3人に1人が医学部へ進学する「北嶺中・高等学校」“本物に触れる学び“と寮生活に迫る

公開: 更新: テレ東プラス

名門校の知られざる姿を、生徒や親、教師など、さまざまな視点を通して紐解く情報ドキュメンタリー「THE 名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週土曜午前10時30分)。「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

今回紹介する名門校は、「北嶺中・高等学校」。国公立大学医学部医学科の現役合格率は全国トップで、「医学部といえば北嶺」とも呼ばれるほど。学校の勉強だけで医学部に進学できる、その秘密とは?
番組は、東大理三を目指す寮生に密着。この春から高校2年生になる彼には、なんとしても医師になりたい、譲れない思いがあった。

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北海道札幌市。JR札幌駅からスクールバスで30分ほど。冬は一面の銀世界となる郊外の山の中に、「北嶺中・高等学校(以下、北嶺)」がある。
1986年に創立。今年で37年目を迎える中高一貫の男子校で、全校生徒は750人。

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開校以来、全国各地の医学部医学科へ700人以上の合格者を輩出しており、2023年春の大学合格実績は、東京大学9人をはじめ、国公立大学に111人。医学部医学科合格者51人のうち、29人が現役生で、国公立医学部医学科の現役合格率は、2020年から3年連続で全国トップを誇っている。
北嶺の最大の特徴は、少人数教育。1学年120人ほどで、3クラスしかない。そのため、教員一人ひとりが生徒の成長を把握することができ、特別授業やマンツーマンの進学指導も行われている。「頻繁に個別指導をしてもらえるおかげで、学力をどんどん高めていける」と話す生徒も。

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北嶺が力を入れているのが、実社会の仕組みや最新技術など、本物に触れて体験する「探求型プロジェクト」で、生徒全員が8つのプロジェクトをすべて経験する。
「グローバルプロジェクト」では、ハーバード大学を訪問して先端研究に触れ、「サイエンスプロジェクト」では、NASAまで行って最新の宇宙技術を体験する。

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「探求型プロジェクト」の目玉は「メディカルスクール」で、現役の医師を招き、 講演会やワークショップを開催。生徒は初めて見る本物の内視鏡に興味を抱き、医療の世界を垣間見ることで、自然とモチベーションが上がるという。医学部進学者が多いのも納得だ。

北嶺のモットーは、「目は高く 足は大地に めざすなら 高い嶺」。生徒は、本物に触れることで興味を追求し、夢に向かって進んでいく。

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学校の魅力を聞くと、「やりたいと思ったことは何でもできる」「学校の景色の良さと、壮大な風景」「文武両道を大事にしているところ」など、生き生きとした表情で教えてくれた。勉強一辺倒ではなく、雪国の学校ならではの良さを満喫しているようだ。

谷地田穣校長は、「いろいろな物を見て、触れて、感動して、良さを分かった上で、自分はこの道だというのを見つけてもらいたい」と話す。いよいよ校舎へ!

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こちらは、校舎のすぐ横にある2つの小屋。もくもくと湯気が立ち上る中にいたのは、汗だくの生徒たちだ。

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北嶺には、全国から集まる生徒に北国を楽しんでもらうため、サウナが設けられている。水風呂の代わりに積もった雪にダイブ! 「整っています!」と元気いっぱいに答えてくれた。

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校舎はモダンで開放的な造り。約3万4000冊の蔵書が並ぶ図書室は、生徒の「こんな本を揃えてほしい」というリクエストにも応えてくれる。

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「文武両道」の北嶺では柔道とラグビーが校技になっており、柔道の授業では、黒帯を授与された生徒たちの姿が。なんとほぼ全員の生徒が、卒業までに黒帯を取得するそうだ。

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食堂の人気メニューは、北海道ならではの「塩ラーメン」(400円)。「鶏肉のトマト味噌焼き」や「トルコライス」など、ボリューム満点のメニューが揃っている。

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恵まれた環境で、学力を伸ばしながら友情を育む生徒たち。熱い青春の1ページが最も垣間見えるのが、全校生徒の約半数が暮らす「青雲寮」だ。

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高校3年生は個室で、他は2人部屋。一昨年完成したばかりの新しい棟は、部屋ごとにデザインが異なる。
取材した日は、寮母さんが、風邪をひいた寮生に食事を運んでいた。ケアが行き届いているため、親元を離れて暮らす生徒たちも安心して過ごすことができる。

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寮生活は、勉強面でもメリットが。夜7~11時の夜間講習で、先生方や難関大学に進学した先輩たちに個別指導をしてもらえるのだ。さらに、英会話教室も!

生徒たちは寝食を共にし、全員で“高い嶺”を目指す。

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東京から入学した豊島龍くん(高校2年生)も、青雲寮で暮らす寮生の一人。医師を志し、東大理三を目指して学業に励んでいる。
北嶺では、数学と英語のみクラス分けが行われているが、龍くんは、数学で成績上位のAクラス入りを果たし、英語でもAクラスを目指している。
勉強熱心な龍くんだが、体育のバレーボールの授業では、強烈なスパイクを決める活躍ぶり。柔道部に所属しており、もちろん黒帯だ。

ある日の「メディカルスクール」の授業。東京で内視鏡クリニックを営む龍くんの父親が、講師としてやって来た。教室のスクリーンには、実際に行われた大腸の手術の様子が映し出され、生徒たちの視線は釘付けだ。果たして、龍くんの目に映った、医師としての父の姿とは…。

番組ではこの他、龍くんが医師を目指す理由、校技で柔道やラグビーを学ぶ意義、生徒が語る寮生活の魅力などを紹介する。

毎週土曜午前10時30分放送! 「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)をどうぞお見逃しなく!