実は9割の人が間違ってる!?美と健康に欠かせない「正しいお風呂の入り方」

公開: 更新: テレ東プラス

日に日に寒さが増すこの季節、お風呂につかって体の芯から温まり、心身ともにリラックスしたいですよね。でも、その入浴法、実は間違っているかもしれません!

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毎回さまざまな専門家がレギュラー出演中の生活情報番組「なないろ日和!」(毎週月~木曜朝9時26分放送)から、眠りとお風呂の専門家・小林麻利子さんに「間違いだらけのお風呂の入り方」についてうかがいました。

実はこのお風呂の入り方間違ってる!?

nanairo_20221211_02.jpg画像素材:PIXTA

小林さんの著書「ぐっすり眠れる、美人になれる! 読む お風呂の魔法」によると、実は9割の人がお風呂の入り方を間違えているそう。その間違いと、正しいお風呂の入り方について教えてもらいました。

【間違い1】いきなり湯船につかる

「これは間違い! リラックスしている状態=末端の血管が拡張して血圧が下がっている状態。特に、真冬、体が冷え切っている状態で、いきなり湯船に入ると、血圧がグンと上がってしまい、下がるまでに時間がかかります。体に負担なく素早く血圧を下げるためには、先に頭を洗って血流を良くすることが大切です。どうしても先に湯船に入りたい場合は、十分なかけ湯をしてから5分間くらいを目安にして、洗髪してから長く湯舟に浸かりましょう」(小林麻利子さん、以下同)

【間違い2】湯船の中で浮力を感じていない

「これは間違い! お風呂に入る=浮力を感じなければリラックス効果は半減。お湯の中で体が浮いているか、沈んでいるか、浮力に集中。空気を吸い込むことで、横隔膜が下がり肺が膨らんで体が浮き、吐くと空気が抜けて沈みます」

≪浮力を感じる入浴のポイント≫
「息を長く吐くこと。呼吸を吸うと副交感神経の活動が抑制されて、鼓動が早くなり、吐くと副交感神経が活発に。脈拍を測りながら深く呼吸をすると、吐いている時に脈が遅くなっているのを感じられます。脈拍が遅い方がリラックスしやすくなるので、長く息を吐くことが大切です」

【間違い3】美容のためには半身浴でしょ!

「多くの人が健康や美容に半身浴が良いと思っていると思いますが、実は間違い。心臓などに疾患を抱えている方を除いては全身浴一択です。発汗に関しても、半身浴は汗がよく見えるだけで、全身浴をした方がはるかに汗をかいています。浮力を感じる入浴のためには、たっぷりのお湯で全身浴を。半身浴だと浮力を感じず、温熱作用や水圧作用も低下しますので、むくみ改善効果もあまり期待できません」

≪ここに注意≫
半身浴のメリットは長くお湯につかることですが、天然の保湿因子が奪われ乾燥の原因にも。どうしても半身浴をしたい時は、ボディオイルを全身に塗布し、保護してから入ること。バスミルクやボディミルクでは乾燥を防ぎきれないので、必ずオイルを塗りましょう。

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また、お風呂には「必ず何かを入れる」ことが大事。
「水道水に含まれる塩素は、肌や髪などのタンパク質を分解する物質です。水道水はミネラル度が低く、皮膚の方が塩分が高いため、浸透圧が働き保湿因子が排出されてしまいます。お風呂に入った後に肌がしわしわになったら、保湿因子が流出した証拠。それを防ぐために、入浴剤などを入れてお湯のミネラル度を変えることが大切です」

入浴剤だけではなく、アロマオイル(人工香料ではなく精油が◎)、ビタミンCの粉末、フルーツの皮や果汁、牛乳、お酒など、何でも良いそう。毎日お湯を変えないというご家庭には、竹炭の備長炭がオススメ。備長炭は汚れや雑菌を吸着し、竹炭なら木炭より少ない量で済みます。

ちなみに、一番風呂は塩素濃度が高いので、誰かが入った後に入浴するのもひとつの手。小林さんは、肌も健康で分泌物も多いお子さんが入った後のお風呂に入っているそうです。

正しい入浴法を実践して、心身ともに健康で美しい生活を目指しましょう!

取材協力:小林麻利子さん。SleepLIVE株式会社代表取締役。生活習慣改善サロン「Flura」主宰。睡眠改善インストラクター、温泉入浴指導員。「美は自律神経を整えることから」を掲げ、科学的根拠のある最新データや研究を元に、睡眠に課題を抱える方へ睡眠や入浴をはじめとしたマンツーマン指導を行う。実践的な指導が人気を呼び、 3000名以上もの悩みを解決。著書に「不美人習慣を3日で整える熟睡の練習帳」(ジー・ビー)、「入浴の質が睡眠を決める」(カンゼン)ほか。
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(取材・文/みやざわあさみ)