「口コミ代行で小銭を稼いだ皆様へ」レビューで一つ星を付けた人間に、呪いの木箱が!

公開: 更新: テレ東プラス

オカルトホラー作家・雨穴原案のヒューマンホラーサスペンスドラマ 「何かおかしい」の続編「何かおかしい2」が、2022年8月から動画配信サービス「Paravi」にて先行配信中。YouTubeテレビ東京公式ドラマチャンネルtvtokyo.tv/3Gn24Mzでも、奇数話のみ無料配信中だ。

「テレ東プラス」では、特別に、第5話「カワイバコ」の内容をプレイバックする!

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ラジオ番組「オビナマワイド」は、かつてラジオ東京で人気だった生放送番組。ある事件による大炎上で、ラジオ局ごと潰れてしまったが、「オビナマワイドNeo」として、インターネットラジオで復活することになった。

ある日の生放送、ブースにはMCの小手伸也、アシスタントの永島聖羅、番組構成作家の内山(細川岳)がいる。ブース内のテーブルには小さな木箱が置かれているが、誰も気にとめていない。
コントロールルームには、ディレクターの土屋(津田寛治)、プロデューサーの上村(浅利陽介)、ミキサーの畑野(松尾諭)、ADの田島(兒玉遥)が。少し前、スズメバチに刺され、救急搬送された田島は、包帯で顔中をぐるぐる巻きにしている。

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今日のゲストは、辛口コメントが人気のグルメインフルエンサーで、予約の取れないスーパー家政婦の三浦エマ愛(しゅはまはるみ)。本格フレンチからテイクアウトグルメまで、さまざまなジャンルのグルメを紹介しているエマ愛だが、フォロワー数は約43万人、人気の秘密は歯に衣着せぬ正直な食レポ。実際に店舗へ行き、店内の様子や接客、美味しさなどを、忖度なく辛口コメントで紹介している。

「こんなゲスくて問題ばっかり起こしている番組に、よく来てくれましたね」という小手に、「とんでもないです。私が主戦場にしているSNSと親和性の高い番組だし、新しい本も発売されましたので〜」と笑顔で新刊を見せるエマ愛。

「大丈夫ですか? この番組、宣伝目的で来られたゲストの被弾率が十割ですよ」

「そういう小手さんだって、結構すごかったじゃないですか? 前の放送聞いてましたよ」

「ああ...」

生放送中に"あること"がバレ、炎上した小手。「オビナマワイド」がラジオ局ごと潰れた遠因にもなったが、その一件で若い層に認知され、"コテラー"と呼ばれるファンまでつくようになった。

番組は『エマ愛さん、ウチの店に来てください!』のコーナーへ。実際の飲食店の店主がエマ愛にプレゼンし、一〜五つ星まで評価してもらうという企画だ。立候補した飲食店「キッチンゆめまぼろし」と中継がつながる。

リポーターの谷口(谷川愛梨)が元気に店に入っていくと、エマ愛は何かに気がついたように「あれ?」とつぶやく。店内に客の姿はなく、店長の女性(大塚かなえ)だけが立っていた。

「今日はお招きいただきありがとうございます」

「いえ、こちらこそお店の最後の日に来ていただいてありがとうございます」

「最後の日?」

店長によると、今日でこの店を閉めるという。コントロールルームの土屋が「最後の日ってどういうことだよ? 何かおかしくねぇか」と前のめりになると、「思い出しました!私、この店行ったことある」とエマ愛。内山がパソコンで検索すると、確かに約1年前、エマ愛が口コミを投稿していた。

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エマ愛の口コミは『味は悪くない。席数多いわけじゃないのに、ホールがバタバタ。慣れない店主が一人でやっているからか、オムライスにしては提供までに時間がかかった。もうリピはないかな』と酷評。

「一つ星...」

「悪い~? っていうか、どういうつもり?」と開き直るエマ愛。

「最後に復讐とか...」

「エマ愛さんに一つ星をつけられてから、急にグルメ口コミサイトで一つ星評価が並ぶようになって。身に覚えのないような接客や、食事について書かれるようになって、それを真に受けたお客さんの足が遠のいて。ちょうどその頃、すぐそばにライバル店ができちゃって...」

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「私は正直に感想を書いただけです」

「その通りです。エマ愛さんは正直な感想を書かれただけだと思います。私自身、始めたばかりで至らないところがあったんだと思います。でも、その後続いた低評価は、心当たりがないことばっかりで...」

「...で、今日は、最後の記念にご出演くださったということですか?」

「記念?...まあ、記念といえば記念ですかね。最後にぜひ、皆さんに知ってもらいたいことがあって」

「知ってもらいたいこと?」

「今、動画をSNSにアップするので、皆さんで見てください」

内山が公式SNSを開くと、「キッチンゆめまぼろし」のアカウントから「閉店のお礼に皆様に大公開いたします!」というコメントとともに動画がアップされる。
動画には一人の男性が映っており、目の前に小さな木箱が置かれている。木箱の中には紙が入っていて、赤い文字で文章が。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
口コミ代行で小銭を稼いだ皆様
皆様の一つ星のおかげで
お店は閉店
近隣のライバル店は繁盛しています
よって
レビューで一つ星をつけていただいた方全員に
御礼のカワイバコをお送りします
カワイバコの呪いの力を
ご覧ください
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

震える声でそれを読み上げると、突然、口から血を吐く男性。その血で画面が真っ赤に染まり、映像が途切れる。

「!」

一同驚いていると、先ほどまで笑みをたたえていた店長が真顔になり、カメラに向かってつぶやく。

「これで終わると思うなよ」

「今の...血ですよね?」

「と、とりあえず交通情報にいってください」

土屋の指示で、番組は交通情報に切り替わった。

「カワイバコってなんですか? エマ愛さん知ってます?」

「知らない...」

内山は「カワイバコ」を検索するが、何もヒットしない。コントロールルームも騒然としていて、畑野が「警察とかに通報しなくていいの?」と言うが、「警察になんて言うんですか? 箱を開けたら血を吐いた人がいて、容態が心配されますって?」と返す上村。

「それをもうちょっとまろやかに、かなぁ...」

「それより土屋さん、谷口ちゃん、放心状態ですよ」

「あれ? おい谷口、大丈夫か?」

中継先に目をやると、映像を見た谷口が絶句している。店長は真っ直ぐカメラを見つめたまま動かない。

スタジオでは、内山がエマ愛に「口コミサイトに低評価つけた人間を特定することなんてできるんですか?」と聞く。

「できますよ」

すると、「ええっ、そうなの?」と異常に驚く小手。

「ビックリした、どうしたんですか? 小手さん」

「いや、別に...」

「誹謗中傷投稿が行われたサイトとか、SNSのプラットフォームの管理者に、発信者情報の開示の請求とか、誹謗中傷投稿の削除を依頼すれば、基本的には特定できるので。その上で当事者を訴えたりするんだけど...それで犯人を退治したところで、残念ながら一度遠のいた客足は戻らないんだよね」

「ということは、説明がつかないのは、あの呪いの"カワイバコ"か...」

内山がパソコンを持ってブースを出ていく。明らかに動揺している小手に、永島が「どうかしたんですか? 顔色悪いですよ」と尋ねる。

「いや...あんな映像見たらさ、普通ショック受けるでしょ」

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コントロールルームの田島は、「これ変ですね、ちょっと見てください」と、「キッチンゆめまぼろし」の口コミページをモニターに映す。

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一つ星の辛辣な評価が並び、「酷い評価ばっかりだな、これじゃ潰れてもしょうがねぇだろ」と土屋。

「でも、最近までは高評価もあるんですよ。それが突然、一つ星ばかりになってる。確かに、エマ愛さんのSNSの書き込みの直後に低評価が急増してますけど、具体的なことを書かないで、とにかく店員の人格を攻撃している書き込みも多いし、自動翻訳したような変な日本語もあるし、明らかに口コミ代行ですね」

「ちょっと待て、口コミ代行って何だよ?」

「レビューサイトに口コミを書き込んで、お金をもらう仕事です」

「要はネット上のサクラか」

「とにかく評価を下げる。あることないこと書いて誹謗中傷する感じです」

「お店に行ったことなくても、お店の悪口書くの?」

「そういう人もいるでしょうね。当たり障りのない悪口なら、お店に行かなくても書けるじゃないですか」

「客がその口コミを真に受けて、店に行かなくなって、結果潰れるってことか...」

「なんでそんなことするのかね?」

「バイト感覚じゃないですかね。レビュー1個書いて千円もらえたりするらしいですから」

「でも、低評価だろうが高評価だろうが、嘘を書くんでしょ? 罪悪感とかないのかね」

「ないでしょ。まさか自分が書いたレビューでお店が潰れるなんて思ってないですから」

すると、上村が何かを見つけ、自分のパソコン画面を共有する。それは「キッチンゆめまぼろし」のブログで、十数年前から更新していたのが分かる。
『父からのお礼とご挨拶』というタイトルの記事には、

『昭和に父と母が始めて50年、母が亡くなってから父が一人で営んできましたが、父も他界し、娘である私が跡を継ぐことになりました。好きな演劇をやらせてくれるために、一生懸命このお店で働いてくれた父に恩返しのつもりで頑張りますので、お客様どうぞご支援お願いします』

という文章とともに、女性店長の写真が。

「ご両親を継いで守ろうとした店だったわけですね」

「店長さん、演劇やってたんですね」

「店継いだ途端に、口コミ攻撃か...」

「酷いですね」

コントロールルームの外では、内山がスマホでホラー作家の雨穴に電話をかけていた。カワイバコについて尋ねると、『聞いたことがないですねぇ。ただ、インターネットで有名な都市伝説で、呪いの箱という話は知ってます』と雨穴。

「呪いの箱?」

『その箱を送られた人間は死に至ると言われています。強力な呪いが降りかかるらしく、内臓がちぎれて最終的に死ぬ、と』

「内蔵がちぎれるなんて、そんなことあります?」

『現実的には考えづらいですね。完全なフィクションだと思いますけど、おぞましい話として、ネットではカルト的な人気があります。でも、カワイバコなんていう名前じゃなかったけど...』

「そうですか...」

SNSの通知が来て、電話を切る内山。見ると、口から血を流し倒れている人々の写真が添付され、『これより、代行で一つ星をつけた方々にカワイバコを送ります。カワイバコが送られた方々は、箱を開けなくても内臓がちぎれます』『回避したい方はオビナマワイドNeoまで。PS.プライバシーはご自分で守ってください』と書き込まれていた。

「どういうこと...?」

慌ててコントロールルームへ向かう内山。果たして、カワイバコの中身とは? そして、口コミ代行を依頼した意外な人物の正体とは...!

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