コロナ禍で閉店した食堂...SNSで寄せられたその後のエピソードに感動:孤独のグルメ

公開: 更新: テレ東プラス

2012年1月にスタートしたグルメドラマの金字塔「孤独のグルメ」が放送10周年を迎え、この10月よりシリーズ10作目となる「孤独のグルメSeason10」(毎週金曜日深夜0時12分/テレビ東京系)が放送中。

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Season"10"を記念して、原作者で本編放送後の人気コーナー「ふらっとQusumi」にも出演中の久住昌之先生に、特に印象的だった"10"のエピソードをうかがう連載「ふらっ10"Qusumi」を毎週公開していきます。第6回は、"コロナのある世界"を描いたことでの出来事を。

【ふらっ"10"Qusumi エピソード8】

シーズン9年目、コロナ禍によってドラマ界が右往左往する中、「孤独のグルメ」は"コロナのある世界"を描きました。ドラマに登場した店との交流の話も。

コロナ禍で閉店した食堂のその後
「Season1(第10話)に登場した『せきざわ食堂』さんを、コロナ禍のSeason9(第6話)に訪ねたら閉店していた...という回があって。そうしたらSNSに『あの店は、今、茨城の方で息子さんが開いた食堂を、お父さん、お母さんが手伝ってやっています』と書いてあって。いい話じゃないか...。『ふらっとQusumi』のコーナーで、息子が赤ちゃんの頃、おんぶして厨房に立っていたって話をしてたんだよね。その息子さんが大きくなって店を継いでいて、ご両親が手伝ってるっていうのが嬉しかったな」

「孤独のグルメ Season1」
第10話「豊島区 東長崎のしょうが焼目玉丼」

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ドラマに登場した店との交流
交流という意味では今でも静岡の「わさび園 かどや」(Season3 第3話/Season9 第5話)の旦那さんから、時々自家製のわさび焼酎を送っていただいたりします。旦那さんの「わさび愛」が尋常じゃないんです(笑)。わさび焼酎も、試行錯誤を続けて毎年進化していて、すごく香りがよくておいしい」

「孤独のグルメ Season3」
第3話「静岡県賀茂郡河津町の生ワサビ付わさび丼」

来週は、いよいよラスト2つのエピソードを公開! 10年やってきたからこそ見えた法則「〇〇の店ははずれない」⁉

久住先生の10の印象的なエピソードを紹介する「ふらっ"10"Qusumi」1~3はこちら
「ふらっ"10"Qusumi」4はこちら
「ふらっ"10"Qusumi」5はこちら
「ふらっ"10"Qusumi」6はこちら
「ふらっ"10"Qusumi」7はこちら

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次回「孤独のグルメSeason10」第11話は?

第11話
千葉県「旭市」。昭和の下町情緒を残す風景を眺めながら、商談先である市役所へ向かう五郎(松重豊)。職員の中田咲子(祷キララ)に出迎えられ、地元民が文化活動を自由に楽しめるギャラリーをオープンするにあたり、インテリアやレイアウトなどのトータルコーディネートを依頼される。中田が提示した様々なコンセプト案を聞きつつヒアリングしていると、他の職員にも聞いて欲しいと頼まれ、まさかのロングインタビューに...。帰り際、中田から旭市が豚の産出額で日本第2位であるとの情報を告げられる。急なご当地情報だったが、"豚"というワードを聞き、腹が減った五郎。海の幸を食べる予定がすっかり豚腹気分に。お店を探し歩いていると、蔦に隠れたお店の看板を発見する。その名前に凄みを感じつつも、メニュー等の情報はない...。他に当てもなく、久々の"大勝負"に出ることに。いざ入店すると、常連客の視線が一気に五郎に集中する。まさに古株の海賊たち...。暗めの照明に渋すぎる外観。中々に激しいアウェー感を感じつつも、マスター(諏訪太朗)と常連客たちが過ごしてきた和やかな時間の歴史が、お店に染み込んでいるのを感じる五郎。そして、お店の歴史を象徴する年季の入ったメニューをめくると、お目当ての「豚肉料理」を発見!味のバリエーションの豊富さと、豚肉料理とタメを張れる逸品料理の数々。一筋縄ではいかないメニューの中で、五郎が"衝撃的な味"と絶賛したマスター渾身のお宝料理とは?

(取材・文/橋本達典)

【プロフィール】
久住昌之(くすみ・まさゆき)
1958年7月15日生まれ。東京都出身。1981年、和泉晴紀とのコンビ・泉昌之の「夜行」でデビュー。実弟の久住卓也とのユニット「Q.B.B.」の『中学生日記』で文藝春秋漫画賞を受賞。ベストセラー「孤独のグルメ」「孤独のグルメ2」(作画・谷口ジロー)、「花のズボラ飯」(作画・水沢悦子)、「野武士のグルメ」(作画・土山しげる)の原作を担当。その他、エッセイ、切り絵、童話のみならずミュージシャンとしても活躍を続けている。最新刊は「勝負の店」。