4月2日（日）夜10時30分からは、新番組「地域にエール！まちカケル」（ＢＳテレ東 出演：中村雅俊、伊藤聡子）がスタート！
日本のまちにさまざまなテーマを掛け算！ まち×「知られざる食」、まち×「観光」、まち×「キーマンの情熱」など…掛け算すると見えてくる日本の魅力を徹底取材。
まちに情熱を持った人たちを通じて見えてくるストーリーや生み出す名産品、地域の魅力を発見し、中村雅俊がエールを送る地域応援番組です。

初回は、「長崎県五島市」を特集。潜伏キリシタンの文化が残る世界遺産の島で出会ったのは、酒造りに挑む移住者。「手がかかってもいいけど、究極のものを造りたい」。五島で生まれた“究極のクラフトジン”とは！？

長崎空港から飛行機で約30分、世界遺産の島・五島列島。旅人を出迎えてくれるのが、この美しい海です。

やってきたのは、五島列島の中で一番大きな島・福江島。島の中でもわずか数世帯のみが生活する半泊地区です。この美しい海の目の前で酒造りをする人たちがいると聞き、早速、訪ねました。

こちらがクラフトジン専用の「五島つばき蒸溜所」。主力は、五島のエメラルドグリーンの海をイメージしたガラス瓶が特徴的な「GOTOGIN」です。

五島に来るまでは、大手酒類メーカー「キリンビール」に勤務し、「氷結ストロング」などヒット商品の開発に携わってきた門田クニヒコさん。1年前、自分たちでオリジナルの酒が作りたいと会社を飛び出し、「キリン」時代の同僚と共に五島に移住しました。

▲左から、小元さん、門田さん、鬼頭さん

2022年12月に「五島つばき蒸溜所」を開設。代表を務める門田さん、マーケティングや広告宣伝担当は小元俊祐さん、クラフトジンをメインで造っているのが鬼頭英明さん。全員50代からの再スタート、その名も「五島・半泊フィフティーズ」です！

メンバーの中で、ジンの味や香りを決める重要な役割を任されているのがブレンダーの鬼頭さん。ブレンダーとは、多くの原酒の中からブレンドして味を作っていく技術者のこと。

並べられたタンクには、17種類のボタニカル（ジンの香り付けに使用される植物）の原酒が入っています。

ジンの定義は、松脂のような香りが特徴の植物「ジュニパーベリー」を必ず使うこと。
一般的にはジュニパーベリーをはじめ、5種類以上のボタニカルを使って味を作るそうですが、鬼頭さんが使うボタニカルは、なんと17種類！

ラズベリーやアーモンド、五島産のゆず、さらに「GOTOGIN」に欠かせないボタニカルが、「五島の椿」。椿の島と呼ばれる五島は多くの椿が自生しており、人の手によって古くから育てられています。
実から抽出される椿油は、髪や肌にツヤを出す成分が多く含まれており、高級な化粧品の原料としても有名。鬼頭さんは、椿油を蒸留してクラフトジンに使っています。
少しオイリーな形でボタニカルを包むので、優しい味わいに…。さらに、蒸留する過程にも、強いこだわりがありました。

一般的には、ボタニカルをまとめて蒸留することが多いジン造り。しかし、それだと微かな苦味や雑味が出るそうで、鬼頭さんは17種類のボタニカルを1つずつ蒸留し、一番良い状態で成分を抽出しています。かかる時間は通常の約20倍！ 手間がかかっていますね。

ブレンダーにとってボタニカルは絵の具の原料のようなもの。緻密な計算をもとに、0.01キログラム単位でブレンドし、クラフトジンという作品を完成させます。
その職人技に、代表の門田さんも「天才職人、天才ブレンダーです」。鬼頭さんは「今まで会社では絶対できなかった。手がかかってもいいけど、究極の酒を造りたかった」と笑顔で話します。

大手企業で培ってきた技術力とアイデアで生まれた「GOTOGIN」。色の濃いグリーンな香り、潮風と爽やかなエメラルドグリーンの香りが楽しめるそうですが、果たしてどんな味わいなのでしょうか。
さらにこの「GOTOGIN」誕生の裏側には、原料や工程のこだわりだけでなく、五島の歴史や人の物語がありました。五島に移り住んだ門田さんたちの暮らしと、地域の名産品にかける思いは、ぜひ番組で！

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スタジオでは、中村雅俊が、五島の名産品「かんころ餅」と「牡蠣」を使って、「GOTOGIN」に合う2種類のおつまみを料理！ まったく料理をしたことがないそうですが、果たしてどうなるのでしょうか!？ 五島の潮風とグリーンな香りが漂う“絶品おつまみ”は、ぜひ番組でチェックしてください。

※「GOTOGIN」は、放送終了後「ここからエール」にて販売します。

次回、4月9日（日）のテーマは、長野県伊那市×地域おこし協力隊！定住と起業の夢を叶える暮らしに密着します。どうぞお楽しみに！