この店絶対当たり!「孤独のグルメ」10年やってきたからこそ見えた法則

公開: 更新: テレ東プラス

2012年1月にスタートしたグルメドラマの金字塔「孤独のグルメ」が放送10周年を迎え、この10月よりシリーズ10作目となる「孤独のグルメSeason10」(毎週金曜日深夜0時12分/テレビ東京系)が放送中。

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Season"10"を記念して、原作者で本編放送後の人気コーナー「ふらっとQusumi」にも出演中の久住昌之先生に、特に印象的だった"10"のエピソードをうかがう連載「ふらっ10"Qusumi」を毎週公開していきます。ラストは、10年やってきたからこそ見えてきた法則と、五郎さんの食いっぷりについて!

【ふらっ"10"Qusumi エピソード9】

10年やってきたからこそ見えた法則も!

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ご夫婦でやられてる店ははずれない!
「10年やってきて思ったのは、ご夫婦でやられている店はおいしいことが多かったです。前回のSeason9では、群馬のおにぎり屋さん『えんむすび』さんもご夫婦でしたし、放送後に大人気になった中華料理の「豊栄」さん(Season6 第11話)、「スペイン食堂 石井」さん(Season6 第9話)、「厨Sawa」さん(Season5 第11話)も美味しかった。ご夫婦でやられている店はハズれなかったですね」

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「孤独のグルメ Season9」
第8話「群馬県高崎市のおむすびと鮎の塩焼き」

「孤独のグルメ Season6」
第11話「東京都文京区茗荷谷の冷やしタンタン麺と回鍋肉」

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第9話「東京都品川区 旗の台のサルスエラとイカ墨のパエリア」

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「孤独のグルメ Season5」
第11話「埼玉県越谷市せんげん台のカキのムニエルとアメリカンソースのオムライス」

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美味しさに唸る!
「最近では、Season10 第8話の、女将さんが切り盛りしている富山の『居酒屋 舞子』さん。松重(豊)さんも『東京に連れて帰りたい』と言うほど、その美味さに唸ってました。一番おいしかったのが、栗のから揚げ!あまりにおいしすぎて写真撮るのを忘れたくらい(笑)。包丁で皮を剥いて、渋皮を残したものを素揚げにして塩で食べるんだけど、渋皮の味が生きるっていうか、ホントおいしかったな...(しみじみと)。ほかにも白子昆布焼きに、ミョウガの炭火焼...何でも美味かった。と同時に、ここが一番お酒飲んだ店じゃないかな(笑)。『ふらっとQusumi』は2分のコーナーだから、全部放送できないのが残念です」

「孤独のグルメ Season10」
第8話「富山県富山市のかに面おでんと海鮮とろろ丼」

【ふらっ"10"Qusumi エピソード10】

「孤独のグルメ」では料理のうんちくや情報より、井之頭五郎=松重豊さんがおいしそうに食べていることが何より大事! そして今だからこそ普通になった「一人〇〇」も、五郎さんは10年前からやっていました。変わらない五郎さんに、これからも期待!

あの食いっぷりは最高
「今のSeason10でも、五郎さんがメニューを見たら分かんないものがいっぱいあって、周りを見るとほかのテーブルの料理がみんな美味しそうだから果てしなく悩むっていうシーンがあって(笑)。10年やってきても何も変わらず、お腹がペコペコで何を食べようか迷う五郎さんのどきまぎする姿を楽しんでいただきたいです。松重さんは大変だと思うけど、あの食いっぷりは最高。ちゃんと役どころを理解して演じてくださるから、みなさん『おいしそう』『食べてみたい』と感じてくれるんだと思います」

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五郎さんは「一人〇〇」の先駆け
「一人焼肉に始まって(Season1 第8話)、一人ちゃんことか(Season2 第8 話)、一人すき焼き(Season5 第12 話)、一人しゃぶしゃぶ(Season9第5話)も面白かったな。僕なんか大阪の鶴橋で初めて一人で焼き肉を食べているのを見て『へえ』なんて思ったものだけど、今は女性でも一人で牛丼を食べに行ったり、『一人○○』が当たり前の時代になってきたからね。五郎さんのように、みなさんも食べることを楽しんで。コロナで、外で飲めない期間が続きましたからね」

「孤独のグルメ Season1」
第8話「神奈川県 川崎市 八丁畷の一人焼肉」

「孤独のグルメ Season2」
第8話「墨田区両国の一人ちゃんこ鍋」

「孤独のグルメ Season5」
第12話「東京都豊島区西巣鴨の一人すき焼き」)

「孤独のグルメ Season9」
第5話「静岡県伊東市宇佐美の牛焼きしゃぶと豚焼きしゃぶ」

久住先生の10の印象的なエピソードを紹介する「ふらっ"10"Qusumi」1~3はこちら
「ふらっ"10"Qusumi」4はこちら
「ふらっ"10"Qusumi」5はこちら
「ふらっ"10"Qusumi」6はこちら
「ふらっ"10"Qusumi」7はこちら

(取材・文/橋本達典)

シーズン10最終回&年末年始イッキ見放送

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次回「孤独のグルメSeason10」第12話は?

第12話
今年も残すところあと1週間。もうひと踏ん張りと、いつもの鞄を持ち、商談先へ。施工会社のオフィスで、旧知の社長である永井健太(黒田大輔)と談笑を交えながら打ち合わせをする五郎(松重豊)。仕事納めで片付けを進めながら忘年会の準備を進める永井と社員たちを見て年末を実感するのだった。仕事が終わり、クリスマスムードゼロの麹町のオフィス街を歩いていると、ちょうど昼休みの時間で、ランチに行くサラリーマンたちがこぞってオフィスから出てくる。その光景を見て、いつもの如く腹が減った五郎はお店を探しに麹町ランチレースに参戦。せっかくだから飯くらいクリスマスっぽくするか、とお店を探しているといい感じのイタリア料理店を発見し入店する五郎。昭和男が思わず反応してしまうメニューに、お腹にドーンと来る料理の数々。"久しぶりの味と懐かしの旨さ"に思わず笑みをこぼしながら、イタリアンの本気を堪能した五郎のクリスマスランチとは。そして数日後、五郎も2022年の仕事納めと「築地」へ。様々な海産物が陳列された築地市場の活気ある風景の中を歩き、商談相手である小林洋(岩松了)のもとへ。年の瀬はゆっくり過ごすと決めていた矢先、小林から無茶ぶりな依頼を相談される。必死に断り続ける五郎だったが、しぶしぶ依頼を引き受けることに...。呆然とした表情で、エンジンをかけ、小さな相棒と共にゆっくりと走り出していく五郎。果たしてその行き先とは...。

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さらに、今年も大晦日スペシャル! 12月31日(土)夜10時から「孤独のグルメ2022大晦日スペシャル 年忘れ、食の格闘技。カニの使いはあらたいへん。」を放送。さらに大晦日と元旦は「孤独のグルメ」過去作品のイッキ見放送も決定。年末年始は「孤独のグルメ」を観ながら、全国の名物グルメと一緒に、是非まったりとご覧ください。
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【プロフィール】
久住昌之(くすみ・まさゆき)
1958年7月15日生まれ。東京都出身。1981年、和泉晴紀とのコンビ・泉昌之の「夜行」でデビュー。実弟の久住卓也とのユニット「Q.B.B.」の『中学生日記』で文藝春秋漫画賞を受賞。ベストセラー「孤独のグルメ」「孤独のグルメ2」(作画・谷口ジロー)、「花のズボラ飯」(作画・水沢悦子)、「野武士のグルメ」(作画・土山しげる)の原作を担当。その他、エッセイ、切り絵、童話のみならずミュージシャンとしても活躍を続けている。最新刊は「勝負の店」。