「買い物に行ったきり…」!?お祭り男の後悔とコロナ禍をしのいだ心意気:家、ついて行ってイイですか?(明け方)

公開: 更新: テレ東プラス

7月3日(月)に放送した「家、ついて行ってイイですか?(明け方)」(毎週月曜深夜)では、東京・墨田区の銭湯で出会った、江戸っ子のお家について行きました。

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2020年9月25日。今回は、東京・墨田区にある銭湯「薬師湯」さんで、銭湯の回数券を差し上げる代わりに家を見せてもらう企画。のれんをくぐって出てきたお風呂上がりの男性に声をかけました。「家、ついて行ってイイですか?」と聞いてみると、「いいですよ」と即答!

いしかわさん(74歳)は、お惣菜を作るお仕事をされているといいます。「先行って、鍵開けておきます」と、お家までの道順を教えてくれると、さっそうと自転車に乗って住宅街に消えていきます。

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昔ながらの下町のお家、玄関に飾られているのは御神輿の模型でしょうか…? 「御神輿に飾ったやつを家に持ってきて」と、いしかわさん。実は御神輿の会を主催する、まさにお祭り男! 都内だけでなく、頼まれるとどこにでも御神輿を担ぎにいくそうです。

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2階建て屋上付きの4LDK。お部屋の中はお祭り一色! 年季の入った提灯は「うちの神輿会ができた時に作った提灯」だそうで、50年もの。

毎年5月の新橋・烏森神社のお祭りを皮切りに、毎週お祭りに神輿を担ぎにいく生活が10月まで続きます。会員の人たちは皆、いしかわさんのお家に集まって着替えてから御神輿を担ぎにいくといいます。帰ってきてから皆で銭湯へ行って、そのあと一杯飲むのが至福の時。
2階には、独立した娘さんたちのお部屋がそのまま残っています。「僕の宝物」と見せてくれたのは、2人の娘さんと一緒に神輿を担いでいる写真。見つめるいしかわさんは、本当に嬉しそうです。

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今はひとり暮らしのいしかわさん。「奥さんは…買い物に行ったきり帰ってこない。もう何十年も前だね。お祭りに夢中になって愛想を尽かして」と、笑います。

「当時は、自分で作った神輿の会だから夢中だった」といい、娘さんが小中高と参加していた地域のバレーボール大会の応援に行くこともなかったといいます。

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「今思うと、自分の趣味を強調しちゃいけないという事ですよね」と猛省…。

話が一段落ついたところで、屋上に案内してくださったいしかわさん。「これしかないの。見せるものは」といって指さした先には、キラキラ輝く東京スカイツリーが! 絶景です。

お祭りに魅了される理由を最後に聞いてみました。

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「僕たちは生まれ育った時からお祭りの中で育ったようなもんだから、祭りの日は小学校がお休みになる。そのくらいお祭りに関して寛大だった。今年(2020年)は全滅。お祭りはなし」。

コロナ禍でお祭りはすべて中止となり、寂しいと言いつつも、また御神輿を担げる日が来た時に備え、1日2時間ほどかけて散歩やダンベルなどで鍛え続けているいしかわさん。「またお祭りが始まったら笑顔でみんな会えるから良いんじゃないですか」と、前向きです。

「義理と人情とやせ我慢。これが江戸っ子」と極上の笑顔を見せてくれました。

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