国公立大学&早慶上理に約400人!「城北中学校・高等学校」主体性を伸ばす教育の秘密

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名門校の知られざる姿を、生徒や親、教師など、さまざまな視点を通して紐解く情報ドキュメンタリー「THE 名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週土曜午前10時30分)。「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

【動画】魅力あふれる「名門校」にカメラが潜入!

今回紹介する名門校は、東京・板橋区にある「城北中学校・高等学校」。“先生と生徒の距離感が近い”と人気の中高一貫男子校だ。
例年、東大をはじめとする国公立大学や早慶上理などの難関私立大学、医学部に多くの合格者を輩出。高い合格実績の原動力となるのは、「好奇心を生み出し、生徒の主体性を伸ばす教育」だ。
城北では、立ち見が出るほど人気の授業があるというが、果たしてどんな授業なのか? その全貌に迫る。

カメラが注目したのは、演劇部の部長を務める高校2年生。城北の演劇部は、去年秋、東京都の大会で奨励賞を受賞した強豪だが、一方で“大きな危機”を迎えていた…。

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大都会、東京・池袋から電車で6分。東武東上線・上板橋駅から徒歩10分ほどの便利な場所に「城北中学校・高等学校(以下、城北)」はある。
緑豊かな都立公園の隣にある中高一貫の男子校で、全校生徒は1899人。
1941年、旧制「城北中学校」が開校し、1948年に高等学校を設置。1993年には中高一貫教育がスタートし、現在に至る。

2023年春の大学合格者数は、早慶上理301人、GMARCH361人、国公立大学98人、医学部医学科38人と、高い実績を誇る。
学校の勉強だけで難関大学に合格する生徒も多く、清水団教頭は、「お互い切磋琢磨しながら、みんなで受験を乗り切っていくというのが主にある」と話す。

校舎は、5階建ての共通棟を中心に、中学棟・高校棟と3つに分かれている。

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共通棟に入ると、まず目に入るのが蔵書数6万冊を超える図書館。1階と2階にまたがる大きさで、“生徒のおすすめ本コーナー”の選書には、彼らの興味の幅広さが反映されている。

共通棟は、多くの部の拠点にも。明るい陽光が射し込む音楽室や美術室、書道室などの他に、1年通して使える温水プールでは、水球の強豪・水泳部員が躍動!

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去年「東京都新人大会」で準優勝を果たし、関東大会にも出場。ハードな練習の後も、みんな元気いっぱいだ。

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都内にある学校ながら、敷地は約4万平米と広大! 創立80周年を記念して全面人工芝に改修されたグラウンドは、23区内最大級の広さを誇り、部活動も盛んだ。城北には、23の運動部と24の文化部がある。

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80人を超える大所帯の鉄道研究部は、鉄道模型の全国大会で受賞を重ねている。知的好奇心を育み、生徒が興味ある事に全力を出せる…城北は、その環境づくりにも力を注いでいる。

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芸術やスポーツ、さまざまな活動に打ちこんで、お腹がペコペコになった生徒たちが向かうのは、休日も利用できる広い食堂。人気メニューは「豚骨醤油ラーメン」(400円)で、長い行列ができるほどだ。充実した環境の中、進学校とは思えないほど笑顔いっぱいの生徒たちだが、なぜ、城北は難関大学に強いのか? その秘密は、「好奇心を生み、主体性を伸ばす」教育にある。

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授業開始前の朝7時半前、高校棟をのぞくと、古文の補習が行われる教室に生徒たちがびっしり! 満席で立ち見している生徒もいるが、実はこの補習、生徒たちが先生に自主的に頼んで実施している。
生徒に聞くと、「補習は、いつでもお願いすればやってくれる先生が多い。周りに『行こうぜ』って声をかけて来ている。人気があるので毎回何人か立ち見が出ちゃう感じ」と教えてくれた。生徒が希望すれば、早朝でも補習をしてくれる…城北には、“生徒の主体的な意見”を受け入れる文化があるのだ。

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中学1年生の物理の授業では、バネの錘の重さと伸びが比例の関係になっているかを実験中。城北には、中高合わせて8つも理科室があり、実験を通して知的好奇心を育み、実践的な教育をしている。生徒に聞くと、「実験は多めで、2週に1度くらいやる。楽しい!」と笑顔で答えてくれた。

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城北はグローバルな人材育成にも力を入れており、希望制の英語プログラムも豊富。“3日間英語漬け”の「イングリッシュ・シャワー」は、少人数のグループにネイティブの講師で、 英語をシャワーのように浴びる3日間。「読む・書く・聞く・話す」、ディベートやプレゼンテーションも全部英語だが、ここにも英語好きな希望者が殺到していた。

さまざまなプログラムに、生徒が主体的に取り組める学習環境…どうやらそれが、難関大学合格の秘訣のよう。生徒たちのあふれる好奇心と主体的な学びが、学力向上の原動力になっている。

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演劇部の部長を務める高校2年生の遠藤慧音くんは、中学に入学した直後、演劇の魅力に惹かれて入部を決意。高校1年生から部長を務め、去年秋、城北の演劇部は、東京都の地区大会で奨励賞を受賞。慧音くんはリーダーシップを発揮し、部を牽引してきた。

ところが今、演劇部の将来に不安が…。現在、演劇部員は7名だが、慧音くんの学年がこの冬に引退すると、残る部員はたったの2名。次の部長は、まだ中学3年生の二階堂遥くんに委ねることになっている。

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慧音くんは新入生の勧誘に力を入れ、兼部でもいいので部員を増やそうと努力してきたが、今年の新入部員はゼロ。自分たちの代で部員を増やせなかったことを後悔していた。家でも、考えるのは演劇部のことばかりだ…。

「悔しいですね。もう少し後輩を増やしてあげることができたんじゃないかという反省は、少しあります」。

部活動存続のため、慧音くんは次期部長の遥くんに期待を寄せるが…。

番組ではこの他、立ち見が出る補習授業、理科の実験、部活動の様子、慧音くんの思いなどを紹介する。

毎週土曜午前10時30分放送! 「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)をどうぞお見逃しなく!