百名山制覇を目指す登山ドハマりYOU、総距離31㎞のラスボス山に挑んだ結末は!?:YOUは何しに日本へ?

公開: 更新: テレ東プラス

日本を訪れる外国人たちを空港で勝手に出迎え、アポなしインタビュー! そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(毎週月曜夜6時25分~)。今回のテーマは「上り坂!下り坂!まさか!?いろんな坂道乗り越えちゃいなYOU SP!」。それぞれの坂を乗り越えるYOUだらけの95分で、はたしてどんな面白YOUに出会えるのか?

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インタビュー総数2692組、密着総数775組の中から、神YOU回をもう一度振り返る「ナンバーワンYOU」。

今回のテーマは「テッペンとったるぞ!編」。YOUたちのテッペンって、いったい誰なのか?
呼び出されてやって来たのは、懐かしいYOUの自宅。「私はほとんどの百名山を終えています」というが、誰だか覚えているだろうか。

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出会ったのは2022年2月。イタリア語教師のルカさん(47歳)は、2021年から百名山の制覇を目指して山に登り続ける、登山好きのナイスガイだ。2022年4月4日放送の「YOUが日本でチャレンジしたいことは?」で密着し、担当Dも群馬県の赤城山(67山目)などに一緒に登った。もちろん、担当Dは何度もくじけそうになった(笑)。

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そんなルカさんが、すでに93の山を登り終え、1カ月後に最後の幌尻(ぽろしり)岳(北海道)に挑戦するというではないか! 登山ガイドブックにも "最難の百名山"と書かれるほど難易度は高い。秒で「一緒に行きましょう」と誘われたので、制覇を見届けるべく密着決定!

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1カ月後に北海道での再会を約束し、担当Dは10㎏の荷物をしょって階段をのぼるなど自主練を重ねた。その間も、ルカさんは飯豊山(山形・新潟・福島)→皇海山(群馬・栃木)→草津白根山(群馬)→朝日岳(山形・新潟)→恵那山(岐阜・長野)→鳥海山(秋田・山形)と、着々と99の山を制覇していた。残すは幌尻岳のみ!

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再会を果たすと、日の出前の午前4時、ルカさんは乗合バスに乗って幌尻の登山口へ向かった。車内では同じ百名山の登山者たちに出会い、幌尻が100座目だと告げたルカさんに皆さんが大感激するシーンも。こうして和やかに登山口に到着するが、ここからの道のりは往復約15時間と長くて険しい。

【幌尻岳とは】
日高山脈にそびえ立つ、標高2,052mの山。アイヌ語でポロは「大きい」、シリは「山」を意味する。総距離31㎞もある過酷な最難の百名山で、たどり着くまでに長い山間を抜け、山頂まで長い坂道を登らねばならない。

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そんなことは意に介さず、ルカさんは「イキマショウ!!」とテンションMax。秋の紅葉など自然の美しさに感激しながら、標高568mの地点では歌まで歌い出したルカさん。しかし途中で熊の糞や爪痕を見つけ、楽しい雰囲気は一変。登山道でヒグマの目撃情報も多発しているということで、危険から離れるためやむなく全力で走ることに。

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標高750m地点では、滑り止め機能のある靴にチェンジ。登山ルートに沿って美しい清流が流れているため、およそ4㎞の間、何度も過酷な沢を渡らねばならないが、ルカさんは楽しそうにとスイスイ進んで行く。こうした本格的な沢渡りがある百名山は、幌尻岳だけだという。

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1時間後、無事に沢を渡りきり、山小屋で休憩をとることに。元気なルカさんに反し、番組スタッフらはグッタリだ。小屋はご来光を狙う登山客の宿泊場所『幌尻山荘』で、ルカさんは収集しているご当地Tシャツの白をゲット。品切れしていた色違いの黒も、特別に山荘の管理人さんから私物を譲ってもらい、テンション爆上がりに。百名山Tシャツコレクションもコンプリートし、気合が入ったところで、登山を再開だ。

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しかしここから先はガチで最難関、スキージャンプ台とほぼ同じ傾斜32度の急勾配が1.7㎞続くというから驚きだ。さすがに番組スタッフは付いていけなくなり、1時間もすると、さすがのルカさんも息切れを始めた。

いったん休憩をとって、少し降りたところに湧水を発見! ここは登山ルートで唯一飲める水なので"命の泉"と呼ばれ、登山者の間では超有名なスポットだ。ルカさんがペットボトルに入れてくれた湧水で、担当Dも体力が回復したようだ。

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ちなみにルカさんが山登りを始めたのは、8歳で入ったボーイスカウトがきっかけだった。よく故郷の山を登ったそうだが、疲れるから嫌いだったという。そんなときに同じボーイスカウト内に好きな女の子ができ、彼女を振り向かせるために誰よりも速く山登りをするように。気づけばドハマりし、23カ国150の山に登っていた。そんなルカさんが大切にする『日本百名山』(英語版)の著者・深田久弥の"百の頂に百の喜びあり"という言葉を胸に、いざ山頂へ!

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登り始めて約5時間30分、ついに北カールと呼ばれる、氷河時代の浸食によって山の斜面がお椀状に削られたスポットに到達。取材日の9月18日は絶好の紅葉シーズンで、景色も最高だ。そしていよいよ頂上が目前で、ワクワクが止まらないルカさんはどんどん進み、7時間後にはゴールイン!

バスの同士たちとも合流し、百名山制覇の感激をシェアした。「今から100キッスしたい!」というので、恒例の山頂標識に100回キスをしたところで密着は終了。

「百名山に出会えて本当に感謝してるよ。僕の人生に目標ができて、毎日が楽しくなったんだ」と語るルカさんは、最後に「百名山!! 忘れない! イキマショウ!!」と叫んだ。百名山バンザイ! ルカさん、全制覇お疲れ様でした!!