ひらがなを制する者は美文字を制す!誰でも字がきれいになる「るいとも練習法」

公開: 更新: テレ東プラス

美しい字は、"きちんとした人""仕事ができる人""手を抜かない人"という印象を与え、また美しい字で綴られた手紙は"相手のことを思っている"という気持ちも伝わります。逆に、字が汚いと"雑な人""いい加減な人"と思われてしまうかも...!?

nanairo~20221002_001_01.jpeg
毎回さまざまな専門家がレギュラー出演中の生活情報番組「なないろ日和!」(毎週月~木曜朝9時26分放送)から、ペン字・筆ペン教室講師・川南富美恵さんに、誰でも簡単に美文字になる「るいとも練習法」についてうかがいました。

るいとも練習法

幼少より書道、ペン字・筆ペンを学んできた川南富美恵さん。国会議員の秘書時代、お礼状などを年間500通以上書いた経験をいかし、ペン字・筆ペン教室を主宰し、毎月100人以上のレッスンを行っています。きれいな字=「美文字」を目指すには、どうすればいいでしょうか?

≪るいとも練習法≫
川南さんが提唱する効率のいい文字上達法が、類は友を呼ぶ「るいとも練習法」。「ひらがな」も「漢字」も似た仲間ごとに分け、似たもの同士をまとめて練習していきます。

早速、練習!...の前に、まずは筆記用具を確認。
ペンは、ペン先があまり細すぎないものがオススメ。ボールペンを使う場合は、あまり細すぎない太さ0.5mm、0.7mmなどのものを。鉛筆も良いでしょう。2Bや4Bの少し濃い目のものが使いやすいです。

ひらがなを制する者は美文字を制す

実は、新聞や雑誌、普段書く文章でも、「ひらがな」が文章の7~8割を占めています。まずは「ひらがな」をきれいに書けるようになれば、全体の7~8割をきれいに書けるようになるのです。

≪ひらがなの「るいとも練習法」≫
「ひらがな」の形には法則があるため、形を覚えることが大事。「ヨコ長」「タテ長」「三角形」「丸」など似た形ごとにわけて練習していきます。ただなんとなく書くのではなく、常に「ヨコ長」「タテ長」など意識しながら書くこと。

【ヨコ長の仲間】

nanairo_20221002_02.jpg
「つ」...少し右上に横線を長く伸ばしてからカーブ。
「へ」...書き出しは「上」ではなく「右ナナメ上」にスタート。
「い」...横の空間をたっぷり取り、上をそろえて書くときれいに見える。
「せ」...一画目の横線を思い切って長くし、二画目のタテ線の始まる点を高くする。
「ぬ」...二画目は大きく回るというより、右ナナメに引っ張っていく感じで。下のラインをそろえるときれいに見える。

【タテ長の仲間】

nanairo_20221002_03.jpg
「し」...真っ直ぐタテに下りて、最後は外に向かってカーブ。
「も」...最初は左側にゆるやかにふくらみ、最後は内側に向かって戻る。
「う」「り」...形は、ほっそり、ふんわり、傾かないを意識して。
「よ」「ま」...真っ直ぐ下りて、リボン結び。

【三角形の仲間】

nanairo_20221002_04.jpg
「ろ」「る」...少し右上がりに短く始めるのがポイント。思い切って左ナナメ下(約45度)へ長い線を引き、右に向かってカーブを作る。
「ん」...左ナナメ下(約45度)へ長い線を引き、一旦止まって線の半分まで戻ったら、右ナナメ下にしっかりカクンと折れるのがコツ。
「え」...タテに長い三角形になるように書く。
「ふ」...ほぼ正三角形。左右の点を広く、右側の点を左側より少し高くする。

まずは「一」「二」「三」をマスター

≪漢字の「るいとも練習法」≫
「漢字」も「ヨコ画」「タテ画」「左払い」「右払い」など同じ要素を持つ仲間にわけて練習。全ての漢字を練習しなくても、押さえておきたい形やポイントをしっかりマスターすれば、いろんな漢字に応用できます。

【ヨコ画の仲間】

nanairo_20221002_05.jpg
「一」...トン、とペンを置き、少ししなり(反り)を入れる。
「二」...一画目はほんの少し上向きに、二画目は少ししなりを入れる。
「三」...一画目は少し上向きに、二画目は真っ直ぐ、三画目は少ししなりを入れてぐっと長く。

まずは「一」「二」「三」をマスターすること! そうすることで、「一」「二」「三」が入った仲間の漢字もきれいに書けるのです。

「一」のグループ...十、下、女、子、七など
「二」のグループ...土、立、五、示、赤など
「三」のグループ...生、年、青、春、実など

【漢字をきれいに見せるコツ】
最後に、ちょっとした違いで漢字をきれいに見せるコツを紹介。

「口」と「目」は、同じ「四角」の仲間でも形が違います。「口はすぼめて、目は閉じない」がポイント!

nanairo_20221002_06.jpg
「口」...左右を同じ角度で内側に傾ける。
「目」...左右を真っ直ぐ下に下ろす。

美文字に大切なのはメリハリ。「ヨコ画は必ず1本長く、左右の払いはさらに広く」がポイント!

nanairo_20221002_07.jpg
「青」「春」...ヨコ画の3本目を長く。
「春」...左右の払いは、一番長いヨコ画よりさらに広く。

nanairo_20221002_08.jpg
その他の「るいとも」については、「誰でも確実に美文字になる るいとも練習法」(草思社)でチェックしてください。

基本を押さえたところで、次回は実践編。よく使う表現のお手本や、手紙やハガキの宛名、ご祝儀袋の表書きなどのポイントを教えていただきます。

取材協力:川南富美恵さん。ペン字・筆ペン講師。「青山一丁目ペン字筆ペン教室」主宰。よみうりカルチャー自由が丘・日本橋三越カルチャー講師。書道師範の父の元、6歳から書道を始め、ペン字・筆ペンも学ぶ。証券会社勤務を経て、国会議員の秘書に。お礼状などを年間500通以上書いた経験をいかし、ペン字教室を開校。著書に「字がきれい!はいいことづくし」(評言社)、「誰でも確実に美文字になる るいとも練習法」(草思社)。
「青山一丁目ペン字筆ペン教室」公式サイト
Twitter:@fumiekawa
Instagram:@kawaminami_fumie