往復５時間40分！母親思いの19歳が遠距離通学...そこには泣ける感動秘話が！

金曜夜9時からは、「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ！」【織物王の屋敷に眠る開かずの金庫＆年末行ける！激安宿】を放送。

「テレ東プラス」では、12月9日に放送された番組の中から、「驚きの遠距離通学なぜそんな遠くから通っているんですか？」の内容をプレイバックします。

リポーターのワタリ119がやって来たのは、東京・江戸川区西葛西。こちらの百田くんが、驚きの場所から通っているそう。現在19歳、高校生ではありませんが、学校の制服を着ています。

夕方4時35分に帰宅開始。まずは西葛西駅から東西線で中野方面へ向かい、茅場町駅で東京メトロ日比谷線に乗り換え、北千住駅へ。東武スカイツリーラインの久喜行きに乗車し、埼玉県に突入、終点の久喜駅で下車します。しかしまだ最寄り駅ではなく、東武伊勢崎線の館林行きに乗車。利根川を越えて、今度は群馬県に突入します。

終点の館林駅で下車し、同じ東武線の西小泉行きに乗車。長い移動時間を有効利用するため、電車内では授業で使うプレゼン資料を作ったり、スマホのアプリでラジオを聴いたりしている百田くん。ワタリがラジオを聴かせてもらうと、なんと英語。夢には英語が必要不可欠なのだとか。

館林駅を出発して20分、終点の西小泉駅で下車。ここが百田くんの最寄り駅です。気になる定期代は、1ヵ月で約1万円。実は北千住から館林までは「特急りょうもう」が通っていて、利用すれば約30分早く着きますが、片道1,050円多くかかってしまうため、節約。

駅からは10分ほど歩いてやっと帰宅。片道2時間50分、往復5時間40分の遠距離通学です。
百田くんは母と兄の3人暮らし。家に着くと、早速夕飯です。お母さんが仕事で遅くなる時は、子どもたちのために夕食を作って置いてくれるそう。母・ロレットさんは、フィリピンから来日して26年というだけあり、日本でお馴染みの料理もお手のものです。

しかし、何やら急いでいる百田くん、おいしそうなご飯をわずか5分で完食。そして「もう行きましょう！」とワタリをどこかへ連れ出します。
百田くんが向かったのはカラオケボックス。ここで週3日ほどアルバイトし、定期代にあてています。コンビニでお弁当を買った方が楽ですが、ここでも節約！

アルバイトが終わり、再び帰宅したのは夜11時過ぎ。仕事を終えたお母さんも帰宅していました。それにしても、なぜ百田くんは一人暮らしせずに、遠距離通学を選んだのでしょうか。

「通学なら家計にも負担をかけない。2年前に父が亡くなってしまって、母に寂しい思いをさせたくなかったので」。
2年前にお父さんが病気のため他界し、気落ちした母を側で支えるため、遠距離通学を選んだそう。そして驚くことに、お兄さんも遠距離通学。測量士の専門学校に通うため、片道2時間30分かけて東京の王子駅にある専門学校に通っています。

課題を終えてお風呂に入ると、寝るのは深夜1時頃。翌朝は5時起きのため、睡眠時間は平均4時間ほどですが、「将来の夢のためなら頑張ります」と百田くん。そこまでして叶えたい夢とは？

翌朝、再び百田家へ。お母さんは子どもたちより早く起き、朝食とお弁当を作ります。
早朝5時45分、自宅を出発。電車を5本乗り継ぎ、学校へ向かいます。
百田くんが通っているのは、「東京ホテル・ウェディング&IR専門学校」。ホテルスタッフやウェディングプランナーなどを育成するコースがあり、専門学校としては珍しい4年制です。

専攻しているのは、「エアーラインワールドコース」。キャビンアテンダントやカウンターで荷物を預かるグランドスタッフを目指す学科で、授業をのぞくと、カウンター越しに接客の練習をしていました。百田くんはキャビンアテンダントになるために勉強しています。

昔、お母さんがキャビンアテンダントを目指していたものの、経済的な理由で挫折してしまったため、「その夢を僕が叶えたら、母が喜んでくれるんじゃないかと思いまして」と百田くん。なんという親孝行！

しかし、キャビンアテンダントの学校ならもっと近くにありそうですが...。
この学校は、大手航空会社の現役人事部の方が講師として教えてくれるそう。そして4年生になると「高度専門士」という称号が与えられ、初任給が大卒と同等に。
「僕がアテンドする飛行機で、母の故郷であるフィリピンに連れていってあげたい」。
国際線のキャビンアテンダントになることを目指して、今日も遠距離通学を続けています。