主人公・村崎ワカコを演じる武田梨奈さんにインタビュー。プライベートでのお酒の楽しみ方や、ワカコの年頃に抱いた葛藤について伺いました。
夏はやっぱりビール！
――「ワカコ酒」もついにSeason7に突入！今回は地方ロケもあるそうですね。最近の武田さん自身の“リナ酒”事情を教えてください。
「今まで日本酒や焼酎といった和のお酒を飲む機会が多かったですが、最近はウイスキーも飲めるようになり、そこからワインも好きになって、お酒の幅が広がりました。
以前、韓国に行った時、現地の方がビールにチャミスル（焼酎）やウイスキーを混ぜるなど、お酒×お酒の楽しみ方をされていて、私もチャレンジしてみました」
――お味はいかがでしたか?
「私は、できれば別々で飲みたいなと（笑）。でも、そういう風に好きな飲み方ができるのも、お酒の楽しみ方の一つかなと思いました。
その土地ならではのお酒を飲むのも大好きです。例えば地ビールは、味や色、香り、泡立ち方までそれぞれ違って、日本酒もそうですが、お酒って知れば知るほど奥深さを感じます」
――Season7はシリーズ初となる夏の放送ですが、武田さんが夏に楽しみたいお酒と肴は？
「やっぱり、1杯目はビールですね！ カラッカラの喉にビールを流し込めたら最高です。おつまみは、定番の枝豆から揚げ物、魚まで全部いきたいです。
私、すごく食べるんですよ。食事と一緒にお酒をいただきたいタイプで、一口食べたら一口飲んで、をずっと繰り返しているかも。シメは、ラーメンかおにぎりですね」
――お酒を飲むとあまり食べられないという人もいますが、武田さんはたくさん食べる方なんですね。
「実は、それが最近の悩みで…（笑）。 “腹八分目”ができないことに気付いたんです。どうしてもお腹がいっぱいになるまで食べちゃうんです。普段から空手やアクションをやっているので、たくさん食べて飲んだ翌日は、自分を追い込むくらい体を動かすと決めています」
30代になった今が一番楽しい
――Season7を迎えてもワカコは変わらず26歳のOL。ドラマスタート当時はワカコより年下だった武田さんもワカコよりお姉さんに。武田さんご自身は、26歳の頃どんな風に過ごしていましたか？
「振り返ると、がむしゃらすぎてあまり覚えてないんです。仕事でもプライベートでも、『何かしなくちゃ』とずっと思っていました。
その頃は、友達といても『私が遊んでる間に、他の子はもっと頑張っているかも』とネガティブモードに入ってしまい、純粋にプライベートを楽しめませんでした。30代になってからはメリハリをつけて、休みの日は『仕事は忘れて楽しむぞ！』と切り替えられるようになりました」
――それだけ「頑張らなきゃ」と思っていたのは、目標に達していないという焦りがあったからでしょうか。
「そうだったと思います。変にストイックになりすぎていましたし、いま振り返ると『なんであんなに生きづらそうだったんだろう？』と思います。
よく言えば真面目なんですけど、親友には『頑固で不器用すぎるから、もうちょっと楽に生きなよ』と言われます。なので、この作品を演じながら、自由で楽天的なワカコを羨ましく思いましたし、モノローグに救われたことが何度もありました。ワカコは何か失敗しても『美味しいお酒が飲めたし、また明日も頑張ろう』と前向きな人。私はワカコを演じることで、心の温かさを学んだ気がします」
――20代をワカコとともに歩んだことで、武田さんの心境に変化があったんですね。
「そうですね、30代になった今が一番楽しいです。いろんな不安や先が見えないことへの恐れはどこかにあると思いますが、それは自分だけじゃなく、みんな同じような思いを抱えていると気付けました。時間は誰にでも平等に流れているので、その時間をいかに楽しく有効に使うか、と考えるようになりました」
――お休みの日はどう過ごしていますか？
「家でじっとしているのがもったいないと思うタイプなので、外に出て、少しでも何かを吸収しようと勉強したり、アクションや空手の稽古に行ったりすることもあります。ただ、やり過ぎは良くないと分かってきたので、何もせずにのんびりする日も作れるようになりました」
――お休みの日も計画的に活動されているのですね。夢や目標に向かって、常にストイックなイメージです。
「目標はしっかり持っていますね。以前は漠然と大きな夢を抱いている感じでしたが、今は『これを叶えたい。そのために今、どうしたらいいだろう』と年単位くらいで計画をたてています。以前の私だったら、目標が達成できないと落ち込んでいたと思いますが、今は『じゃあ次は何をしようか』と切り替えられるようになりました」
――今、一番近くにある目標は何ですか？
「去年から今年にかけて海外作品に関わることが増えてきました。これを機にもっと海外に行き、何かを残せるような活動をしたいです」
――最後に、「ワカコ酒」は武田さんにとってどういう存在ですか？
「人生の一部になっていますね。Season1がスタートしてから約9年になりますが、毎回リセットした気持ちで臨める現場で、ワカコを演じることで初心に返ることができます。自分にとってすごく大切な場所ですし、ドラマを愛してくださる皆さんに早く届けたい、といつも思っています」
(取材・文／伊沢晶子)
【動画】前作「ワカコ酒 Season6」1〜3話は7/3(月)まで、4〜6話は7/10(月)まで「ネットもテレ東」で期間限定無料配信中！
【プロフィール】
武田梨奈（たけだ・りな）
1991年6月15日生まれ、神奈川県出身。2009年、映画｢ハイキック・ガール!｣のオーディションで主演に抜擢。空手歴21年。琉球少林流空手道月心会黒帯。主な出演作に、ドラマ「ミラー・ツインズSeason1｣(フジテレビ系)､「妖怪シェアハウスー帰ってきたん怪ー」(テレビ朝日系）、映画『ジャパニーズ スタイル Japanese Style』（2022年）『いざなぎ暮れた。』（2020年）など。近年は主演を務める日米印合作映画「Shambhala-シャンバラ-」、香港ドラマ「打天下2」（ViuTV）など海外作品が控える。
