“渋谷エシカル”ってなに?ロスフラワーや廃油を利用したワークショップも!「渋谷エシカルガーデン」をリポート

公開: 更新: テレ東プラス

“エシカル”でも最先端を目指す渋谷区


最近よく耳にする「エシカル」という言葉。エシカル(ethical)とは、環境だけではなく、人や社会、地域など、自分たちを取り巻くすべてのものに対して、良識に従って考えよう、行動しようという概念。

一生使いたい…地球を守る「エシカル商品」はこちら!

東京・渋谷区では、ファッションやトレンドだけでなく、エシカルについても最先端を目指し、区内の商店街、商業施設などが連帯して“エシカルな経済活動”を支援。
2023年8月19日(土)〜8月25日(金)まで「エシカルウィーク」が開催され、渋谷区と商業施設・商店街・テナント・ブランドなどが連携し、街全体が“エシカルウィーク仕様”に模様替えされました。

「テレ東プラス」は、8月19日(土)、20日(日)に開催された夏祭り「渋谷エシカルガーデン」に潜入! サステナブルな消費行動を考えるワークショップやブースを体験し、エシカルの本質とは何か…リポートします。

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日本各地のエシカル商品やフードが集結!


エシカル
会場は「渋谷キャスト」。入場無料で、お子様からご年配の方まで、たくさんの人が夏祭りを楽しんでいました。
テーマは「日本で一番エシカルな夏祭り」。日本各地のエシカル商品やフード、暑い夏に嬉しいかき氷やオーガニックドリンクなどが大集合!

エシカル
お祭り会場にはDJブースもあり、夜になるとライトアップされ、渋谷っぽさを演出!

エシカル
エシカル商品のサンプリングや販売をはじめ、出展企業によるエシカル体験コーナーや、各企業のワークショップ、エシカルな取り組みを紹介するコーナーなど、充実のラインナップ!

「素材の長寿命化」を目指し、アニマルフリーで作られたレザー調の生地


エシカル
記者が会場を歩いていると、「落書きしていきませんか?」と気になるポップが…。

エシカル
こちらは、再生ポリエステルの生地にシリコーンをコーティングしたレザー調の生地「NEO⁺ SiltoLeather(ネオ シルトレザー)」のブース(株式会社ニッシリ)。
シリコーンは、ヘルスケアや食品関連用途でも使用されている、安心・安全の素材。
「素材の長寿命化」「ごみの削減」を目指し、アニマルフリーで作られています。

防汚性、難燃性、耐寒性、撥水・防水性、耐久性などの特性を持つこの素材は、マジックで落書きしても、アルコールで拭けば…

エシカル
なんとこの通り! さらに消しゴムでこすると、あっという間にキレイになりました。
布や革では、なかなかこうはいきませんよね。

「ロスフラワー」がさまざまなアートに!


エシカル
ミッションは「花のある生活を文化にする」こと。「株式会社RIN」のブースでは、金魚すくいの代わりに花を"救う"無料の「はなすくい」が行われていました。
この美しい花々、実は全て「ロスフラワー」で作られたドライフラワーだそう。「ロスフラワー」とは、店頭に並べるには規格外など、キレイに咲いているにもかかわらず、廃棄されてしまう花たちのこと。

エシカル
会場入り口のお花の装飾も、「RIN」の皆さんが手がけたそう。
ロスフラワーを使ったアクセサリー作りのワークショップが行われていたので、早速記者も挑戦!

エシカル
色とりどりのドライフラワーたち。こんなにキレイなお花が捨てられてしまうとは…。
好きなお花をチョイスし、オリジナルのピアスを作ります。

エシカル
アクセサリー作りはとても簡単。土台にUV用接着材をつけたお花を配置し、UVライトで硬化。透明な土台も、廃棄されるペットボトル素材で作られています。

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なんと15分ほどで、世界に一つだけのステキなオリジナルピアスが完成しました。素材が軽いので、耳への負担もかかりません。

生花店や式場などでは、売れ残りやもう使えないと判断された花が日々廃棄され、中には「規格外だから」と出荷される前に処分されるものも。

エシカル
そんな廃棄予定の花たちを「ロスフラワー」と呼び、新たな命を吹き込んでいるのが、「RIN」の皆さん。フラワーサイクリストの河島春佳さん(※写真左から2番目)が代表取締役を務めています。

大自然の中で育ち、自然を愛するようになった河島さん。独学でドライフラワー作りを学び、生花店でアルバイトをしていた時、廃棄になる花の多さにショックを受けたそう。
そこでフラワーサイクリストとしての活動を始め、クラウドファンディングで資金を集めてパリへ花留学。ロスフラワーを用いた店舗デザインや装花装飾を行う「株式会社RIN」を立ち上げ、「花のロスを減らし、花のある生活を文化にする」ことを目指して活動しています。

エシカル
ロスフラワーでフェイスアートするワークショップも大人気。

東京・渋谷区と三重・桑名市がコラボ!放置竹林の課題解決に挑む


さらに、会場奥のブースで、またもや気になるワークショップを発見!

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廃油を利用した液体ソープや、エッセンシャルオイルを調合し、自分好みの香りを作れるそう。

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記者はフレグランスミスト作りに挑戦することに!
ん? でも、教えてくれる先生がずいぶん若いような…。実はこちら、三重・桑名市と東京・渋谷の学生が、「カボニューアンバサダー」となってコラボしたブース。
アンバサダーに選ばれた学生たちは、環境問題に取り組む人々へ取材を行う他、放置竹林の問題を学び、竹でエシカルコスメを作るプロジェクトに参加。
11月11日(土)には、渋谷区「宇田川クランクストリート」にて「桑名竹フェス(仮)」が行われ、完成したコスメをお披露目する予定です。

タケノコの産地として栄え、かつては美しい竹山と里山が広がっていた桑名市。しかし、高齢化や経済情勢の変化により放置竹林が増え、自然災害や害獣の温床になるなど、さまざまな問題が出てくるようになったといいます。

「以前から、放置竹林の問題が気になっていた」と語るのは、桑名市からやって来た高校生の山口くん(※上記写真)。学校の通学路にも放置竹林があり、「生徒の皆さんが通りやすくなるように」と、地域の皆さんが撤去作業をしてくれているそうで、「桑名市で起きている問題を、皆さんにも知ってほしい」と話してくれました。

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コラボブースでは、40種類のエッセンシャルオイルの中から、グレープフルーツやサンダルウッドなど、好きな香りを調合し、自分だけのフレグランスミストを作ります。容量たっぷりなので、これなら気兼ねなく使えそう!

少し視点を変えてみると、意外と身近なところにある「エシカル」。今回のイベントは、まさに“発見”の連続でした。

地球のために…エシカルな消費、エシカルな商品を購入するなど、まずは小さな1歩から始めてみませんか。