上掘らないと水は出ない」と言われていましたが、なんと8mで水脈に当たったそう。運がいい!冬は畑が雪で閉ざされる北海道。秋までに作った野菜は、手作りの"室"に貯蔵します。中はひんやりしているため、まさに天然の冷蔵庫。去年とれた大根や乾燥大豆など、たくさんの食料が保管されています。

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手作りが基本の録澤家には、保存食もたくさん。カエデの木から樹液を集めて作ったメープルシロップや、10年ものの自家製味噌も。味噌の表面には、たまり醤油ができていました。

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この日、牧場から新しい家族としてお迎えしたのは、生後2カ月の子ブタ2匹。ヤギの放牧場の一部で飼育します。子ブタたちには、大事なお役目がありました。
ヤギが食べないのをいいことに、山の一帯にハンゴンソウという草が大繁殖。そこで、ブタが土を掘り返す習性を利用し、土質を改良しようという作戦です。
子ブタを迎えて1カ月、ビフォーアフターを比べてみると…

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一目瞭然! 動物は、すごいパワーを秘めています。

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畑で苺を収穫している穂乃実さんを発見。慣れた手つきで、食べ頃の苺を摘んでいきます。慧醒くんもお手伝いかと思いきや……

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可愛らしくつまみ食い(笑)。穂乃実さんは、とれたての苺でジャムを作ります。それだけでなく、ブタの餌にする野菜をカットしたり、ヤギを世話したり、小さい慧醒くんの面倒をみたりと大活躍! 真実さんが「穂乃ちゃんがいるから回っているようなもの」というほど働き者ですが、なぜここまで頑張ることができるのでしょうか。

「手伝うことによって、家族みんなでゆったりする時間ができる。みんなでゆっくり過ごした方が楽しいから」と穂乃実ちゃん。立派ですね!

子どもたちの将来について聞くと、洋介さんは、「いつか今のような暮らしに戻ってきてくれたらいい。どんな仕事をするにしても、自然と共に生活してほしい」と話してくれました。

動物と共同生活を送る録澤家には、2週間に1度の行事があります。それは、大事に育てたニワトリをしめる作業。環境を循環させるため、年間100羽ほどしめるそう。

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しめる時は全員で見守るのが録澤家のルール。人も鶏も自然のサイクルの一部…子どもたちにもそれがしっかり伝わっています。

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夕食の主役は、しめたばかりの鶏の内臓を使った「もつ煮」。鶏をしめた日しか作らない、特別なメニューです。畑でとれた野菜も大活躍。ミニトマトはスクランブルエッグに、オカノリはオクラなどと合わせ、自家製醤油をかけてネバネバサラダにしました。

いつも賑やかで豊かな録澤家の食卓。今日の自給率は約90%! 山を切り拓いて10年、ようやくここまでたどり着きました。
軌道に乗りつつある、動物たちとの自給自足生活。これからがますます楽しみです!

番組ではこの他、「20代カップルが楽しむ里山ライフ」、「アイデア満載夫婦の美味しい自給自足」を紹介します!

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