「1日タバコを吸って終わる」。ひとり暮らしの”半世紀じじい”が明かす人生最大の後悔と希望:家、ついて行ってイイですか?(明け方)

公開: 更新: テレ東プラス

1月23日(月)に放送した「家、ついて行ってイイですか?(明け方)」(毎週月曜深夜)では、JR松戸駅前で出会った寂しげな男性のお家について行きました。

20230128_homeii_01.jpg【配信終了:2023年2月7日(火)】

JR松戸駅前で植え込みに腰かけていた男性に声をかけました。すると、「帰宅中、電車を途中下車して動画を観ている」とのこと。なぜ途中下車してまで...?「今、何をしている時が一番楽しいですか?」と質問してみると、「何をするにも1人だし、家帰っても何してもつまらない。スマホと話している時くらいかな」と、ちょっと切ない答えが返ってきました。後に、その寂しげな理由が明らかになります(取材日:2022年9月12日)。

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別の日なら、というお許しを得て、後日、かずあきさん(50歳)のお家を訪ねました。

「ただ会社から帰って来て、寝て起きてのスペース」というご自宅は3DKで家賃は5万6000円。「おじさんになると隠すモノもない」というその部屋にはカーテンがかかっていませんでした。洗濯をするために外して、そのまま着けていないのだとか。

食事は外食がメインで自炊はほとんどせず、デリバリーかインスタントラーメンを食べるのが定番だそうです。今はひとり暮らしのかずあきさんですが、じつは24歳の息子さんと23歳の娘さんがいて、それぞれすでに独立しています。

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年齢を聞くと「50歳、半世紀じじいですね。よく生きました」と、しみじみ話すかずあきさん。「暇だからタバコ吸うしかない」と言い、見れば灰皿は吸い殻の山でした。「1日タバコ吸って、スマホで動画観て、コーヒー飲んで1日終わっちゃいます」。

冷蔵庫には飲み物だけ。まったくお酒は飲まないそうですが、ビールが入っていました。「かみさんの仏壇にあげるのに買った」...。

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妻のようこさんは享年32。「すごく明るくて楽しい人でした。自分にないところに惹かれた」そうで、「23歳~24歳」で結婚。仏前には結婚指輪が。結婚式のキャンドルサービスで使った、時が刻まれたキャンドル、最初のデートの時に作ってもらった2人の切り絵など、ようこさんとの思い出は「全部取ってある」と言います。

ようこさんが体の異変に気づき、受診した時はすでに乳がんが進行した状態で、かずあきさんは医師から余命を告げられたそうです。「かみさんには伝えないようにしていた。でも、本人は察知していた。覚悟はしていたみたいです」。

「それでもやっぱり生きてほしい、一緒にいてほしいという気持ちがあって。だからこそ『病院に行かなきゃ』『お見舞いに行かなきゃ』と思いながらも、その事実をまざまざとベッドの上で見せられる状況がちょっと耐えられなくて。会社終わった後に面会に行けなかったこともあって...すごく、つらいですね」。