「すごく心配です…」南米アマゾンで暮らす父に会うため、100時間かけて里帰り!:世界!ニッポン行きたい人応援団

公開: 更新: テレ東プラス

コロナが落ち着いた今年3月、リアさんは25年ぶりにブラジルの実家に帰ることに。長女の照美さんは就職が決まり、今回は参加できませんが、長男の龍くんとルアナちゃん、夫のジウマールさんとともに、恒雄さんが暮らすアマゾンの奥地へ向かいます。実はリアさん、ブラジルにいる恒雄さんについて気がかりなことが……。

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コロナ禍の3年、リアさんはアマゾンの奥地で暮らす父の顔をまともに見ることができていません。しかも3カ月に1度のメールのやり取りでは、糖尿病や高血圧で体の調子が悪いと連絡が。父の様子がはっきりとわからず、1人で生活していることが心配だと話すリアさん。恒雄さんに孫たちの成長した姿を見せて、少しでも元気づけたいのです。

さらにブラジルには、3つ上の姉・奈美さんと2つ上の兄・幸雄さんもいます。15年以上会っておらず、長らく途絶えてしまった兄妹の絆も取り戻したい……。そんなリアさん一家の里帰りを、番組が応援することに! 恒雄さんの75歳の誕生日である、3月8日に間に合うように出発します。

ニッポンからブラジルまでの直行便はなく、約15時間かけてスイスのチューリヒ空港へ。飛行機を乗り継ぎ、さらに15時間。ブラジル・サンパウロの空港に到着しましたが、恒雄さんが暮らすトメアスに行くには、ここからが大変!

サンパウロから赤道直下のベレンまで飛行機に乗り、さらに船と車で移動と、順調に行っても2日間の道のり。総移動距離は、九州から北海道をゆうに超えます。ちなみに、ブラジル出身のジウマールさんも、遠すぎて訪れたことがないそう。

この日はベレン行きの飛行機がもうないため、サンパウロで1泊することに。夕食は、ブラジルの屋台では定番のホットドッグです。

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パンに20センチのソーセージを3本、キャベツやトマト、フライドポテトをのせ、マヨネーズとチェダーチーズをたっぷり! さらにマッシュポテトで覆い、ベーコンを加え、ダメ押しにチェダーチーズとフライドポテトをのせた大ボリュームの一品。
ブラジルでは一般的だそうで、長時間の移動で疲れ気味だった子どもたちも大満足です。

ニッポンを出発して72時間が経過。この日はサンパウロから飛行機で北へ4時間、トメアスに向かう最後の経由地・ベレンに到着。アマゾン川の河口に位置する、ブラジル北部最大級の都市です。

リアさんには、ここである計画が。ベレンに住む、恒雄さんの妹・きよ子さんの家に行き、一緒にトメアスに向かい、恒雄さんの誕生日を祝うというサプライズです。

リアさん一家がブラジルに来ていることは、恒雄さんはもちろん、きよ子さんにも伝えていません。6年前に聞いた住所と25年前の記憶を頼りに、きよ子さんの家を探します。道中、突然のスコールに見舞われながらも、バスに乗ること30分。ニッポンを出発して約80時間後、1人暮らしのきよ子さん宅にやってきました。

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想像もしなかったサプライズに、きよ子さんはびっくり! 涙を浮かべて「よく来たね」とリアさんを抱きしめます。お孫さんたちの成長ぶりにも驚いた様子。

ここでリアさんが「叔母さんも一緒にトメアスに行かない?」と提案します。ところがきよ子さんは、3カ月ほど前に恒雄さんとけんかをしてしまい、顔も見たくないそう。けんかの原因は、健康のためお酒を控えるという約束を恒雄さんが破ったから。きよ子さんもリアさんと同じく、恒雄さんの体調を心配していました。

「一緒に行って仲直りしてよ」と説得するリアさん。ルアナちゃんからも「一緒に来てくれる?」とお願いされ……「うん、しょうがない」と承諾!

その後は、突然の訪問で何も用意できないからと、きよ子さんがピザを注文。そのままお宅に泊めてもらい、翌日全員でトメアスへ向かいます。ニッポンを出発して96時間。海のように広いアマゾン川に面した、ベレン港にやってきました。ここから乗るのは、地元の人々の生活の足として、15分おきに運行するスピードボート。窓から見えるジャングルに、ルアナちゃんは釘付け! 一方、龍くんはぐっすりお休み中。

さらに車に乗り換えて4時間。ニッポンを出発してから約100時間後、日系移民によってつくられた町・トメアスに到着しました。

1929年、アマゾンを開拓するため、日本人移民の最初の入植地となったトメアス。現在も約1000人の日本人や日系人が暮らしており、街で人気なのはサッカーよりも相撲。トメアスから大相撲力士も輩出しており、子どもたちが憧れる職業だそう。

恒雄さんにとにかく会いたいと話すリアさん。持病もあり、体調が優れないという父に、成長した孫の姿を見せて元気づけたい。そんな想いを胸に、トメアスの中心部からさらに1時間、いよいよ恒雄さんが暮らす実家を内緒で訪問します。

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玄関をノックすると、恒雄さんが登場。突然のサプライズに驚く恒雄さんに、リアさんは「お父さん!」とハグをします。少し痩せたようにも見えますが、大きくなったルアナちゃんと龍くんの顔を見て、表情が一気に明るくなりました。

25年ぶりに見る実家…。子どもたちが巣立った後もいつでも帰って来られるよう、部屋はそのままにしてありました。昔の写真や壁の落書きを眺め、当時に思いを馳せます。

恒雄さんと会い、元気そうな姿を確かめることができたリアさん。しかし、実はコロナ禍で会えなかった3年、恒雄さんは持病の糖尿病に加え、胸膜結核も患い、仕事を控えるほどに。今年に入って体調も少し戻り、ようやくフルーツ栽培を再開したばかりだそう。

そんな恒雄さんは、6年前に来日した当時、近所で拾ってきたワニをペットにしていました。お孫さんたちを喜ばせたいと、体長120センチになるまで世話を続けていましたが、スコールで行方不明に。

そこで、いつか孫たちが訪ねてくることを願って、2年前に近所の川で拾ったカメ2匹を飼うことにしたのです。すると、逃げない代わりにどんどん繁殖し、今や20匹以上に。餌をあげたルアナちゃんは、「食べている時が一番かわいいです」と大興奮!

ここで恒雄さんは、果物の女王といわれるマンゴスチンを振る舞います。帰国後、お孫さんたちにお腹いっぱい食べさせたいと植えていたもの。
マンゴスチンは東南アジア原産ですが、トメアスの日系移民が栽培方法を確立させ、ブラジル全土に広まったそう。ライチに似ていますが、より甘くジューシー! ニッポンでは1個400円以上することも。

高級フルーツの食べ放題に、みんな夢中! ニッポンの家族に、自分が育てたフルーツをお腹いっぱい食べさせる夢が叶いました。

気を良くした恒雄さんが取り出したのは、40年前、猛獣から家族を守るために買った猟銃。安全を確認し、思い出の銃を見せようとすると……最後に1発だけ銃弾が残っていたというハプニングも。

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その後は、きよ子さんに、「もう隠れてお酒を飲んじゃダメだからね!」と嗜められる恒雄さん。「もう飲まないよ」と誓い、きよ子さんと仲直りする一幕もありました。

父の元気な姿に一安心のリアさん。お土産として持ってきた恒雄さんの大好物、マングローブガニを調理します。マングローブの林で獲れるカニで、トメアスに向かう前、ベレンの市場で生きたものを購入。臭みが出ないよう新鮮なまま茹で、味付けは塩とオリーブオイルのみ。ブラジル北部ではお祝いの席に欠かせないご馳走です。

カニ味噌を頬張り、「おいしいです」と恒雄さん。リアさんは旨味たっぷりのカニ味噌を、トマトや玉ねぎを刻んだ定番のビネガーソースと、キャッサバ芋を玉ねぎやベーコンとともにカリカリに炒めたブラジルのふりかけでいただき、「すごくおいしい! ここじゃないと絶対に食べられない」と感動。

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龍くんは、初めて食べる肉厚でプリプリのハサミに夢中! きよ子さんは「こうやって楽しんで、子どもたちと孫たちと食べられて、本当にいいね」と話します。恒雄さんとリアさんは「やっぱりファミリーっていいなと思うな」「夢のようだね」と語り合い、家族団欒のひと時を楽しみました。

25年ぶりの実家で、かけがえのない時間を過ごしたリアさん。もう一つ、今回の里帰りでどうしても果たしたい思いがありました。

それは、次男の幸雄さんに会うこと。ブラジルに住んでいる長女の奈美さんと次男の幸雄さんとは、15年以上前にニッポンで会ったきり。特に2つ上の幸雄さんに対し、ずっと思い続けていることがあるのです。

「一番お父さんの近くにいてくれているお兄さんだから、お父さんを助けてくれているのをすごく感謝しています」とリアさん。昔から人一倍責任感が強かった幸雄さんは、4人兄妹の中で1人だけトメアスを離れず、実家のそばに暮らし、父を支えています。

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そこに、時々恒雄さんの様子を見に来る幸雄さんがたまたま訪問。幸雄さんはもちろん、リアさんが来ていることを知りません。リアさんは「兄さん!」と呼びかけ、幸雄さんを抱きしめました。

さらにこの後、最愛の姉と17年ぶりに再会。家族揃ってのサプライズ誕生日会では、思いもよらないプレゼントが! 確かめ合う家族の絆……次回、完結編をお届けします!

月曜夜8時からは、ゲストに南野陽子、植村颯太を迎えて、月曜プレミア8「世界!ニッポン行きたい人応援団」を放送!

「“尺八”作り学び子どもに継承したい!」
1300年前から雅楽に使われていた“尺八”を作り続けるものの、なかなかうまくいかないイタリアのヤコポさん。念願の来日を果たし、群馬・みなかみ町へ。
尺八職人界の人間国宝に師事した憧れの“製管師”のもとで、「艶やかで伸びのある音」が出る尺八作りの極意を一から学ぶ!
さらに、50年以上尺八の音色を追求する世界的な尺八奏者と対面!「まるで夢のよう!」奇跡の合奏を!

「ブラジルで一人暮らす父に会いたい!」
6歳の時に福島からブラジルへと移住し、アマゾンの奥地で孤独に暮らす“日系1世”の草野恒雄さん。ニッポンに住む愛娘のリアさん一家が「成長した孫たちの姿を見せ、元気づけたい!」と、25年ぶりに実家へ。そこでは…兄・幸雄さんと姉・奈美さんとも再会する奇跡が!
そして、家族そろって恒雄さん75歳の誕生日パーティーをサプライズ! 改めて遠く離れた“家族の絆”を確かめ合う。

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