日本を訪れる外国人たちを空港で勝手に出迎え、アポなしインタビュー！ そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ？」（毎週月曜夜6時25分～）。今回のテーマは「Z世代に昭和世代 いつまでも夢を追うYOUってステキ♡大好き！SP！」。老いも若きも、日本で夢を追うYOUにキュンキュンする95分で、はたしてどんな面白YOUに出会えるのか？
羽田空港で声をかけたのは（なんと3回目だった）、アメリカ合衆国出身で生まれも育ちも日本というディーン・ケスラー（41歳）さん。鹿児島県の南九州市在住で、モデルの仕事で東京に来ていた。モデル歴は36年ほどで、大手企業の広告や大手ファッション誌で活躍する超一流のモデルだ。「古民家を購入して移住をして、自分で直して住んでいる。もう最高ですね！ もっと早く（移住）しておけばよかった。一番は水。湧水ですね」という。家の近くの湧水が最高だそうで、田舎の暮らしぶりを見たいとお願いすると、快諾してくれたので密着決定！
3日後、南九州市の道の駅で、普段着なのにオシャレなディーンさんと再会。「最高です。マジで乗り心地いいんで」という愛車、4WDの軽トラ（約10万円で購入）に乗って向かったのは、週に1度行けば元気になれるという『たかたの命水』。24時間、地下から湧き出る天然水を誰でも自由に汲んで持ち帰ることができるスポットだ。ミネラルなどの栄養がたっぷりで、飲んでいるだけで体調が良いんだとか。
そう、ここ南九州市高田地区は、江戸時代から天然の湧水を生活や農業に使ってきた水の豊富な清流の里なのだ。そしてこの湧水スポットは、ディーンさんら地元の有志『高田村づくり委員会』というメンバーが、毎朝6時からの掃除など、マネジメントをしている。
たっぷり汲んだ命水を抱え、向かったのはディーンさんのご自宅。妻の法子さんと息子さんも出迎えてくれた。部屋の奥には、東京から遊びに来た友だちも。さっそく汲んだ命水に炭酸ガスを注入し、命水のオススメの楽しみ方だと言って炭酸水を手作りしてくれた。担当Dが試飲すると、「めっちゃウマ！」と感激する美味しさだった。
築50年の古民家を家賃1万円で借り、2年前に移住してきたディーン家。室内はフルリフォームし、とてもオシャレだ。「古民家は元々見てて好きだったし、これを改装する一大チャレンジをしてみようかなって」というわけで、ほぼDIY経験はなかったが、大工さんの手も借りながら2カ月かけて改装した。
するとそこへ息子さんの保育園の友だち一家が遊びにやってきた、この家はいつも仲間で溢れている。
そこに準備されたこの日のランチメニューは『地元の野菜とインドカレー』、まさにおしゃなカフェ飯！ 最高に美味しいカレーを食べながら、ディーンさんは「（元々は）家族もいないし、友だちもいないところに来たけど、寂しくない！ いつもこんな感じなんで。ラッキーだよね！」と、人や自然に囲まれた古民家生活を、家族で楽しんでいる。
幼少期からモデルとして第一線で活躍してきたディーンさん。メンズファッション誌をはじめ、「au」「モッズヘア」「資生堂」「ハーゲンダッツ」...など、名だたるブランドでモデルをやってきた彼が、なぜこの移住生活を選んだのか。それはある心境の変化があったからだという。「東京にいた時はガヤガヤしてたから、ちょっと落ち着いた、誰にも干渉されない生活を求めていた」。元々はのんびり暮らしたくて、温暖な気候の地を探して移住することに。実際に住んでみると、スーパーのおばちゃんとも仲良くなったり、集落の中に入ってから常に周りに人がいて、近い距離で人に会えることが醍醐味になったという。人と接しない生活を求めた結果、人の温かさが心地良くなったというわけだ。
そんなディーンさんが今チャレンジしているのは、新たな古民家の改装！ 「地域の方に受け入れていただいたのがとにかく大きくて、これだけ多くの人が助けてくれたこの場所に、何か恩返しをするということで、あの古民家を民宿として造り上げて、多くの人に来ていただいて、ここで暮らしてみませんかというのをちょっとでも案内できたり、きっかけを作れるような場所を作りたい」と決めた。そんな夢の民宿づくりは、4カ月かけて1人でコツコツ解体作業から始め、浴槽の壁や窓枠も自作した。「（既製品は）カッコいいのがなくて、造ったほうが良いのができるから」ということで、丸太から製材して角材を造ってはDIYの素材にしている。
「あちこちから人が来て、"どうですか？"って差し入れ持ってきてくれたり...、もう逃げれない。結構みんなの家みたいになってて、それが力になるから！」と、期待に応える覚悟を聞いたところで密着は終了。担当Dが「宿ができたら遊びに来ます！」と言うと、「ぜひ来てください！」と歓迎ムード♪ ディーンさん、完成目指してがんばってね～！
